赤くなくってもいいじゃない?
白や黄色やピンクだっていいじゃない?
それなのに、どうしてここには赤い薔薇しかないのだろうか?
そう思って質問してみる。
「それはね、赤い血を吸っているからなのよ」
そう言うと女は私を別の場所へと案内する。
そこには白い薔薇しかない。
「見ててごらん」
ニヤリと笑って女は自分の指先を薔薇のトゲで切る。
赤い血が指先から白い薔薇の花びらへと落ちていく。
すると白い薔薇がゆっくりと赤く染まった。
「この庭園にある薔薇はすべて血を吸った薔薇なのよ」
血…
恐ろしいと思いつつも、美しさに目が放せなくなる。
「ここの薔薇は罪人の血を吸って美しくなるの」
さぁ、あなたの血もちょうだい?
そう言うと女は私の胸にナイフを突き立てた。
赤が一番美しい。