【第2話】 無料10連で出たもの
画面がキラキラと輝き、派手なエフェクトが部屋を埋め尽くす。
【初回無料10連ガチャ スタート!】
ピカピカの光が渦を巻き、10個の宝箱が一斉に浮かび上がった。
俺は息を止めて、画面を凝視する。
一つ目が開く。
【Nランク 鉄の剣】
……普通の剣かよ。
二つ目。
【Nランク 回復ポーション(小)×3】
まあ、序盤アイテムだよな。
三つ目、四つ目……次々とNやRランクのしょぼいアイテムが出てくる。
「くそっ、無料だからってハズレ連発か……?」
五つ目でようやく変化。
【Rランク 魔力回復ポーション(中)×5】
ちょっとマシになった。
でもまだまだ。
六つ目、七つ目……Rが続く。
八つ目で――
【SRランク 自動防御バリア発生装置(小型)】
おおっ!?
説明文をタップ。
『装備すると、自動で低威力のバリアを展開。物理・魔法攻撃を一定量軽減。魔石充電式。耐久値:100/100』
これは……ゴブリンの群れ相手なら十分生き残れそう!
九つ目。
【SRランク スキルカード:鑑定(Lv1)】
鑑定!? 異世界の定番チートスキルじゃん!
説明:『対象の詳細情報を確認可能。レベルアップで精度向上』
マジで神引きじゃねえか……!
そして最後、十つ目。
画面が一瞬暗くなり、特別な金色の光が爆発。
【SSランク 限定スキルカード:アプリ管理者権限(初期)】
……は?
詳細を開く。
『本アプリの管理者として、以下の権限を付与します。
・ガチャ排出率の微調整(1日1回)
・アイテムの魔石変換機能(低確率)
・今後のアップデート優先適用
※権限はアプリの進化に応じて拡張されます』
俺はベッドから転げ落ちそうになった。
「管理者権限……? 俺がこのアプリのボスになったってこと?」
頭が追いつかない。
でも、確信があった。
これで、俺はただの底辺冒険者じゃなくなる。
スマホを握りしめ、深呼吸。
まずはこれを活かす。
スキルカードを「使用」すると、頭の中に情報が流れ込んできた。
鑑定Lv1が発動。
視界に文字が浮かぶ。
【スマホ(旧世界遺物)】
状態:魔石充電中(残り充電率:28%)
特殊:異世界対応ガチャアプリ搭載
管理者:レン(登録済み)
次に、自動防御バリア装置。
手のひらサイズの金属ディスクが出てきた。
スマホの画面に「装備」ボタンがあるのでタップ。
ディスクが俺の胸元に吸い寄せられ、服の下に収まる。
試しに壁に軽く拳を叩きつけてみる。
――ピン!
薄い青い膜が一瞬張って、衝撃を吸収した。
「すげえ……本当に動く!」
興奮が止まらない。
でも、ここで冷静になる。
このスマホとアプリは、まだ表層のビル遺跡で拾っただけ。
下層に行けばもっとヤバいものが出てくるかもしれないけど……今はこれで十分。
まずはこれを使って、金を稼ぐ。
ネオ・スラムの冒険者ギルドに登録し直し、表層のゴブリン討伐クエストを複数受注。
一人で回れる量を増やせば、報酬が跳ね上がる。
「よし……明日から本気出すか」
スマホをポケットにしまい、ベッドに横になる。
でも、目が冴えて眠れない。
画面をもう一度開くと、新たな通知。
【管理者特典:翌日ログインボーナス予告】
『明日のログインで、特別ガチャチケット1枚プレゼント!』
……マジか。
これは、止まらねえ。
俺の冒険は、ここから始まる。
第2話 終わり
(次回、第3話 「ギルドで初仕事、そして異変」)




