出発
俺たち男性陣は学院前の門に集合していた。
『まだ、リジュたちは来てないかぁ』
俺は、空を見上げた。
雲ひとつない晴天で気持ちいい、今この世界は日本でいう所の春にあたる。
こんな日はのんびり昼寝とかして過ごしたいもんだ。
白夜ものんびりあくびをして待っている。
『たく、あいつら遅すぎだろ』
(そういうなガイ、ミリシャ達いろいろあるのだろう)
ガイは、文句を言ったがシンクが嗜める。
『まだ、時間も少ししかたってないんだし落ち着こうよ。ガイ君』
トルクもシンク同様に嗜めようとしていると、寮の方から3人が走ってきた。
『すいません、刃君遅れてしまって』
『なぁーに、気にすんなって』
俺は、リジュに笑って見せた。
さて、全員そろったな。
使い魔達も集まったみたいだ。
『さて、それじゃそろそろ出発しようか?』
『はいx5』
『じゃ、出発!!』
まずは学園の東の森に向かって進まなきゃな、この森ってでかすぎて森の反対側すら見えないんだよなぁ。
ちなみにこの森って魔物や盗賊がいるって言われてるんだよなぁ。
学院長からもらった地図を見ながら進んでいると何か聞こえた気がした。
『ん?なんか言ったか?』
俺は後方のガイたちの方を向いた、
『いや、俺たち何も言ってないぞ?
な?トルク?』
『うん、何も言ってないけど』
ガイとトルク達は首を横に振った。
『————』
確かに聞こえた。
白夜も聞こえたみたいで俺の方を向く。
『白夜、今の声の方向わかるか!』
(刃、あっちから聞こえた)
遠くに滝が見える。あっちか!
『ガイ、叫び声が聞こえた。ちょっと見てくる!神殿で落ち合おう』
俺は、そう言いながら地図を放りもうすでに駆け出していった。
白夜まで駆け出していた。
『叫び声?そんなのやっぱり聞こえなかったぞ?』
(いや、かすかにだが聞こえた気がする)
『シンク、まじか!?
どんな耳してんだあいつは』
呆れながら、ガイたちは再奥の神殿にむかうのだった。




