料理
俺達はレティさんの言葉に甘え泊まることになった。
泊まるからには何かお手伝いしないとなぁ。
『レティさん、泊まらせてもらうなら何か家事とか手伝えることない?』
『ええ、そんなお客様にしていただくのは悪いですわ』
レティさんは首を横に振った。
『ただで、泊まらせてもらうのは気が引けるし、うーんそうだなぁ。
そうだ! よかったら俺のいた世界の料理でもつくろうか?』
『刃さん、お料理できるんですか!?』
レティさんはびっくりしている。
『うん、できるよ。
ばっちゃんに、ならったことあるし。』
『すごいです、刃さん♪』
『それじゃ、厨房借りてもいい?
あと苦手なものとか食べたらいけないものとかある?』
『どうぞ、お好きに使ってください♪
食材は好きに使ってもらっていいですよ。
苦手なものとかはないです』
レティさんに厨房を案内してくれた。
さぁーって何しようかな。
豚肉や魚はあるし、小麦粉と米もあるな
おっ、いろいろ野菜もある卵もあるしこれならあれがつくれるかな。
『レティさん、この神殿には何人ぐらい居てるの?』
『えっと、今いるのは7人ですね。あと刃さんたちですね』
『了解』
うっし!
気合入れて作るか。
まずは、キャベツに似た野菜をみじん切りにする。
スタタタタタタタタタタン♪
あっという間にみじん切りの野菜が積まれていく。
次に魚を次々と三枚におろし、骨と頭をでかい鍋にぶち込み水を入れ火にかける。
身は薄切りにして、刺し身にしていく。
スッスッスッ♪
『リジュ、火にかけてる鍋に出汁が取れたら小麦粉のがシャバシャバより少しもったりするぐらいまで出しを入れて混ぜてくれるか?』
『はい♪』
俺は、口も動かすが手も止めずに動かし続ける。
リジュは言われたとおり、動いてくれる。
鍋の骨と頭は取り出し、他にも適当に野菜を適当に選んで適度な大きさに切っていき鍋に投入してスープを完成させる。
となりではミルクがお米を炊いていてくれた。
『ナイスだ!ミルク』
頭をなでてやる。
『えへへへ、若様の好きなお米はちゃんと用意しますよ』
ミルクは照れながらお米と向き合っている
あとは豚肉を薄切りにしていく。おし下準備おわり。
うーん、大量に焼くなら鉄板があればいいんだけどなぁ。
レティさん、少し大きめの鉄板とかある?
『・・・・・////』
レティさんはボーっと俺を見ていた。
キュアがかわりに答えてくれる。
『刃、それならそこの壁に立てかけてるのつかえる?』
部屋の端っこに手頃な鉄の板があった。
『キュア、サンキュー♪ちょうどいいよ』
『お姉ちゃん、やっぱり刃にお嫁さんとしてもらってもらったほうがいいんじゃない?(笑)
お姉ちゃん、料理は苦手だしちょうどいいじゃない』
『キュ、キュア!』
さっきより、顔を真赤にしてキュアを追いかけるレティさん。
ふぅ、じゃ仕上げと行こうかな。
鉄板を熱し、油をひく。
リジュにまぜてもらった、といた小麦粉を鉄板に流し込み焼けてきたらその上に、キャベツに似た野菜をもり、他にも切った野菜をのせ一番上に豚肉を置き最後に再度といた小麦粉を上からかけちょうどいい頃合いにひっくり返す。
くるん♪ くるん♪ くるん♪
『刃さん、すごいです////』
『すごーい♪』
『お見事です』
『若様、わたしもしてみたいです♪』
『刃、キュアもしたい♪』
そう、俺が作っていたのはお好み焼き。
次々と焼いていき端っこではミルクとキュアが交代で焼くのを挑戦していた。
『レティさんもやってみますか?』
『えーー!!私は無理ですよ。お料理苦手ですし』
『大丈夫ですよ、俺が教えるからやってみません?たのしいですよ』
『じゃ、ちょっとだけ、』
レティさんが俺の前にたち木ヘラを持たせる。
俺はレティさんの手を掴み誘導する。
『いいですか?慌てなくてもいいですからヘラを生地の下にいれて。
そう、深呼吸しましょ』
『はい、ふぅぅぅぅ』
『じゃ、いちにのさんでひっくり返しましょう』
『はい////』
『いち・に・の・さん♪
それ!』
くるん♪
『できた、できたー♪刃さんできましたーー♪』
よっぽどうれしかったのだろう。
めっちゃ抱きつかれた。
さすがにこれは俺も照れてしまう、なんせスタイルのいいレティさんの胸に顔が埋まってしまっているのだから・・・////
レティさんも落ち着いたのだろう。一瞬で真っ赤になった。
『きゃっ///
す、すいません』
『い、いえ。
大丈夫です。
それより、料理を運んで皆で食べましょう////』
こうして、できた料理を皆の前に運んで食事の準備ができた。




