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丁寧な状況説明(6)ヤンデレのチートな欠点


チート性能な人間のこと、「チーター」って呼んでみませんか? ……ええ、サバンナの動物みたいで紛らわしい事は十分承知ですよ。だから、呼んでみましょうよ社長さん!



……え、「お前は懲戒免職だ」ですと? またまた、悪い冗談は……いや、ちょっと待ってくださいってば!

リファは確かに、攻撃面では凄まじいチート性能を誇る。どんな相手も1ターンキルできるほどだ。しかし他がすべてカンストするほど並はずれているわけではない。チートとはただ無茶苦茶な強さだけを意味するわけではないのだ。意図的に改ざんでもされたようなスペックなども当てはまるのである。そう、それは「欠点」とも言う。「弱点」とまではいかない「欠点」を今から読者の皆さんにお教えしよう



 まずひとつ目……アイツは俺より足が遅い。普通から言えばかなり早いのだが、忍者を父に持つ「疾風の勇者」と呼ばれる俺が100%本気で走れば絶対に追い付けない。5割の力でも距離が保たれるくらいだ。そのあまりにも絶妙かつ都合の良さは気になるが、そうでなくてはこの物語は成立しないだろう……多分……しかし、体力に関してリファはこれまた無尽蔵にあるらしく。こちらが疲れて来たときに距離を詰められてしまうので、体力配分には十分気を遣って逃げなくてはならない……だから、逃走がはじまって最初の頃はかなり危ない目にもあったものだ。



次に、リファの攻撃能力に関してだが……実は射程がとても短い。物凄い威力の必殺技「バクメツホー(……と、技を出すとき本人が叫んでた)」も、どうやら至近距離でしか出すことはできないみたいだし、遠距離でも放てる攻撃魔法を一切使えない事はヤンになる前に本人から聞いている。実際使うところを見ていない。とにかく、近接攻撃のみに超絶特化した動く無敵の要塞みたいな存在と言うわけだ。ちなみに、回復魔法は少し使えるのだが、生命力が無尽蔵にあるっぽく、近接攻撃なんて受ける前に相手を倒しちゃうし、遠くから魔法を撃たれたこともあったが、聖剣で振り(パリィ)ってしまうため、使いどころはまず無さそうだ。




そしてそして、リファはヤンデレなのである! ……どういうことかと言うと、二重人格つまりヤンでる時が全く別の人間になっているわけではないのだ。つまり、ああなる前……表向きの恥ずかしがり屋で不思議ちゃんなリファの人間性を引き継いでいるわけである。つまり、その時の弱点やクセがそのまんま応用できるわけだ。実際、苦手なものを目にしたときは、普通に「ふわっ?」と恐がっていた。また、人の多い街の中では表の顔になるため襲って来ないし、大人しか入れない場所には絶対に近づかない。今俺がいるバーなんかは完全な安全地帯なのである。他にもアイツは、律儀にも自分の行方を遮ったり危害を加えたりしない「俺以外の」相手には決して攻撃をしないと言う徹底した人格の使い分けをしているのである……偽善的と言うか何というか……それがうまく作用してくれたおかげで、俺は今ここで生きて今に至る訳なのであった。


……以上で、勇者アシュレイによる丁寧な状況説明は終わりとさせていただきます。ここまで、お疲れさまでした! 読みにくい、理解しにくいところがありませんでしたでしょうか? 説明が不足している部分は本編中にて補足していきたいと思っていますので今後も当物語をよろしくお願い致します!





では、説明の結びとして、俺のどっかの星の戦闘民族たちが愛用するスグに爆発しちゃうアレのよりは優秀な「勇者スカウター」により数値化したリファの能力を公開するとしよう!


職業:剣の巫女?

レベル:1200

HP:99999999

攻撃力:9999999999999999防御力:998765

素早さ:105

知力:75

精神:50

魔力:77

運の良さ:42



 こんな感じでアイツは凄まじくピーキーな能力を持った奴と言えるが、低い部分でも歴戦の勇士に匹敵或いは凌ぐものである点には注意したい。今のレベル35相当の俺も、あいつに勝っていそうなのは素早さと知性と精神だけだろうし……それに前にも述べたが、リファには「欠点」があるがそれは「弱点」ではなく、彼女を倒したり、聖剣を取り戻す事には繋りそうにない。あくまでも逃げるときに役立つものなのだ。



とにかく今の俺は、逃げる事を最優先に考えるしかない状況なのである……



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