体験入学~忍の力~出会い~弍~
読みやすく改行と若干の修正を行いました。
広い建物の中で修行は続けられた。中の明かりに現代的なLEDとかではなく、四隅にロウソクの灯りがついてるだけで決して明るいものではなかった。
四隅のロウソクよりも5人いや、4人のオーラの色で中心は明るく感じられた。その中でも特に、やはりと言うべきか烏天狗の官兵衛のオーラが強く感じられた。
本来ならば綺麗なピラミッドの形ができるはずなのだが、背の高い三角形で、更には昴の所が真っ暗なためその部分がえぐられてるような不格好な三角形になっていた。
昴は、確かに4人のオーラを何となく雰囲気で感じ取ることができているのだが、自分の身体から発することには、苦戦を強いられていた。
「よし、一回やめよ」
官兵衛以外の3人は大きく息を吐き出した。昴に関しては激しい運動をした後のように息を乱していた。
「それぞれの実力は、分かった。4人は、烏天狗をパートナーにして共に修行をしてもらう」
「左近には、玄武」
「柊真には、白虎」
「美穂には、朱雀」
「昴には、官兵衛」
がパートナーとして修行をしてもらう。
「今日から体験入学最終日の前夜、子の刻もう一度この場で修行の成果として、ピラミッドを作れれば4人の入学受験を認めよう。ただ内容では不合格を言い渡す可能性もあるので心して取り組みなさい」
指名された烏天狗がそれぞれの担当に挨拶をかわす。
昴だけは半蔵の特権で体験入学の中で行われる他の3人に対しても必要ならば、様々なイベントは免除となった。
左近・柊真・美穂の3人は、不完全でも力を使えていた。だが昴に関してはそれ以前の問題ということで官兵衛が半蔵に時間が足りないと進言した上での配慮となった。
今夜は、これくらいということで1日目は終わった。4人は、官兵衛に送り届けてもらい部屋に戻ると疲れたのかすぐ眠りについた。
昴は、悔しさで暫く眠れないでいたが明日から修行に取り組む決意をして自分に言い聞かせていつの間にか眠りについていた。
切り替えが早いことも昴の良いところなのかもしれない。眠りについてどのくらいたったのだろうか、昴の身体は誰かに身体を揺らされ目が覚めた。