1/4
プロローグ
その少女にも遠い昔、幸せな日々が存在した。
しかし、その平穏も突然崩れ去ることがある。
争いを繰り返し、世界は天災に見舞われた。
少女は、願った。
ーわたしに、みんなを助けられる力をください。ここから…連れて行ってください。
そして、少女の切実な願いを『それ』は受け入れた。
青白い光は、少女の体を包み込んで…。
そうして少女は、他世界に転移した。
小さな少女は、寿命では死なない体を手に入れた。
そして、瞬く間に世界に名を轟かせるほどの剣士に成長した。しかしそれではダメだった。
「わたしは…」
たくさんの世界が天災に見舞われ、それが誰かの悪意によって行われていることに、彼女は最初から、勘づいていたのだ。