表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

世界一の暴力国家「我々は領土を広げない、移民も祖国の全てを捨て去るのなら歓迎しよう」

作者: コロリア

これは神薙という国の紹介の物語。










遥か昔、ツァール遺跡という巨大神殿があったとされる地域がある。


広大な砂漠を抜けた後に現れる大峡谷。


次に大森林。


ここにツァール古代遺跡がある。


遥か地中の巨大遺跡であり、地下なのに、澄んだ水が行き渡り、美しい彫刻空間が大規模に広がる。


次に、中に島々が点在している巨大湖。


それを超えれば標高5300m超えの5つの吹雪連山。


それを超えれば巨大湿原が広がり、別の国へと続く。


この巨大湿原には電気を操る魔獣が沢山生息している。


その理由は、この湿原は曇りか雨の日しか無く、一日中雷が落ちてる地域だからである。


雷が常に大量に落ちている地域であり、ここで生息する生き物達は皆電気を操るように進化している。


この大湿原があるからこそ、神薙が他国に邪魔されずに発展出来た最大の理由だと言われている。


大湿原の半分は神薙の領土である。


上で挙げた地域は全て神薙の領土であり、あらゆる莫大な資源が眠るとされているのである。


が。


神薙はそれらの地域には全く手をつけず、掘削作業を「今は」禁止してる。


その理由とは、他国の粗悪な金属類を分別、分解、抽出し、100%リサイクル出来る技術があるからである。


そう。


神薙という国は、他国の処分に困った資材の処分請け負い業を国自体が行い、それをまた使えるようにリサイクルをし、自国の発展へと繋げて来たのだ。


異世界人、渡り人が1台で発展の土台を作り上げたとされている。



まず、地下遺跡を異世界人は改装をしだした。


人が快適に住めるように、マンション区画、病院、入院施設、学校の教室、細菌研究を主にするらしい。


その細菌研究は主に人間の排泄物処理技術に使われ、匂いが無いらしい。


そしてその異世界人は男性で元は建築デザイナーらしかった。


そしてあっという間に、冒険者の寝床拠点になり、住み着く冒険者、魔法使いらが増えていき、医者、露店、宝石商、貿易商の往来が増えた。


それらは安全に砂漠を越え、ここまで来る必要がある。


それを踏まえ、砂漠列車が作られる計画が持ち上がったが、異世界人がこれを却下。


理由は公共事業を広げればメンテナンス費用が重なり、税金を搾取する必要が出てくる。


そうなれば、列車を襲う砂漠海賊という輩が増え、警護という名の警察組織が必要となり、また税金が必要になる。


そうなれば、という具合に次から次に税金が必要な場面を作るのは得策ではないという事だった。


ではどうやって砂漠を安全に行き来出来るようにするのか?


