1話
初投稿なので温かい目で見守ってくださると幸いです!!!
ちなみに衝動で書いたので短いです!!!
高く高く聳え立つその建物を前に、私は深く息を吸い込んだ。
もう、戻れない。 ……戻るつもりも、ない。
「私が助けるから。待ってて、姉様……!」
そうして私は、ドリーム・トリニティ・グループの新入社員としての一歩を踏み出した。
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2年前、北方のとある村
「母さま、母さま!姉さまから手紙来た!?」
「……えぇ。けどねリーナ、これはあなただけへの手紙じゃないみたいなの。」
「えぇ!どうして!?じゃあ誰への手紙なの?」
「そう、ね……私たち全員への、かしら。」
「全員?」
手紙の内容は、なんだかんだと難しい言葉で書き連ねられていたが、簡潔にまとめてしまえばこうだった。
・あなたたちの家族でありうちの社員であるルイアンは、任務の影響で「ミラージュ」に陥った。
・治療はこちらで任せてもらうので、今後しばらく帰省はできない。
母が震えながらその手紙を読み切った時、家の空気はすっかりと冷え切っていた。
たった一人、されど一人。
戻って来る確証はなく、ただ遠く離れた場所で一人ずっと眠っている。
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私は姉様を一人で眠らせていることに耐えられなかった。
本部なんかに任せていられるか。私が、姉様の「ミラージュ」の原因を取り除く。
そう決意してからの2年間。
血を吐くような日々に何度も心が折れかけた。
けれど、折れはしなかった。
「私が、私が姉様を救うんだ。」
その決意が根底にあったから、私は踏ん張れた。
そして今、ここに立っているんだ。
姉様に守られる「リーナ」としてじゃなく、主席入社の期待の星、「S-688」として。
「新入社員のS-688、リーナ・レンデゴードです!本日よりよろしくお願いいたします!」
小説家になろうの設定とかがよく分かんなかったんですけど、この後も全然続きます。もし良ければ見てください。