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絵のある部屋  作者: 楽行
5/8

泥棒とキャンバス

私が今、どこにいるかというと、泥棒の部屋だった。


泥棒の部屋は、薄暗かった。


夜。


泥棒は、家に帰ると、コートを脱いで、冷蔵庫から白いワインとつまみを取り出した。


そして、私の前にある高級そうな黒革の椅子座って、私を眺めた。


そして、うっとりと笑う。


いいから早くTVをつけろ。


私からTVは見えないが音は聞こえる。


どうやら、泥棒は映画を見ていて、男たちが話しているシーンだ。


泥棒は、つまみを食べながら、夢中で見ていた。


映画がクライマックスに近づいたとき、ドアがノックされた。


男はイラつきながら、ドアを開けると、そこにいたのは、泥棒の手下だった。


手下はチラリと私を見る。


映画では、主人公が敵に向かって、大量の銃をぶっ放していた。


手下は、泥棒の心臓に向かって、一発銃を放った。


泥棒は吹っ飛んで、TVにぶつかる。


真っ赤な血が少し私についた。


手下は服に隠した黄緑の布を取り出して、私を包んだ。


外は、とても寒かった。


手下の雪を踏む音が聞こえる。


盗んで、盗まれた。


今度は、どこに行くのだろうか。


手下の家だろうか。


それとも、売られるのだろうか。


揺られているが、眠ることにした。

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