新しい1日の始まりと修行
「う、う~ん」
まぶしいなぁ、朝の日差しの眩しさで目が覚めた。
「ふぁ~~~~よく寝た」
見慣れない天井と部屋。うーんとここどこだ?ああ、そうか昨日あてがわれた部屋だっけ。うーんいつもと同じぐらいの時間ぐらいに起きたみたいだな。
さて、日課の練習でもするかな。
俺は、ベットの脇にかけてたレヴァンティンを手に取り、昨日おしえてもらった、城の裏手側の修練場とよばれるとこに向かった。
およ、すでに何人か稽古してるみたいだな。
じゃましちゃ悪いから、邪魔にならないように、端の方で稽古しよう。
「いち・にい・さん・しー・にい・にい・さん・しー」
まずは柔軟だよな。
うーん、体をほぐすと気持ちいいなぁ。
さて、準備運動もおわったしレヴァンティンを振るってみるか。
それにしても、昨日の朝見た時と形変わってるよな。昨日は片刃の刃の厚い剣だったのに、日本刀にかわってるんだもんなぁ。まぁこっちのほうがしっくりくるし、いいか♪
「すぅーーーーー、はぁーーーーー」
俺は、目を閉じ集中する。そして右手の剣を水平にし後ろに引き目の高さまで上げる。左手も剣は水平にし高さは胸より少し低めの位置に構える、この構えが【草薙流紫電の構え】心が静まったら目を開け、じっちゃんがいるのを想像しながら剣をふるう。
「せい!せいせいせいせい!いやぁぁぁぁ!!」
右手の剣で3段突きを放ち、つづいて左の剣で回転斬りをし、その勢いのまま右の剣で逆袈裟切りをかました。
「まだまだぁーーーー、うぉーーーーー!」
俺は、動きを止めずに、剣を振るってゆく
逆袈裟切りで、上がっている剣を真下に下ろし、左の剣を下から上に向かって切り上げる。
「ふぅうう。」
続いて、二本の剣を剣を鞘にしまい。腰にさす。左手を鞘に添え、右手を持ち手に添えいつでも抜けるようにする。前傾姿勢に移り、体は脱力し、無駄な力を抜く。
「すぅーーーー、」
目の前に葉っぱが飛んできた。
「はぁ!」
葉っぱに向け、剣を抜刀した。
はっぱは変わらずゆらゆらと揺れ、地面に落ちて初めて真っ二つにわかれたのだった。
すると先に稽古をしてた人物たちから声がかかった
「うぉ!なんだいまの。すげー」
「剣先がみえなかったぞ!」
「刃殿さすがですな。」
ガリウスがこちらにやってきた。
「おはよ♪ガリウスさん」
剣を鞘に納めガリウスに挨拶をする。
「もしかして、みてた?」
「ええ、なかなか剣速が早いですな。」
「いやいや、まだまだだよ。まだこれになれてないしね。」
頭をぽりぽりかいた。
「じっちゃん達は?」
「まだ、おやすみなられておるはずですよ。昨日は遅くまで、飲んでましたからな。」
苦笑いするガリウス
「そうか、やっぱしね。じっちゃんたち酒すきだからねぇ」
俺も苦笑いした。
「ガリウス様、そこの男の子は何者です?」
稽古をしていた者達がガリウスに聞いてくる。
ガリウスはニヤリと笑い、昨日のガイとの決闘のことを話しだした。すると皆が驚き感嘆の声をあげる。あるものはあのわがまま王子がまけるとわとか、プライドの塊が素直に負けて謝ることに信じられないとか本人がきいたら起こりそうなことを言ってたな(笑)
「刃度、いい機会なので私と一試合しませんかな?」
そんな中、ガリウスが一手ご教授とか言い出してガリウスと撃ちあうことになった。
強い人と試合えるのなんてワクワクする、願ってもないチャンスだよなぁ。
「うん、やりたいね。俺も体が温まったしやろうか」
俺とガリウスは対面し、さっきまで稽古していた人たちは俺たちを囲うようにたっていた。
「昨日から思ってたんだけど、ガリウスさんってかなり強いよね。」
俺は紫電の構えをしつつ、ガリウスに話しかける。
「そうですな、そんじょそこらのヤツにはまけぬつもりですよ。これでも、ガイ様の一の家臣ですからなぁ」
ガリウスの獲物は、特大の斧だ。
