日本
『さて、皆が明るい顔をしてくれたことだし、他にも話してなかったことでも話そうか?そうだなぁ~、俺がいた世界のことなんてどうだ?』
『はい、聞いてみたいです♪』
リジュが顔を近づけて聞いてきた。
かわいいなぁ
『そうだなぁ、まずは俺が住んでたところは日本って国にすんでたんだ。そこは戦争とか争いが無いところでたくさんの人がすんでた』
『へー、平和だったんですねぇ』
ミルクがお茶を飲みながら答えた。
『そうだなぁ、まぁ他の国はいまだに戦争はあったけどなぁ』
『やっぱり戦争はあるとこもあるんですね』
リジュが悲しそうな顔をしだした。
『うん、悲しいことだけどね・・・・』
『それで、他にはどんなことがあるんだ?』
ガイが会話を変えようとしてくれた。
『日本には四季って言って一年で4つの季節があるんだ。春はぽかぽか暖かくて、夏は暑くて、秋は涼しくて紅葉が綺麗で、冬は雪が降ったりして寒いとかね』
『おもしろいですね、ティターニアはそこまで季節は変動しませんよね? ガイ様』
ミリシャがガイに聞く
『ああ、春季と冬季しかないな』
ガイは頷き、指を数え折りミリシャに言った。
『そうかぁ、そうそう、他に違いがあるとすれば乗り物かな?ここの世界は馬車だけど俺がいた世界は車とか飛行機とか船とかあったなぁ』
『船はこの世界にもあるけど車?飛行機?なんだそれ?』
車と飛行機が想像できないガイは疑問符が頭の上で浮かんでるみたいだ。
『車ってのは馬車の馬がない乗り物で馬車より速いかな。 馬の代わりに車輪が機械で動く乗り物なんだ』
『馬なしでか!?』
見れば、ガイの顔が相当驚いてるが、興味津々になっていた。
『ああ、飛行機は空を飛び乗りものだな』
俺は、一口お茶を飲んで飛行機の説明にはいった。
『空を飛ぶならこの世界にもありますよ、若様』
ミルクがお茶菓子をつまみながら俺に言ってきた。
『え?あるの?』
『はい、魔法都市シャールーンって所に飛空艇って言うのがあるってききました』
『へぇ、それ乗ってみたいなぁ』
逆に、俺が飛空艇に興味が出てきてしまった。たぶん飛行機とは形はちがうんだろうなぁ
『シャールーンはここから相当離れてますから無理ですねぇ。 そもそも、大陸がちがいますもん』
苦笑いのミリシャが残念な事をおっしゃった。非常に残念だ。
『他にはどんなとこが違うんですか?例えば食事とか?』
リジュもお茶菓子を食べながら、聞いてくる。
『食事はぜんぜん違うなぁ、俺はここの世界のもの全然見たことなくて新鮮だったよ』
『ぜんぜん違うんですかぁ、興味がわいてきますね。 こっちの世界で作れたりとかむりでしょうか?』
『なんなら。 俺が、作ってやろうか?』
『え、刃君は料理ができるんですか?』
『うん、ばっちゃんに小さい頃から教えてくれたんだ』
リジュの目がランランとして俺を見つめてくる・くぅー、かわいいぞリジュ。
『食べてみたいですよね? ミルク!』
『はい、リジュさん♪』
二人はもう食べる気まんまんみたいだ。
おっと、ガイたちも羨ましそうに見てくる。
『もちろん、ガイたちも用意するぞ』
『おお!それは楽しみだな』
そうとう嬉しそうだ。
たしかに自分が知らない美味しい料理が食べれるなら嬉しくもなるか。
そのとき、寮内に鐘の音が響いた。
『お、もうそんな時間か。もうすぐ就寝時間だな』
『では、今日はこのへんでそろそろ寝ましょうか?』
リジュがお茶を片付けながら聞いてくる。
『そうだな。あ、リジュ手伝うよ』
俺も手伝いながら答える。
結局皆で片付けを始めたら直ぐ終わってしまった。いつもは、ラックスさんが一人でやってたみたいだけど一人では大変だったに違いないこれからは俺達も頻繁に手伝おう。
こうして、俺達は部屋にもどって、ながい一日が終わった。




