体験入学~忍の力~
体験入学編お楽しみ頂けてますか?もっと風景とか周りの様子とかかけたらいいのですが、表現難しく悪戦苦闘しております。今後は、何とか努力していきます。今後の展開、温かく見守って頂けるとありがたいですm(_ _)m
昴は覚悟を決めた。とりあえずやってやるか。
「それでは始め」
ピッと笛がなる。昴は、木にしがみつきながら登っていく。普通で見れば、充分な速度なのだが、このグループの中では圧倒的に遅かった。
木の下からは、談笑などざわざわとにぎやかだった。
とりあえず昴は、必死に登ってまもなくてっぺんが見えてきた。旗を取ろうとしたが見当たらなかった。
「あれっ、旗がない」
その時昴の頭上に一羽の鳥が停まっていた。上を見ると、烏が旗の入った容器を背中に抱えている。
「ふぅー、待ちくたびれたぞ。寝落ちしそうじゃったわ」
昴は、一瞬身体の動きが止まった。
「かっかっ、からすが喋った」
と大声で叫んでいた。
「うっさいわ。大声で怒鳴らんでも聞ことるわい」
昴は、まじまじと烏を見る。
「お前なぜ忍の力を使わないんじゃ」
「えっ、烏だよな」
「いいから答えんか」
「何だよ忍の力って」
烏は少し首を傾げ
「ふぅー知らんのか。どうりでなお主名前は、何と言う」
「皇昴だけど」
烏は、一瞬驚き少し考えると
「お主、もしかして幻十郎の孫か」
「えっ、じじぃの事知ってるのか」
烏は、昴の前の枝に停まると昴の顔をじっと見つめ、
「成程、よくよく見ると面影が有るわ、この旗が欲しいんじゃろ、さっさとほら取るが良い」
昴は烏の背中の容器から旗を取ると、急いで降りていこうとすると。
「あぁ、プレゼントじゃ」
と昴の頭の上に飛び移ると、昴の頭の上で白い糞をしたのだった。
「うっわ、くっせ」
昴は、烏を捕まえようとて両手を離してしまった。落ちないようにバタバタしていると、昴のおでこを烏がつついてきた。その瞬間バランスを崩した昴は、真っ逆さまに落ちていった。
木の下では、教師が昴の事を受け止めていた。
「大丈夫か。皇昴」
人生終わったと思った昴は、何が起きたか分からずに
「どうも」
と言って立ち上がった。そこに柊真と左近が近づいてきた。
「大丈夫だったかい」
左近が心配そうに話しかける。
「まぁ、いろいろ聞きたいことあるんだけど、とりあえず、洗っておいでよ」
柊真が自分の頭を指さし伝えると、昴は烏のいるてっぺんを眺め、憤りを感じながらも教師に許可をもらい頭を洗いに行った。
その後も体力測定は、続いた。川幅50メートル程ありそうな端から端まで渡らされたり、山越え、鬼ごっこやかくれんぼ、川の魚を手掴みで捕まえさせられたり、塀を飛び越えたり、その中でも昴の成績は、断トツの最下位だった。
他の体験入学生とは違って、昴はヘトヘトになっていた。
「おーし、最後の測定を始めるぞ。ここから校舎までおよそ10キロ程だが、校舎までのマラソンだ。コースは自由とする」
なお、関係者ということで、学校の存在は、目視で認識できるということだったが、体験入学生達は、山越えしたばかりだったので山を超えるか、遠回りして平坦な道を進むか選択の必要があった。
「なお、何かあれば所々にいる烏に尋ねるように」
昴は烏の名前を聞くと再び憤りを感じてきた。
「では、日が沈むまでに戻ってくるように」
と告げると教師は、一瞬でその場からいなくなった。最後の体験入学の体力測定最後の項目が始まった。
体験入学編弐読んでいただきありがとうございます。前書きにも書きましたが、まだまだ表現不足の部分が多々あり申し訳ないです。次回のどうぞお楽しみ下さい。