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バイナリー・オポジション  作者: ハゲタカ
第4幕 共に旋律を奏でる
85/141

脱出

period計画(20XX/9/15)

 目的

この世に存在する吸血鬼モロイイを殲滅する最終段階においての決め手。

 概要

吸血鬼の過半数を対処できた際に開始ができる。

少数となった吸血鬼をピリオドによって掃討しその後、ピリオドを首輪によって自滅させると言った過程となる

 ピリオドについて

(機密事項)

 まとめ

今後の動きによって、これらの計画は修正を加えていきたい。


 ------------------------------------------------------


(出来の悪い計画書だな、いや、頭の悪いと言った方がいいか)


コンダクターは鼻で笑う。


この計画書について、前提条件が無理難題である。


吸血鬼は世界中に散らばっており、その数は今もなお増やしている。


殲滅など夢のまた夢だ。


他の報告書に目を移すと似たような計画書がずらっと並んでいる。


こんなものにかまっているよりコンダクターとしては早く首輪の解除方法を捜したいところだが。


直後、地響きが鳴る。


外からの振動が施設内に伝わり、その大きさは相当な質量を感じさせるものだった。


コンダクターが入って来た壁の割れ目を覗くと、黒い鎧の男が赤い目を光らせ、こちらを睨んでいた。


そして察する。


(あれは人間ではない!)


理解するとその資料室の正当な出入りのドアに手をかけ、逃走を再開する。


目の前は長い廊下、正面か、右側かの経路となる。


右側を行き、道中、白衣を着た職員らしき男が通り過ぎるがコンダクターは無視してこの階で手近な部屋に入る。


入室した瞬間に、職員の断末魔らしき声を聞いた。


それは、黒い鎧の化け物によるものだろう。


敵味方見境なしのようだ。


人の少なさに納得がいった。


「な、なんだ君は!?」


と思った矢先にその部屋には機械に囲まれた職員がうろたえている。


コンダクターはその職員の首元を掴み、脅す。


「捕まってるやつらの首輪を解く方法を教えろ」

「い、いやそんな軽々しく」

「軽々しくはない、私は真剣だ」


首元の締め付けを強くする。


「さっさと吐け、さもなくばさっきの奴と同じ末路だ」

「ぐ、こ、この装置、をオフにする」


職員は近くの機械を指さすがコンダクターにはオフする方法が理解できない


「やって見せろ」


その機械を操作させ、解除させた。


「こ、これで?」

「まだだ」


念押しにその機械を素手で破壊した。


「ああ!」

「命があるだけましだろう」


その直後に壁を砕いて化け物が入ってくる。


「ち、ついてこい」

「ちょ、ちょっとぉ!」


コンダクターは職員を掴んで施設の外へと飛び出した。


それを追って化け物も飛び出る。


(さて、機械を壊したはいいが、どうやって助けに行こうか)


このまま迎えに行ったらこの化け物がついてくる。


追われながら連れて逃げるのは吸血鬼と言えど骨が折れるだろう。


ならば、助けを呼ぶべきである。


そのためには森を抜ける必要があった。


「町への安全なルートを教えろ」

「こんな森の中じゃなんもわかんないっすよー!」


職員を脅して情報を得ようとするが案の定、といった具合。


多少のリスクはあるが、やみくもに真正面を走り続けることにした。


他に案を考えている暇はない。


流石に吸血鬼の全速力に敵うほどあの黒い化け物は速くなかった。


コンダクターの後を追う者は取りあえずいない。


脅威はひとまず去った、だが、


「こんなところに居たか、吸血鬼よ」


唐突に声が響くと炎が周囲を滑らかに走った。


「ひぃ!」

「・・・全く持って私の最低の予想を射抜いてくるな」


炎を割いて現れたのはコンダクターを追っていた、あの男だった。

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