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大和学園①

「…なんだこりゃ」

これから自分の通う学校の校門を前にしてカズマは唖然とした表情を浮かべながら一言つぶやいた。

魔法騎士育成校『大和学園』

この世界アースに四校しかない世界政府EDENが管理する魔法騎士を育成するための学校でそのレベルは世界政府管理だけあってトップクラス。

毎年の入学者は200人と決まっていて世界中から集まってくる受験者の中から入学を掴み取るのはきわめて困難、入学するだけで将来安泰と言われるほどのエリート校である。

そんな学校であることを知らされずにここへ入学することとなったカズマは自分の置かれた状況を整理するように辺りを見回しながらゆっくりと校門をくぐって行くのであった。

話は一週間前に遡る。


◇◇◇◇


「入るぞ!」

いつものように自宅の道場で剣を振るっていたカズマの元へ入り口を蹴飛ばしながら一人の女性が不機嫌そうに入ってくる。

「なにすんだ馬鹿師匠!また入り口壊しやがって!」

「うるせぇカズマ!…お前そんなことより来週から学校通え!」

「…は?学校?」

入り口を壊したことへの文句をもっと言ってやりたかったカズマだったが突拍子もない発言に思考が停止する。

「そうだよ、学校だ学校!あのバカ猫うるせぇったらありゃしねぇ!てめぇんとこの学校がどんだけすげぇんだかこいつで試してやらぁ!」

「おい!よくわかんねぇけど変なことに俺を巻き込むな!」

「お前に拒否権はねぇ!それにお前も確かに元服の歳だ、いい機会だからこんな山奥ばっか篭もってねぇで俗世見てこい!これも修行だ!」

「ぐっ」

言い返そうにも修行と言われてはカズマも従わざるを得ず口をつぐんだ。

「くっくっくっ見てろよバカ猫。お前にまともな教育できるわけねぇだと?てめぇんとこのガキ共なんざ話にならねぇってことこいつで証明してやる…」

(まーたなんかやっかいごと持ってきやがったなこの人は…)

なにやら邪悪な顔で一人つぶやく師匠を横目にため息をつきながら、山奥に住んでいるため家からろくに出たことのないカズマは学校ってどんなとこだろうなどと考えながらにやりと笑った。



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