パラグラフ17
キミは恐るべき反射神経で首を振る。
矢のような速度の小さな飛来物が、直前までキミの首があった空間を通過していった。
後ろの壁に当たって地面に落ちたものを拾って見ると、それは細い針のようなもので、先端には禍々しい色の液が付着していた。
おそらくは、毒針罠の類だろう。
からくも命の危機を回避できたキミは、改めて、剣で破壊した木箱の蓋をどけ、箱の中を確認する。
箱の中には、数冊の書物と共に、二つの腕輪が収められていた。
書物は、一般に所持が禁じられている禁書ばかりで、しかるべき場所──闇取引の仲介人などのところに持って行けば、高値で売れるかもしれない代物だった。
だがキミは、裏取引業界の人間に無闇に接触するリスクと、所持がバレれば罪に問われるような代物を持ち歩くリスクを嫌い、それらには手を付けないことにする。
一方で腕輪の方はというと、二つの腕輪はどちらも、装飾品としてよく出来た逸品だった。
片方には赤い宝石が、もう片方には青い宝石が嵌め込まれている。
キミはこれらの腕輪を、どこかで見た記憶があるような気がするが……。
キミが記憶を呼び起こせるか、[2D+INT修正値]でチェックすること。
結果が7以上だったなら、パラグラフ21へ。
結果が6以下だったなら、パラグラフ22へ。




