パラグラフ7
キミは助走をつけて水たまりの直前で踏み切り、大きくジャンプする。
飛距離は、ギリギリだった。
キミは水たまりの向こう岸に、どうにか着地しようと足を伸ばす。
そして、陸地に着地できた、と思ったとき──つるっと、足元が滑った。
キミはそのまま、為すすべなく仰向けに倒れてしまう。
──ザパーン!
仰向けの姿勢で頭から水たまりに突っ込んでしまったキミは、思いがけないことに、水たまりの汚れた水を飲んでしまう。
すぐに水の中から顔を出し、這いずるように向こう岸へと辿り着く。
ようやく陸地に辿り着いて、しばらく咳き込んでいたキミだったが、そんなキミを、猛烈な吐き気が襲う。
そして、抵抗する間もなく、キミはその場で嘔吐してしまう。
飲み水でもない、洞窟に溜まって淀み切った汚水を、たっぷりと飲み込んでしまったのだから、無理もない。
胃の中の物を全部吐き出したキミは、しばらくして、ようやく人心地をつける。
そしてどうにか気を取り直し、緩やかな上り坂となった洞窟の通路を、先へと進んでゆく。
嘔吐によりHPを2点失ってから、パラグラフ8へ。
なお、キミが鎖かたびらや背負い袋を水たまりの前に置いて来たなら、それらを取りに戻っても良い。
キミはもはや、この水たまりの水が単なる汚水であると知っているし、そもそもがずぶ濡れだ。
水たまりを往復してこれらの重要な荷物を取り戻そうとするのは、まったく自然な行為である。