降り立つ異世界
「あれ?ここは?」
家にいたはずがなぜか外にいてキョロキョロする刃。
「あらあら♪」「おおお!」祖母と祖父がなぜかテンションが上がっていた。
そのときだった。祖父母の後ろから声がかけられた。
「やったな!シルフィー♪」「やりました。レオン♪」どうやら女の子の声が聞こえた。
「お初にお目にかかります。初代様。
アーサー家⑪代目当主アーサー・フィンシュトラーゼ・シルフィーヌと申します」
髪の長い可愛い女性が祖母の前に膝をつく。
「お初にお目にかかります。初代様。」
私はロイ家⑪代目当主ロイ・イリーガル・レオンとっ申します。」
シルフィーとは対照的な褐色系の黒い肌の綺麗な女性が祖父に跪いていた。」
そして彼女たちの連れだろうか、皆が跪いていた。数人を除いては。
「なんじゃこりゃ(汗)」
適切な言葉が出てこない刃をよそにシルフィーとレオンは話続ける。
「初代様たちにはご説明をせねばなりませんね。今ここにいる世界はお二人がいた世界ティターニアです。」
「そしてお二人がいなくなって千年がたっています。そしてここからが重要です。ゼノンの封印が弱まっていると大魔導師シェーラが追っしゃたのです。」
「「!?」」
祖父母たちが驚いていた。
「だから俺たちをこの世界に召喚したのかよくできたな召喚なんて高等術。」
レオンが答える
「こちらも魔術をかなり研究していたものですから。」
「しかしまぁ、まだシェーラっていきてんのかぁ」
呆れて言う祖父
「まぁ精霊王は寿命が長いと効いておりますしね。三百年程は眠りについていたそうですし。」
「あらあらシェーラちゃんに会えるのね♪」
喜んでる祖母を横目に話がすすんでいった。
「話をもどしますが、ゼノンを今度こそ倒すために御二方のお力が必要なんです。ぜひお力添えを!」
力説するレオン。だが祖父が制する。
「まぁ、まて。今の俺達二人では戦ってわかったが無理だな。魔力もユウの輝力もあまりないし、歳だ。」
そのときだったレオンの後ろから年若い青年が声をあげる。
「姉上!だから言ったではありませんか。古文書の勇者だか魔王だか知りませんが、こんなジジイとババァ呼んだからと言って戦力にはなりませんよ!」
その言葉を聞いた途端、刃が飛び出す。
「おい!今、じっちゃん達の悪口言ったのは誰だ!!」
「ん?、なんだお前?ガキまで一緒に召喚されてたとはな。余計に使いものにならないな。」
「なんだと、お前じっちゃん達に謝れ!」
刃はレオンの事を姉と呼ぶ男の子に声をあらげる。だが刃の言葉など気にせず、相手にしない。
「そもそも、お前はなにもんだ?」
そこでマオが答える。
「そいつは俺の孫の刃だ」
レオンが即座に弟に代わってあやまる
「お孫様でございましたか、申し訳ございません」
「レオンさんっていったよね、おれはアンタに謝ってもらっても意味ないよ。おれはあいつにあやまってほしいんだけど。」
そして弟を指さす。
「ガイ!お前も謝れ!」
レオンも弟をみやる。
「嫌だね、ホントの事をいってなにがわりんだよ」
刃をかるく睨むガイ
「謝って欲しければ力ずくで言わしてみな」
呆れながら二人に近づきマオ
「やれやれ、それなら二人で決闘したらどうだ?」
「なっ、しかし初代様そんなことしたら刃殿が危ないでしょう。?」
「でも、そうでないと納得いかないだろ?」
「じっちゃん、俺はそれでいいよ」
「おれも、いいぜ。万が一負けたら謝ってやるよ!」
ひそかに怪しくにゃりと笑うマオであった。