異世界人は砂漠ドラゴンを利用するというのだ。


空路である。


砂漠ドラゴンはあまり大きくない。


乗れるのは1頭につき、運転手を含めて3人だ。


荷物はカゴを砂漠ドラゴンの足に固定し、運んで貰う。


この方法で砂漠ドラゴンの疲れを癒す時間が必要な為、弾丸旅行は不可能となり、神薙のホテル業は大儲けだったらしい。


日本円に換算して、一泊500万円が最低価格である。


そうして、神秘な観光地として予約が中々取れない有名な美しい国という認識が広まった。


が。


観光立国が常に晒される問題がある。


そう、治安である。


神薙には税金がない。


しかし、この国に住み着いた腕の立つ冒険者や魔法使いらはある倫理道徳試験を受け、それに合格した場合のみ、ある資格を貰える。


いかなる国、または個人であっても、神薙においては単なる一個人に過ぎない。


一個人が迷惑行為を行った時点で、仲間や家族、帯同者がその者を咎めない場合、同罪とする。


一個人がある国の権力者であった場合でも、その国の代表者として来国していない場合に限り、一個人として扱う。


国の代表者として神薙に戦争の宣戦布告した場合、その場で死刑に処す。


ある国の権力者がどんな噂をしようとも、迷惑行為をしていない場合は不問とする。


神薙内においては王宮内に関わらず、全ての場所に監視カメラが起動している。


公共トイレには個室部屋にはカメラは無いが、その他スペースにはカメラが監視している。


公共風呂には監視カメラは無い代わりに常に治安ガードが滞在している。


治安ガードはまず、玄関により、怪しいというだけの客を入店拒否する事が出来る権限を持つ。


客があるラインを越え、暴れた場合は、即死刑とする権限がある。


このように、規律ある現冒険者、元冒険者が治安ガード資格の認可を受け、活動している。


これらには報酬は無い、ボランティアである。


やっても良いし、やらなくても良い。


ただ、治安ガードの資格の効果は凄まじい。


ホテルは普通と普通以下の部屋しか泊まれないとはいえ、無料、食卓レベルも普通と普通以下とはいえ、無料。


医療、無料。


あらゆるサービスが、VIP扱いではないが、第三親等まで無料である。


神薙での宗教は竜神信仰、八百万の神信仰だけ許されている。


この信仰が生活に支障を来すならば、国外退去となる。


例えば、必ず遺体は火葬されるがそれを拒否、仕事中にお祈りをしだしたり、ホテルの提供する食事に対してアレルギー以外で激しく文句を言った場合等がこれに該当する。


これらは入国前に同意を求める書面アンケートがあり、左右両方の掌全てのインクによる拇印ならぬ掌印で確認を取る。


これに同意し、掌印を押しているにも関わらず、反抗する輩は少ないとは言え、100人に1人くらいには必ず湧いて出てくる。


大人しく投降した場合、砂漠ドラゴン空港近くに監禁、封印され、荷物と共に国外退去させられ、ブラックリストに入り、二度と入国不可能となる。


暴れた場合、即死刑となり、持ち込んだ現金資産、お連れの方は無傷のまま、相手国の空港へと送られる。


神薙の国民となれた場合。


神薙の国民と認められても、10年は無犯罪となる必要がある。


それをクリアして初めて他国から移住してきた神薙国民として認められる。


そして、その恩恵は特に無い。


観光地でも割り引きは無いし、露店においても、出店許可は優遇されない。


つまり、例えば3ヶ月だけ神薙で露店を開きたい移民と、国民との格差は無い。


病院、学費、格差は無く、支払う金額も同じである。


この神薙において、いかなる独占も禁止されている。


そしてこの古代神殿がある豊かな森は、何処でもいつでも沢山の食べられる樹の実が瑞々しく育っている。


独占する必要がなく、食べ物には困らないのだ。


食肉を目的とした狩りならば、小動物の場合、1日5匹、人間くらいの大きさの鹿なら1頭、獰猛な攻撃的な巨大動物なら数頭、大人しい大型動物ならば、狩りは禁止、つまり、食肉として狩るなら、2日で食べられる量にしなくてはならない決まりがある。


