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異世界で勇者始めました  作者: 猫まる
第3章 水聖の賢者
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放課後

グラウンドに、いつものメンバープラスクルトンが集まっていた。



『それにしても、レティさんが先生になるとはビックリしました〜』


ミルクがそういうと、ミリシャやリジュ達もウンウンと頷いた。

『ミルクさん、学院では先生でお願いしますね。

刃さんには言ったのですが刃さんの修業をするためにもこのお話を受けたんですよ』


『若様の修業ですか?

修業ならいつもしてますよね?若様?』


ミルクがこっちに聞いてくる。


『レティ先生が言ってるのはいつもしてる修業のことじゃない、

モードの修業だ』


『その通りです。

刃さんにはモードを使いこなしていただけないといけないのでわたしが教えることになったんです。

モードを使えるのが私、ユウ様、マオ様ぐらいですからね。

それに、ユウ様とマオ様にはみなさんの修業してもらうつもりなので必然的に私が刃さんの相手をすることになったのです』


『それだけの理由ではないだろう?レティ?』

『バルトハート?』

すらすらと説明するレティに茶々が入った。


『惚れた男の近くにいたいと思うのは当たり前だと思うがね?』

『バ、バルトハート!?な、何を言ってるの!?』

『もっと、刃君のことが知りたいと言ったのはキミだろレティ?むぐぅ』


悪戯っ子ぽい顔をしながらそういうバルトハート先生。

『きゃー、きゃー、それは言わない約束でしょ』


真っ赤にながらバルトハートの口をふさぐ


『こ、コホン。

と、とりあえずそういうことなんでユウ様、マオ様他の子達の担当を言ってあげてください。』



そういうと、レティの後ろにいたじっちゃんとばっちゃんが前に出てきた。


『まぁ、そういうわけだ。ガイ、リジュ、トルクは俺が教える

仮にも魔王を名乗ってたからな、魔術に関して徹底的に鍛える。』


じっちゃんに呼ばれた3人に向かって言う。


『マオ様、よろしくお願いします』

『マオ様ご指導お願いします』

『お、お手柔らかにお願いします』


3人が各々答えると次はばっちゃんの修業あいての発表が始まった。


『私は、ミリシャちゃん、ミルクちゃん、クルトンを見るわ。

輝力の使い方や武術を教えるわ。

よろしくね3人とも』



『ガイ様見ててください、ミリシャは頑張ります』

『若様に褒めてもらうためにも頑張る!』

『はっ!不詳クルトン、粉骨砕身で頑張ります!』


クルトンは敬礼しながら答えた。

ばっちゃん、普段クルトンに何を教えてるの!?


『では、刃さんは私が教えますので頑張りましょう』

『お願いします、先生』


こうして、修業が開始することになった。


『さて、刃さん。

これから修業始める前に、私がまずモードになれるとこを見せときますね』

『はい、先生お願いします!』


『いきます!

ハァ〜〜〜〜!!

賢者モード!!!』


レティが魔力をあげて、叫ぶとその姿が変わっていた。

ゲームなどで出てくる神官みたいな格好で水色を基調とした、出で立ちだった。

かといって上は神官みたいな服装だが下はミニスカートみたいな感じでスリットも入ってて動きやすそうだ。

そして、モードになった瞬間にレティの手には自分の身長と同じぐらいの長さの杖を握っていた。


『ふぅ。

とまぁ、こんな感じなんですがどうですか?刃さん?』


『すげー、綺麗。』

『えっ?』



あっ、何言ってんだ俺。

やってしまった。


レティの顔が赤くなってしまった。

『あ、ありがとうございます////』


『あ、うん』

俺まで赤くなってしまった。


『コホン、えと次は刃さんがしてみてください。』


『わ、わかった』

言われた通りにやってみる。


輝力をどんどん高めていく。

しかし、輝力が高まるだけで特に前みたいな返信が起こらない。

『あ、あれ?なんで?

こ、こうか?

はぁー!!!!』



ん〜駄目だ変化しねぇ。


『刃さん、やみくもに輝緑を高めても変わらないですよ。

想いや覚悟を胸に高めてください。』


想いや覚悟か・・・・よし!

あの時の気持ちを思い出せ。


リジュ達を守るその気持ちを。

ハァーーーーーーーーーーーー!!!!


『守る!守る!守る!まもるーーーーー!!!』

輝力が奔流となり俺の身体にまとわりつく、1度俺を完全につつむと光は収束して。

モード姿になった。


『で、出来たー!!!』

『キャ!』

出来たー嬉しさのあまり走り回り飛び跳ね。

しまいには、レティに抱きついてしまった。


『レティありがとう!』

『刃さん/////』


レティは突然の行動でまた真っ赤にさせた。


『こら!刃!

おめー、いちゃつくなら寮に戻ってからにしろ!』

遠くからじっちゃんの怒鳴り声が聞こえてくる。

しかも、無言の視線がリジュからも送られてきた。

『は、はい!』


ヤバイあとでリジュに謝らないと。


俺が落ち着くとレティも落ち着いてきたみたいだ。

『刃さん。

変身できたのはいいですが、遅すぎますね。

私より早くできるようになってもらわないと駄目ですね。』


『レティより早くか』


『掛け声などするとイメージが湧きやすくなって変身しやすいと言われてますね』

『掛け声か。

レティ、俺のは何のモードなんだ?』

『うーん、私の勝手な意見ですが勇者モードだと思います。

伝承などで聞く姿に似てますので。』


『確かに、夢でみた。

ばっちゃんに似てるんだよな』

勇者モードかぁ、ウンウンなんかしっくり来る。


『おし!じゃもう一度だ!』


『勇者モード!!!』

今度は一気に輝力を高めて叫ぶ。

するとさっきより早く変身することができた。


こうして、俺たちは夜が更けるまで修業を続けた。


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