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異世界で勇者始めました  作者: 猫まる
第3章 水聖の賢者
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帰路

大告白を終え、俺たちは学院に戻ることにした。

盗賊達の生き残り〔チビと木偶の坊〕は駆けつけた騎士団の手によって捕縛された。


学院に到着するとバルトハート先生が待っていた。


『どうやら、無事解決したみたいだね』

『ああ、バッチリ解決したよ先生』


俺は、親指を立ててサムズアップで答える。


『うんうん、さすがだね、刃君、ガイ君』

満足そうに微笑む先生。


『ん?』

そこで何かに気づいたらしい。


『ふふふ、そちらの問題も解決したみたいだね?レティ?』

目線の先は、俺の服の裾を掴むレティさん。


そういうと、レティは顔を真っ赤にする。

『う〜』

言葉にするのも恥ずかしいみたいだ。

首はコクコクと縦に振り、肯定を表していた。


『まぁ、そこらへんの話はご飯でも食べながら後で話すとしようか。

さぁ、寮の食堂にでも行こう。

お腹を空かせて帰ってくるだろうとゆう様が用意してくれているよ』


『え?ばっちゃんが来てるの?』


ばっちゃんの料理か久々だな。

『おし、じゃあ寮に向かおう。』


バルトハート先生も合流し、寮に向かった。


おや?

寮の前にはばっちゃんが立っていた。

その隣にはじっちゃんもいる。


『刃〜〜』

向こうが先に声をかけてくる。


『じっちゃん〜、ばっちゃん〜』

手を振って答える。


目の前までくるとばっちゃんが話しかけてくれた。

『今回は大変だったみたいね。』

『まぁ、無事に解決したから問題ないさ』


『おい、ユウ、みんな腹減ってるだろうから先に飯だぞ』

『はいはい、そうね。

みんな、お腹空いてるでしょ?たくさん用意したからご飯を食べましょう』


俺たちは食堂に移動した。

おおー、テーブルにはいろいろな料理が並べられていた。


『さぁ、みんな座ったわね。

それではいただきましょう。』


『いただきます!』×全員


みんなご飯に手をつけ始める。

『それで、刃。

そこの可愛らしい方はどなた?』


ばっちゃんは真っ先にレティに目をつけ話してくる。

『そうだった、紹介するね。

こちらは、水聖の賢者ことレティ・アクアさんだよ。

その、俺の2人目の嫁さんになる人だよ。

レティ、こっちは俺のじっちゃんの草薙マオとばっちゃんの草薙ユウだよ。


『はぅ!?は、初めまして。

レティ・アクアと申します。

こ、ここ、この度、刃さんのお嫁さんにさせていた、いただくことになりました。

よ、よ、よ、よろしくお願いします。』

顔を真っ赤にさせてしどろもどろで挨拶をした。


『くくくく、レティちゃん。

そんな慌てなくていいぞ、落ち着いてゆっくりいいな』

じっちゃんがフォローに入った。


『そうだよ、お姉ちゃん、落ち着きなよ、

あ、私はお姉ちゃんの妹のキュア・アクアです。

よろしくね、おじいちゃん達』

キュアも姉を落ち着かせながら自己紹介をした。


『キュア!刃さんのおじい様とおばあ様に失礼でしょ!?

ちゃんとしなさい』

『えー、いいじゃない。

おじいちゃん達も家族になるんでしょ?

堅苦しいじゃん。』

レティとキュアが言い合いになりかけた頃にじっちゃんご話しかけた。


『おい、おい、レティ・キュア落ち着けよ。

俺とユウは気にしないぜ。

それにキュアの言う通り、レティは刃の嫁になるんだろ?

