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第十話 〜ムラムラよ!お前を倒す!〜

「サザンクロス!!」

また俺に攻撃が来た。いってー。まだ、本気を出して無さそうだがとても痛い。

そろそろ出血で意識が朦朧としてきたぞ。


「チチファイア!!」


ムラムラ西男は炎の玉を華麗に避ける。


「ウィンドソード!!」


ムラムラ西男は風をトリプルアクセルで避ける。


その着地を狙って雫がスキルを放つ。

「......水の舞」


お次はバク転で水の光線を避ける。


ムラムラ西男はとても身軽のようだ。何か弱点は無いものか......。


「ほらほら、男何をボーッとしている!」


「サザンクロス!!」


ぐはっ。

あいつ、俺ばっかり狙いおる。天罰か!天罰なのか!


「女の子達もどうした!どうした!攻撃が当たっていないぞ!」

ムラムラ西男の野郎調子乗ってやがる。


くそっ、仕方がない。

ドサッ。

俺は倒れたふりをして、戦略を寝ることにした。


「パイ!」

ララは心配そうに読んでくれるが、今は知らないふりだ。


どうする?どうしたら、あいつの動きを止められる?

それにしても、何故あいつは攻撃を避け続けるんだ?

強いヤツってのは攻撃を受けてもへっちゃらなもんだろう。


ピコン。俺は閃いた。


つまり、あいつは俺達のスキルは当たったら防御力があまり高くないためダメージがある。

それか、あいつの防御力、素早さは高いがHPが極端に無い、どこかのはぐれものみたいなもの、のどっちかだ。


「......大丈夫ですか?」

丁度良いタイミングで雫が来てくれた。


「雫、水の舞は水を好きな形にして攻撃出来るんだよな?」


「......はい、そうですけど......」


「だったらさ、攻撃力が落ちても構わないから、水を小さな玉にしてたくさん作って攻撃してみてくれ。」

これで、どっちのタイプか確認できる。


雫は首をかしげていたが、他に方法がないので試してみようと思ったのだろう。


「......分かりました。よく分かりませんが、やってみます」


そう言うと、雫は大量の水の玉を作り始めた。


ムラムラ野郎はララとフィオの攻撃を避けるのを楽しんでいるようでこちらに気づいていない。


大量の水の玉が完成した。水の玉といってもスキルなので、一つ一つ石を思いっきり投げたくらいの威力はあるだろう。


血が出ていたため、意識が無くなってきた。

俺は力を振り絞って声を張り上げた。


「ララ、フィオどけーーーーー!!」


ララとフィオは俺の声に反応してムラムラ野郎から離れてくれた。


「......水の舞」

雫が大量の水の玉をムラムラ野郎に向けて発射する。


「な、な、なんだと!」

流石のムラムラ野郎も大量の水の玉は避けきれない。


水の玉が当たる度、ムラムラ野郎の頭の上に 1 の数字が出る。


どうやらあいつは、はぐれのメタル野郎のようだ。


「うっ、うっ、ぐはっ!」

効いてる効いてる!


1 の数字が百回ほど出た時ムラムラ野郎は

「ちっくしょー!なぜ俺がはぐれと分かった!......魔王様に栄光あれ!」

と言って、消えてしまった。


やったぜ!どんなもんだい!

「はっはっはっはっ!あれ?」

ここで、俺の意識が無くなった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜安息の街 ポルーノ〜


目を覚ますと皆が俺の顔を覗いていた。


「やっと、起きたね!」

フィオは安心したのか、ほっと息をついた。


外の景色はもう夕焼けだった。


「イテテテ」

起き上がろうとすると身体中の傷が邪魔をする。


「まだ起き上がらない方がいいわ。結構傷が深いからね。まだ、寝てなさいよ」


ララのその言葉を聞いて、俺は深い眠りについた。


今日の日記♡3


変わりに書いてやるよ。

ナイス作戦だったぜ!良くやった!

戦いの中、俺がずっと照らしていたのを忘れるなよ!

崇めろ!崇めるんだ!


愛しのち〇ぽこ丸・ソドムより♡

ひぐらしもう、鳴かないですね。

あのカナカナって音好きだったんですけど。

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