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異世界で勇者始めました  作者: 猫まる
第2章 伝説の始まり
24/70

歓迎会

『うわー、外真っ暗だ』


ばっちゃんのOHANASHIが終わる頃には外は真っ暗になっていった。


 『今日はもう遅いので皆さんは寮に戻ってやすんでくださーい』

 アン先生が寮に戻るように言ってきた。


 『刃、俺も疲れたから寮に戻ろうぜ』

 ガイは顔色が青色のまま寮に戻ろうと誘ってくれた。

 『わかった、リジュー寮にもどるぞー』

 『はーい』

 リジュ達は短めのOHANASHIですんだので元気みたいだ。


 『刃』

 皆が寮に向かって歩き出していくと最後尾のつるぴかクルトンが話しかけてきた。

 

 『なんだ?クルトン?』

 俺は歩きながら聞き返す

 『ユウ師匠のお陰で俺は貴族の何たるかがわかった気がする。それに、刃達には非礼が過ぎた。すまない』

 俺は一度、足を止めクルトンに顔を向けた。

 クルトンは深く頭を下げ、詫びた。

 『いいさ、決闘で決着はつけたしばっちゃんのOHANASHIでチャラだ』

 俺は笑顔でクルトンに答えた。

 『それより、早く寮にもどろうぜ腹減ったし、ご飯は寮で用意してくれるんだろ?』

 『ああ、ご飯は寮で用意してくれる』

 俺達は寮に向かっていった


 寮はでかい3階建ての洋館みたいだった。

 玄関にはどでかい扉があり、お約束のトラを模したドアノックがついていた。

 庭には草花が植えられ甘い香りがただよっている。


寮の前につくと、リジュとミルクが待っていてくれた。

 

『おまたせ』

 『まちましたよぉ、若様』

『ガイ様たちは先に入られました』

 『それじゃいこうか』

 

 寮に入ると広い玄関ホールがあり、色とりどりの調度品がおかれていた。

 『うーんすごいな』

 『そうですねぇ』

 

 『おーい、こっちが食堂だから早く来いよぉ』

そのとき、向かって左の部屋どうやら食堂らいい部屋からガイが顔をだしてきた


 『おう』

 食堂に入ると各々好きなようにすわっているみたいだった。


 『お、これで全員揃ったね。あたいはここの寮長のラックスだよ。皆のご飯とかを用意するからね』

 男勝りのかっぷくの良い女性が話かけてきた。

 『今日は歓迎会も含めてるから腕によりをかけて作ったからのこすんじゃないよ!』

 目の前には肉や魚などを豪快に焼いた料理がてんこ盛りで並べられている。

どれもうまそうな匂いがして、ヨダレが垂れそうだ。


 『くぅ、うまそう!!』

 俺達は、ミリシャが場所をとっといてくれた所に座った。

 

 『おし、挨拶は昼間したからさっさと飯くおうぜ』

 ガイもがまんできないようだ。

 

 『いただきまーす!!』

 俺達は手を合わせて料理を食べ始めた。

どの料理もゴードンが作る料理並にめちゃくちゃうまかった。

お、これはぐぅぐぅ豚だ!うーん、こんがりローストされ滴る油がたまらない♪

 魚もあっさりしてるけどうまいなぁ。

 『ガイ、ここの料理っていつもこんなにうまいのか?』

 『ああ、うまくて生徒たちに大人気だな』


 『リジュ、これもうまいから食ってみ』

 ぐぅぐぅ豚を一口サイズに切り分けたのをリジュの顔の前に持っていく。


 『え、刃君/// 恥ずかしいよ』

 リジュが顔を真赤にした。

 『あ、あはははごめんごめん』

 つい、行動してしまったが、よく考えたらこっ恥ずかしかった。でも恥かしがりながらもリジュは食べてくれた。


 『おいしいですね♪』

 『だろ?』

 リジュが微笑んでくれた。う、かわいい。

 

 『刃、前から聞きたかったんだけど一つ聞いていいか?』

 肉を頬張りながら、ガイが聞いてくる。


 『ん?なんだ?』

 『よく、お前が言ってる《仁義》って言葉どういう意味なんだ?』

 あれ?そういえば、ガイたちに説明してなかったけ?

 『私も聞きたいです』

 『僕も聞きたいです、若様』

 『私も私も♪』

 リジュたちも聞きたかったみたいだった。


 『うーんと、《仁義》ってのは二つの文字でなりたってるんだ』

 『2つの文字ですか?若様?』

 ミルクが小首をかしげる。うーんやっぱり見た目女の子なんだよなぁ。まぁいいや話を続けよう。

 『うん、《仁》と《義》って字に分けられるんだけど、まずは《仁》って字は【人を慈しむ心】って意味で、《義》は【人が行うべき正しき道】のことをいうんだ』

 『へー、いい言葉だな』

 ガイが意外に食いついてきた。

 

 『ああ、死んだ母さんがおしえてくれたんだ、俺の中での宝物で生き方だな』

 

 あれ?なんかシンっとしちゃったぞ。


 『すまない、配慮がたらなかった』

 『ごめんなさい、刃君』

 『ごめんなさい、若様』

 『申し訳ありません、刃様』

ガイが落ち込んで謝ってきた。

 他の皆も同じ感じだ。


 『あー、もう暗いぞ皆!何も暗くなることなんてないさ。たしかに母さんが死んだことは悲しかったけどこの言葉のお陰で、俺はさびしくないんだ。大好きな人達にこの言葉を知ってもらえて俺はうれしんだ、だからさ顔を上げてくれよ』

 俺はガイたちに向けて微笑んだ。

 

 『刃』

 『刃君』

 『若様』

 『刃様』

ガイも微笑んでくれた。

 リジュ達女性陣は若干涙目だが笑ってくれた。

 

 

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