家族なるんだからもっとくだけていいぞ。

それに俺もユウも見ての通りにジジイにババア出しな。

かかかか♫』


『だれがババアですか』

じっちゃんは、高笑いすると、ばっちゃんは頭を叩くツッコミを入れる。


『まぁ、そういうことだ。』

じっちゃんは気にしないでいう。


レティは俺の顔を伺う。

『いいんでしょうか?』

『ああ、いいんだよ。いつもこんなもんだし』

自然と笑顔になってしまう。


『てっきり、反対されるかと思ってました。

私は、刃さんと歳が離れすぎてますし。

お料理や家事は苦手だったので。』


『あら、レティちゃんは家事が苦手なの?

教えがいがあるわね。

私こそ、最初はひどいものだったのよ。

それでも、練習すればこれぐらいはできるようになるわ』

目の前の料理を見渡すユウ。


『それにね、年のことは関係ないわよ。

いかに、刃のことを大切かの方が大事でじょ?』


『ユ、ユウさまぁ〜、ぐす』

『これから、刃のことよろしくね。

ほらほら泣かないの』


ばっちゃんはハンカチをレティに渡す。

『ありがとうございます』


『リジュちゃんもこれから刃のことよろしくね』

『はい』

リジュは静かに微笑んだ。


こうして、レティとキュアの紹介が終わり、レティの嫁報告も終わった。

次に今回の出来事の話が始まった。


『ほう、それは面倒くさいことになってたな。

しっかし、そのグリーンてのは卑怯な奴だな』

『ああ、自分の妻になるようにキュアに迫ってたからね。

全く頭にくるぜ、レティやリジュ達をひどい目にあわせやがって。』


今思い出してもムカつくな。

『それにしてもジャイアントオークを倒すか、なかなかやるじゃねーか刃よ。』

愉快そうに笑うじっちゃん。


『あんなでかいのとは初めて戦うからどうなるかドキドキもんさ』


『なーに言ってんだ刃、余裕だったろう』

ガイが茶々を入れる?


『いやいや、あんなでかいの俺の世界にいねーし。』

手を横に振る。


『でも、そのあとが大変だったんですよ。

刃くんが吹き飛ばされたときは気が気じゃなかったんですから

ねぇ?レティさん』


リジュはレティに話を振る


『ええ、まさかグリーンがモンスターと合体するなんて思いませんでしたし、リジュさんの言う通り。殴り飛ばされた時はハラハラしました。

でも、刃さんの魔術はさることながら[モード]を使えるなんて驚きました』


『そういえば、レティさんモードがどうこう言ってたよね?

モードってなんですか?』

リジュが聞き返す。


『えーとなんと言えばいいのでしょうか。

覚醒のことなのですが、輝力や魔力を限界にまで高めることによって

身体能力はもちろん魔術などの向上する状態なんです。

限界を越える的な感じですね。

ただし、よほどの修練や実力や覚悟がないとその域に達さないのです。


『ほう、それを刃がやってのけたのか?

おもしれーじゃねーか。』


ニヤニヤとじっちゃんはしてる

『そんなこと言われても、俺は無我夢中だったし、よくわかんねーよ。

ただ、体の奥から力が湧き出る感じはしたけどね。』


『なるほど話を聞く限りじゃ、マオや私の解放状態ににてるわね。』

ばっちゃんが話を聞いて納得したように言う。


『あ、それは俺も思ったよ。

夢で見た、じっちゃんとばっちゃんの解放状態の姿に似てたから。』


『一説ではモードは魂の記憶だと言われてるそうです。

モードにはいろんな状態があるらしくて、昔の大戦の時にユウ様が使われていたその解放が勇者モード、マオ様が使われていた解放が魔王モードと伝えられてます。

私も、モードは使えますがなかなか難しいですね』


『え、レティはモード使えるの?すげー』

レティもモード使えるのか、俺も使いこなさなきゃ。


『あら?みんなお茶が切れてるわね。まだまだ、話は長くなりそうだからお代わり用意するわね。リジュちゃん、レティちゃん手伝ってくれる?』


『わかりました』

『は、はい、わかりました』


ばっちゃんは、レティとリジュを連れ立ってキッチンに向かった。


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