独占禁止、そして、独占しなくても不安が無い国。


そこに国民として永住権が許可される。


それがどんなに羨ましいかお分かりになるだろう。


神薙には国民の家は個人宅は存在しない。


それをしたら人間の居住地域が再現なく広がってしまう為に、個人の住宅や土地取得はこの国では出来ない。


しかし、その代わりの恩恵が溢れているのだ。


安心・衣・食・住が保障されている国。


旅行期限があれば帰国しなくてはならないのが当たり前。


その期限がなく、際限なく毎日安心な環境でフルーツが沢山入ってるモーヨーグルトを食べ、100%フルーツジュースを発酵し、作られたお酒を朝から飲む幸せ。


素晴らしい南国森の景色、鳥の音楽。


滝の水しぶきの虹。


銃とモニター監視という安全な社会。


金持ち達が落としていく莫大な金財宝。


このような国が狙われない理由がない。




ツァバール歴532年。

異世界人が建国してから20年、奪うに足るまで育った時期である。


世界同盟軍が、竜を操る術は世界の脅威とみなし、防電を施した飛行船艦隊が、大湿原方向から出撃。


その1時間後に、砂漠方向から普通の飛行船艦隊が飛んで来た。


雪山、砂漠を楽々越え、大量の爆弾、兵器を抱えて来た。


これまでガトリング砲という武器を量産し、各国との小競り合いに勝利してきた神薙ではあったが、流石に世界艦隊を相手となると唾を飲んだ。


「実践」は初めてだったからだ。


無線機。


異世界人「さあ、時は来たれり、皆、この楽園を守ろう!やっちまえ!!」


皆『うおおおオオオオオオ!!』


ミサイル未満、ロケット以上の開発に成功していたのである。


砂漠色にカモフラージュされていた巨大なマントが取り除かれていく。


雪景色色にカモフラージュされていた巨大マントが取り除かれていく。


異世界人「俺が全て許可する!悪いのは侵略者だ!撃てえ!!」


水素ガス燃料により、爆発的に加速、次々と発射されていく。


第一ロケット団は強力な酸弾頭部隊。


鉄製のアーマーに覆われた船体、乗組員らを溶かしていく。


第二ロケット部隊はマグネシウムと水素の二層式の爆発物弾頭部隊。


次々と堕ちて行く敵艦隊達。


神薙。


地下軍司令部。


真上の森。


過去、違法移民輩を一番葬り去った魔法使い、神薙国民、男性。


VS


過去、魔法使いを一番殺して来た暗殺者、他国のどれか、女性。


女性「あんたも可哀想に、私は簡単に殺さないよ?うふふふふ」


男性「早くしてよおばさん」


女性「」  


この戦争の勝敗が決まる戦いが、今、始まった。





殺し合い開始から20分経過。


男性が途中で少し本気を出し、男性の正体に気付いた女性はガチ震え、逃げた。


女性「冗談きつい!アレは魔法使いでも何でもない!!アレはそんなんじゃない!!逃げなきゃ!逃げ」


男性「おーおかえり」


女性「は?」


女性は森を一周し、また戻って来たのだ。


女性「そん!?馬鹿なああ!?だってだってGPS」


男性「ふふ、はははは、あー、おもしれー」


女性「洗脳魔法!?いや、いやいやいや、マジックキャンセルは正常にー」


男性「うんうん、で?」


女性「・・どうなって」


男性「洗脳とは、本来魔法なんて使う必要は無いんだよ、ちょっとした、コツとー、知識さえあればね」


女性「ふ、ふざけんなあ!」


女性の視点、男性に襲いかかるー。


実際にはー。


ゴブリンの巣に連れて行かれ、そこで犯されながら夢を見続けていたー。


ゴブリン共も、虚ろな表情である。


男性「せめて若い冒険者達の糧となれよ、簡単に殺さないがモットーなんだって、あんた」


男性は洞窟をテレポートで出た。



残された女性暗殺者「(あれはー・・神?神様なの?) ぁおぼぅ」








世界vs神薙は圧倒的な神薙の勝利に終わり、竜達による咀嚼祭りが始まっていた。


助けて、嫌だ、母ちゃん、父ちゃん、と叫びながら食われて行く兵士達。


竜だけではない。


数多くの魔獣達がひしめくからこその空路で攻めた軍。


町中に墜落すれば、まだ希望はあったが、一隻たりとも都市まではたどり着けず墜落し、雪山、森の中に墜落。


雪蜘蛛、白熊ねずみ、白カマキリに食われていく。


彼らは完璧に雪岩に擬態している為に、本当に突然消えたように見える。


その恐怖は雪山自体に仲間を食われていっているよう。


次に森の中。


それはもう様々なハンター達がひしめく地獄である。


都市は結界はもちろん張られているが、結界の500m外側にも虫除けと魔獣避けが施されている。


しかし。


そこまで辿り着くまでに、ハンター達に狩られていった敵兵士達。


天然の要塞。


神秘に守られている美しい国。


神薙。




目の前に巨大蛇。


敵将「こ、こんなあ!こんなあ!ずるいぞ!戦ええ!!私と一騎打ちだあ!たたか〈ギリュリュリュー〉ぇぇ〈ギギベギゴキキブチュチュ〉あうぐごはーーー〈ポタタ〉〈バックン、ちゅるるん、ゴクン〉


