添い寝とお姫様。
私は今、危機的状況にいます。
その状況とは、ベッドで既にセイメルが寝ていることですわ。
私がセイメルのもとへ来てから、はや1ヶ月が経ちますが、これまでは私が先に寝て、彼が先に起きていたので意識することはありませんでしたが・・・
何か、すごく恥ずかしいですわ。
そもそも何故、今日は彼が先に寝ているのでしょうか。
今日も、別にいつも通りの生活でしたのに・・・
それとも私が気付いていないだけで、彼は何かをやっているのでしょうか?
あぁ、考えるだけ無駄ですわね。
それにしてもセイメルは、こんな葛藤を三日も続けていたのでしょうか・・・
いや、それは流石に無いですわね。
だってセイメルですもの。
彼はそのようなタイプの人間ではありませんものね。
いえ、人間ではなく鬼でしたわね。
セイメル・エストオプティモス・ソーサラー。
何て長い名前なのでしょう。
そもそも、何故こんなにも長い名前を付けたのでしょう?
それに、この名前には何か意味があるように思えるのですが・・・
しかしどうやらラテン語ではないようですし、結局私には分からないという事なのでしょう。
と、そんな事より一体どうしましょうか。
そろそろ眠たいし、早くベッドで寝たいのだけど恥ずかしくて彼の隣で寝られないし、流石に床で寝ると風邪を引きますし。
あぁ、もういいですわ。
諦めて普通に寝ましょう。
いつもの様に、彼の隣で、一つのベッドで。
・・・あれ?何か良い匂いがしますわね。
これは・・・花の香りでしょうか?
いつもは、このような香りはないというのに。
それにしても、良い香りですわ。
甘くも甘すぎず、少し柑橘類の様にも思えますわね。
もしかして、2つ以上の、香りを、混ぜ、た、もの、なの、かしら・・・
あれ?何故か、凄く眠い・・・ですわ・・・
・・・・・・
・・・
「ごめんな、姫様。行ってきます」
そう言い残して、俺は部屋を出た。