その巨体をいかした、パワーで一撃倒すタイプだな。いいねぇ、わくわくしてきた。ガリウスは斧を下後方に構え俺を迎え撃つつもりだ。
「じゃ、おれから行くぜ!」
俺は駆け出し、先ほどやった3段突きを放つ、しかし俺の突きは斧の側面で防がれ、上に勝ちあげられた。
「うりゃ!」
俺はそれを冷静に対処するため、左手に持っている剣で切り上げる。
「むぅ!うぉーーーーー!!」
ガリウスも、上体を反らし剣を避け、その反動を利用し渾身の打ち下ろしをする。
「受けて立つ!っておもーーーーーい!!」
二刀を交差し、ガリウスの渾身の一撃を受け止める。ガリウスの斧は刃によって止められた。
「いやはや、見事とめられましたな。」
止められたのになんとも上機嫌のガリウス、
俺としては予想以上に重くて焦った。
「めっちゃ強烈だったね。腕が痺れそうだよ。」
どうやらひとまず、終わりのようだ。
俺もレヴァンティンを鞘に戻し、お礼をいった。
「ありがとうございました」
「はっはっは、こちらこそ楽しかったですぞ。」
ガリウスも楽しんでたみたいだ。
「刃~~、ちょっとこっちきなさーい」
その時、ばっちゃんの声がした。
どうやら、城の裏側にキッチンとつながってたみたいだ。
「おはよう、ばっちゃん。なんかよう?」
挨拶をし、ばっちゃにかけよった。
どうやら、朝ごはんの準備らしい。
「ご飯の用意するから、そこの丸太を薪にして頂戴。そうねぇとりあえず、底においてる分全部お願いね。」
キッチンの裏口の横を見ると大量に丸太が置かれていた。とりあえず10個ぐらいかな。
そのとき、慌てた感じのリジュの声がした。
「ユウ様、薪割りなら私達がやります。」
「おはよう♪リジュ、薪割りなら俺がするぜ。」
「あ、おはようございます、刃様///。
でも刃様のお手を煩わせるわけにはいきません。」
軽く断られたけど、ばっちゃんからの追撃がきた。
「大丈夫よ、リジュちゃん。これくらいの量は向うの世界にいてた時は毎日してたし、これくらいなら直ぐ終わるわよ。なんなら見てみる?」
「え、そうなんですか?」
リジュが驚いてる。
「んじゃ、とっとと始めようか?
お、そうだ。ガリウスさん、この丸太放り投げたりできる?」
ガリウスに丸太を指さし、聞いてみた。
「そりゃ、できますが、どうするんですか?」
頭に?が出てそうな感じのガリウスさん。
「いいからいいから、これをちょっと斜め上に投げてくれる?」
俺は、レヴァンティンを両方鞘から抜き、
交差するように構える。
「いいよ、放り投げて!」
「行きますぞ、でーーい!」
ガリウスは、俺が言ったように、なげてくれた。
「すぅーーー、はぁーーーー。」
丸太に向けてジャンプし、二刀ですばやく丸太を斬り続ける。
次の瞬間には、ちょうどいい、サイズに薪になっていた。
「す、すごいです♪」
リジュがキラキラした目で、俺のことを見てくれる。
「とまぁ、こんな感じかな。ガリウスさん、どんどん投げていいよぉ。」
「なるほど、わかりました、どんどん投げますぞ刃殿!!」
投げているガリウスも楽しそうだ。
それからは、次々と切っていき5分もしないうちに、丸太全部をきってしまった。
「ほい、ばっちゃん全部終わったよぉ」
二刀を鞘にしまい、終わったことをつたえた。
「お疲れ様、刃。あ、そうそうついでに薪からお箸を作っておいて頂戴。私とあの人と刃の分で3人分だから薪一本で十分でしょ。」
薪を一本持ち、俺に放り投げた。
「了解、せい!!」
先ほどと同じように素早く切っていった。
「いっちょ出来上がり♪」
ばっちゃんに、できたばかりの箸を渡した。
「じゃ、これからご飯の用意をするからあの人を呼んできて頂戴。刃が寝てた隣の部屋にいてるとおもうから」
「了解、じゃ起こしてこようかな。ガリウスさん稽古ありがとう」
ガリウスに手を振り、じっちゃんのいる部屋にかけだした。




