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学校から帰ってきたと思ったら帰れない。

主人公、榎本侑李えのもとゆうりはただの高校生だったが、ひょんなことから魔界に飛び込んで、最初に得た能力は‘‘透明化,,

低身長、童顔、男の娘、彼女いない=年齢の15歳、小、中、高と、友達は片手で数えるほどしかいない平凡すぎる高校生一年生。

そんな彼が魔界で最初に出会ったのが口の悪いボケ担当の自称美少女サキュバスのバルア。

そして、ツッコミ担当の地味メガネのハーピィの種族のハーピィ(そのまま)

魔法など、一切信じてもみなかった、そんな彼の平凡で薄っぺらいはずの日常は騒々しいものへとなっていく。




いつも通りに帰宅して帰ってきたハズだった。

まさか、今日で家に帰れなくなるとは…。

学校指定の鞄は、砂埃を立てて地面

落ちる。

何か悪い夢でも見ているのでは、と自分の頬を抓る。

痛い。普通に痛い。

しかし、どう考えたっておかしいに決まっている。

見たことの無い飛行物体。自分より遥かに大きい黒と紫の動物…いや、ドラゴン。

どれも現実世界のものではなく、物語などにでてくるものだ。

「ここどこだよーーーーーーーーーー!!!!!!」

普段大声をださない僕は人生で初めてこんな大声を出したかもしれない。



空は蒼く、美しい。今まで住んでいた世界の空とは全く持って違う。こんな空を眺めながらうたた寝をする。

すると、話し声が聞こえた。

「まってよ、バルアー!」

「ねぇ、鳥メガネー!ここに人間みたいなのいるんだけどー?!」

やばい。そう悟った頃にはもう2人の気配は俺の側に。

息を殺し、死んだフリをした。

「でも、人間って、お話の中に出てくるやつだよね?もう絶滅したっていう…」

「だって、この子、尻尾も耳も生えてないし。」

うーん、と口を揃えていう。

すると、鼻に何か詰められたような気がした。

「ンが?!」

飛び起きてしまった。

「あ、生きてた。」

目の前は、尻尾の生えた見た目は同い年くらいの女の子と、羽の生えた男の子が座っていた。

鼻には木の棒を突っ込んだ様だ。なんてモンを人の鼻に突っ込んでいるんだこの少女…。

「お、お前らな、何?」

「「いや、こっちがなに?」」

2人共声を合わせて言う。

まぁ、こっちの世界のやつにとってはそうだろう。

とりあえず、挨拶をする。

「お、俺は榎本侑李

えのもとゆうり

2人はどう考えたって人間ではないだろう。

「私は美少女サキュバスのバルア!」

「僕はハーピィのハーピィ。」

神話などにでてくる魔物のようだ。

「ねぇ、ニンゲンって、どんな魔法、使えんの?!」

バルアは俺に顔を近づけ、興味深々な様子。

「ま、魔法なんて使えないよ。」

なんだ、つまいないの。と言って急に素っ気なくなった。

「えっと、僕のことは好きなように呼んでいいよ、侑李?」

「う、うん。ハーピィね。」

すると、2人ははっとして、コソコソと話し始めた。

「「ねぇ、僕/私達の学園に入らない?!」」

唐突すぎて頭がついていかない。

数秒して、理解し難いが、理解した。要するにこの魔物達と‘‘同じ,,学校に通うというこてだろう。

「はぁーーーーーーーーーー?!!!」

今日は驚くことばかりで叫びすぎで喉が壊れそうだ。

「実は、私達の学校、魔染区、降魔学園の生徒は入学して3、4人でペアを作らなきゃいけないの。それで、私達は3人目が決まらなくて、決まらなかったらなんのクエストも受けられないの。」

誰だ、そんな面倒な設定作ったやつ。今なら腹パン3回で許すから出てこい。

友達を作るのが大の苦手な俺にとっては三人組を作る時点で高難易度な試練だ。

「俺、魔法とか全くつかえないから無理でしょ。」

「大丈夫!大丈夫!入れないことは絶対ないから!試験とかないし!」

バルアは俺の背中をポンポン、と軽く叩く。

本当に大丈夫なのだろうか。



不安になりながらも俺達は、魔染区、降魔学園の正門の前に立っていた。

「いきなり入学とかできんの?」

「安心して。この世界で今魔法使えないの君ぐらいしかいないから。」

と、ハーピィは言う。そういえば人間は絶滅したとか言ってたな。

つい数時間前まで学校から帰宅しようとしていた少年が魔法を使う学校に入学だなんておかしすぎる。

でも、心の隅で、今までの時に流されるがままの薄っぺらい人生とは真逆な楽しい生活が始まるのでは。と期待したりしていた。



学園長室に入る前、バルアとハーピィには、自分達に合わせて欲しい、と言われていた。

ちょこんと座っている老犬が立派な椅子に座っていた。

「学園長、この子、今日から学園に置いていただけないでしょうか?1人でいた、可哀想な子なんです!」

可哀想な子って…たしかに、俺はリアル《現実世界》ではほぼぼっちで友達も片手に収まるほどしかいない。(本当に相手は自分のことを友達だと思っているかはわからない)

「別にええよん?」

この老犬、学園長だったのか。というか返事が軽すぎる。

「ただし、授業をサボったり、食べ物を好き嫌いしたり、しちゃだめだゾ?☆」

両端にいるバルアとハーピィは明後日を向いている。そうか、こいつらはやってるのか。

気をつけよう。

こうして、俺の魔染区降魔学園の学園生活が幕を開ける。


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