4話
各話ごとに長さがバラバラ過ぎる!
今回かなり短くなってしまいました。申し訳ない。
揃えるよう頑張りますが書き溜めてある分はご容赦を。
突然だが近衛恋来は近衛修二の妹である。
修二より1歳年下の16歳である妹は日本人らしい黒髪黒目で、髪型はツインテールに強いこだわりがある。
なんでも妹といえばツインテールなのだとか。
修二と頭一つ分も違うちまっこい身長をしており、胸もそれにふさわしくちっ……ひらた……つつましい。
当人は否定するが周りからは生粋のブラコンだと言われているし、実際いつも修二にベッタリな様を見ればやはりブラコンであることは疑いようがない。
自称しっかり者のおバカな妹のことを修二は気に入ってたし、妹のことで知らないことなど早々ないと自負していた。
その自信が崩れ去る時は唐突にやってきた。
妹は不思議な力を使い、自分は女神だと告白したのだ。
今まで妹だと思っていた女の子が女神だった。
そんな突拍子もない話を聞かされた修二であったが、意外なことに取り乱したりすることは無かった。
それは女神としての恋来が、妹として生きていた時と違った様子が全くと言っていいほどになかったからだ。
何よりふざけた時のかけあいは今まで通りにバカバカくも楽しいものだった。
だから正直実感がわかなかったというのも大きな理由の一つだろう。
単純に女神としての威厳がないからではない。
決してない。
「それで、女子高生を満喫していた女神様が一体全体どうして天界に戻ったんだ?緊急事態がどうとか言っていたけれど」
大天使ララーニエルの攻撃ならぬ口撃によって恋来がダウンしてしばらく。恋来が復活する頃を見計らって修二が疑問を投げかけた。
自らが招いた惨状に打ちひしがれていた恋来はその言葉にガバリと身を起こす。
「そうだった!こんなことしてる場合じゃなかったんだ!ララ、アレイアからの連絡は入ってない?」
「女神アレイアですか?特に無かったかと思いますが、今確認いたします」
恋来の必死な形相にララは驚いたものの、すぐに手を動かし始めた。素早い動きに優秀さが見て取れる。
様子を見るに、どうやら修二が扉の前で聞いた電話の相手はそのアレイアとかいう神様だったようだ。
しかしそれが緊急の連絡で、それを受けた恋来が慌てて天界へと戻ったということだろうか。
「だめだ、呼びかけても反応がない」
「こちらも特に連絡などは見つかりませんでした」
恋来がなにやら作業を終えると同時にララも報告する。
そのまま真剣な表情でララと2人で話し込んでいたが、ややあって話が一段落したのか恋来は修二の所へとやってきた。
「というわけでお兄ちゃん」
「なにがというわけなのか全く分からないんだが」
恋来のその顔に浮かべられた満面の笑みを見て、修二の勘がまた厄介事であると警鐘を鳴らす。
警戒する修二に、恋来は完璧な笑みを浮かべて告げた。
「チートを貰って異世界転移してみない?」
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