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第十七話 〜サタナキアの悪趣味〜

「それで、サタナキアはどこにいるんですか?」


モンスターの仲間の皆さんに聞いてみる。


「ここタイタン村から、北へ三キロ行ったところだな!」


「それじゃあ、今すぐ行きましょう!」

俺は早く皆の所へ向かいたかった。


「まあ、待て。話を聞いた限りお前の仲間達は殺されないだろう。今日はタイタン村にある俺の家に泊まって明日、回復してから行こう!」


確かにオークと走ったりしたから疲れはある。


「分かりました」


俺達はタイタン村に一泊することになった。


それにしても、タイタン村は何か男くさい村だ。どこを見渡しても男しかいない。

タイタン族はいったいどうやって繁殖してるんだ?


「俺の家はちゃんと男女別に別れて寝られるからサキュバスもケットシーも安心してくれ!」


ちっ。

何故村に女がいないのにそういう気遣いができるんだ。


俺が不服そうな顔をしているとタイタンさんがムッとした顔で


「俺の家そんなに泊まりたくなかったか?」


と聞いてくる。


「いえいえ、そんなことありませんよ〜」


苦笑いをして答える。


「むしろ、何回でも泊まりたいくらいですよ〜」


「お、そうかそうか!」


良かった、良かった。機嫌を取り戻してくれたようだ。


少し歩くとタイタンさんの家に着いた。


「よし!皆上がってくれ!」


俺達は家に上がった。


......全て岩で出来ている。

ドアも机も椅子も、目に見える全てのものが。


「居心地は悪いかもしれないがくつろいでくれ!」


「ありがとね、タイタン♡」


「ありがとー」


「ありがとうございます」

くつろげねーな、これは。


俺達はタイタンさんの家で飯を食って寝た。

勿論男女別......。残念。


「さーて、行くわよ♡」


今日、皆を絶対助けてやる。ついでに、ぽこち〇も助けてやろう。


皆の案内で俺はサタナキアの城へと向かった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜サタナキア城〜


予想と反してサタナキア城は何故か可愛かった。

積み木で出来た城壁。

城の扉はピンク色。

あちこちにある風船。

城のてっぺんには黄色い星。

そして、扉の前にある〜welcome〜と書いてあるカラフルな装飾。


サタナキアよ、君はほんとに四天王か?

やはり、ムラムラ西男といい、変なやつが多いようだ。


「さて、行こうか!」


タイタンさんの掛け声で俺達は扉を勢いよく開いた。


城の中も可愛い。

とてもカラフルで大きな子供部屋って感じだ。


「進もー」


ケットシーさんはいつもだるそうだ。


俺達は警戒心を持ちながら、廊下を進んだ。


一階何もなし。


二階何もなし。


三階......いきなり、雰囲気が変わった。

カラフルな模様を基調とした子供部屋のような外観だったのが黒色とピンク色を基調とした大人っぽい外観に変わった。

そして、夜中のホテルの廊下のように明かりが一定の間隔で天井に付いていて、弱い光を放っている。少し暗い。


――ここからは更に警戒しなければ。


廊下を進んでいると、前から、そして背後からもざっざっざっという音が聞こえる。


――何かが近づいてきている。


「皆さん、戦闘の準備を!」

俺は声を張り上げた。


足音の正体――それは沢山の女の子だった。

皆、目が不気味に紅く光っている。そして、手には銀色に光る鎌。


「女の子を操れるとはこういう事か......」


ララ、フィオ、雫を探すが見つからない。

どこにいるんだ?


「おいおい、この人間達ぶっ殺すわけにもいかねーだろ!どーすんだ!」


タイタンさんの言う通りだ。逃げなければ。

しかし、ここは廊下で前後から挟み撃ちされている。

くそっ、逃げられない......


考えている内にだんだんと追い詰められてきた。


「私は男しか魅了出来ないわ♡」


「これは絶体絶命ってやつー?」


「しょうがない!取り敢えずお前ら俺の肩に乗れ!天井を壊していくぞ!」


そうか!天井を壊すという手があったか。

イマジンオッパイで穴を開けるか。そしたら、そこから上に行けるはず。


「イマジンオッパイ!!」


目の前に現れたアルファベットは――B。


まずい、威力が足りない!なんで、このタイミングでBなんだ!


壁へ小さな二つの塊が飛んでいく。

やはり、少ししか壊せない。

もう一発撃つ余裕は無い。もう、前後から迫ってくる女の子達との距離は六メートル程。


タイタンさんが大声で叫ぶ。


「仕方ねえ!これすると、手が一定時間麻痺しちまうんだがよ!」


そう言うと、タイタンさんは思いっきり天井を拳で殴った。


右上の天井が崩れる。凄い威力だ。


「よし!しっかりと捕まっていろよ!」


タイタンさんはそう叫びながら俺達を肩に乗せたまま穴に向かって飛び上がる。


凄い跳躍力だ。垂直飛び五メートルは飛んでいる。

俺達は四階に辿り着いた。


「いやー、危機一髪だったわね♡」


「鎌でやられると思ったよー」


と、ほっと一息つきながらサキュバスさんとケットシーさんは地面に座り込んだ。


「いやー、これで右手は暫く使えないな!手負いのヒーローってやつかな!」


何故か、嬉しそうだタイタンさん。


「でも、ほんとに助かりました」

と、お礼を言ったその時


――「排除(デリート)シマス。サタナキア様の名にカケテ」


Pvほしー!と思う今日この頃。

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