巨大蛇が次の人間を食べて行く。


その後ろから10倍巨大な蛇二匹が見守っているかのように着いていく。


異世界人「殺し合いに卑怯もうんこも宝石もあるか」


もちろん、敵の艦隊も爆弾を降らせ、森を焼こうとしている。


しかし、この森の木々の9.9割の品種はグモールと呼ばれる通称お湯の木。


大量の高温の温泉水を吸い上げ、成長する木々であり、巨大な上に、皮も鉄並みに頑丈。


つまり、全く燃えない木として有名なのだ。


そしてこの木は資源豊富な土と岩と、豊富なミネラル、鉄分を含む地下温泉が豊富な地域でしか成長しない。

そんなあらゆるモノが豊富な温かい森に、魔獣生物が存在しない訳がない。


ただでさえ、伐採が困難なのに、邪魔な生物がうようよしている危険地帯。


燃えない木の群生地帯。


素材収集家にとっては宝の山のこの地域も、一歩足を踏み入れれば即死という危険度?????ランク。


35分36秒。


最後の悲鳴が終わったようだ。


北からヴァルクンス国艦隊300、壊滅。


西からウルスゾイ国艦隊650、壊滅。


北西からヨークボルド国艦隊200、壊滅。


ここまで雪山、森で全滅。


南からトングマリ国艦隊100、壊滅。


南東からズンドリ国艦隊50、壊滅。


東からマーズデン国艦隊1200、壊滅。


ここまで大峡谷の竜、砂漠蜘蛛、砂漠トカゲ、砂漠ゴキブリ、砂漠ダンゴムシ、砂漠ミミズと森の魔獣により全滅。


それとは別に、敵はテレポート技術や隠密飛行部隊による奇襲部隊を送っていた。


対抗したのは、異世界人男性の側近、鑑定スキルの持ち主による精鋭中の精鋭中の精鋭中の精鋭部隊。


2万3000人の治安ガードの中から選ばれた22人を筆頭とし、それぞれ800人の部下を持つ。


こちらも隠密部隊。


隠密部隊の死者は計2300名。


22人の中で唯一、1人の死者か出た。


死因は油断。


敵に情けをかけた結果、人質を取られ、不意打ちを食らったとの事。


最も強く美しい、プラズマ使いの女性だった。


名前はスノウ。


白い炎が綺麗に舞う姿からの名前だった。


部隊の中でも二番目に強かった彼女の死は。


「彼」には到底受け入れられなかった。


元賢者。


最強の元冒険者。


スノウの片思い人。


今回の敵隠密部隊を3割を1人で殺した男性。


異世界人、渡り人、東大寺武光。









スノウの墓前。


武光「どんなに切れる名刀でも、切る覚悟かなきゃ木刀と同じだってー、あんだけ言っただろ?馬鹿だな、ほんと」


スノウの墓前にアイスクリームコーヒーゼリーを置いた。


武光「30分だけだぞ、残りはオレが食う」


涙は不思議と出なかった。





神薙国の内側は完全選民思想である。


しかし、その選民思想とは普通のイメージ通りの選民ではない。


曰く。


神薙国民は常に規律正しく、清くあるべし。


配慮、粋、気遣いに命を懸けるべし。


八百万の神々を常に敬うべし。


外国人、本国人に対して親切、愛想を振りまくべし。


同じ人間同士、皆家族と思うべし。




ただし。


ここで言う人、人類の定義とは。


いかなる略奪、強盗、強姦、強要をせず、人を人として尊厳を守り、尊ぶ者を指す。


それすら守れない、守らない者は人、人類に非ず。


そしてこれらの規模の話に移る。


曰く。


我々は、如何なる巨大な宇宙規模、銀河団を制する組織が敵に回ったとしても、我々はその全てを灰燼と化すまで手を緩めたりはしない。


我々は躊躇しない。


我々は緩めない。


我々は高くない。


我々は尊ばれる者ではない。


我々は傲慢ではない。


我々は常に、高きを目指す者なり。






      『高きは未だ遠く』



      『完成は未だ遠く』



     『歩みを止める事叶わず』





神薙国、憲法最高文、抜粋。


これは、神薙国内、全学校、全公共職員、全会社、軍隊で朝礼唱和されている。


そしてー。


荒廃し、あちこちに黒炎が沢山昇っている雪国。



白い美しい城。


大会議室。


部下が扉を勢い良く開けた。


ローゼマイン・マイン老王女「来たか!!!!」


負け戦であった。


北国ローゼンハイム国、一国vs南国のチャボイヤ共和国7カ国連盟。


雪国に住むホワイトエルフは高く売れる。


侵略戦争だった。


応援として駆けつけた、神薙の空挺大艦隊の旗が《バタバタパタパタ》はためく。


艦の横には、国旗の絵が描いてある。




神薙国の雪山に住むホワイトドラゴン達が先行している、空挺大艦隊が見えた。


大艦隊の一番先頭、一番巨躯な刺々な皮膚を持つ、ホワイトターライト。


ターライトとは、ドラゴンの進化系であり、様々な魔法を操り、人語を話す存在だ。


武光がターライトの背中、首元に胡座をかいている。


スピーカー魔法。


武光「あー、あー、いいか、お前ら、この国は弱すぎるせいで、今チャボイヤという国から侵略されつつある、長くなるから説明は省くが、まあ、要は全てを強奪しに来た強盗って訳だ、大義は我らにある、奴らは糞にもならない産業廃棄物だ、つまり、利用価値は無いって事だ、人でも無い、利用価値もない、つまりー、・・時代のゴミだ、やんぞお前ら」


大艦隊《ウオオオオオオオオオオオ!!!!!》


武光「高きは未だ遠く!!」


《ドン、ドン》 全体足踏み。


大艦隊全体『   高きは未だ遠く!!   』


チャボイヤ空挺大艦隊『回せ回せえ!早くしろお!奴らを落とせえ!』


チャボイヤ大艦隊が砲台を後方へ向け始める。


武光「完成は未だ遠く!!」


《ドン、ドン》


大艦隊全体『   完成は未だ遠く!!   』


照準を合わせ始める。


武光「歩みを止めること叶わず!!!!」


《ドン、ドン》


大艦隊全体『 歩みを止める事叶わず!!!! 』


武光がターライトにお願いした。


武光「スノウ、やってくれ」


スノウ「クリームコーヒーゼリー」


スノウの周囲が白く光る。


武光「ああ、アイスクリーム増々だ!」


スノウ「わあい♪」〈バチバチバチ〉ターライトの周囲の稲妻が赤、青、青白、白に変化していく。


チャボイヤ大艦隊が撃った最新型のミサイルやロケット、魔法は、白い稲妻に近づいた時点で蒸発。


チャボイヤ兵士「ああ、ふ、こりゃ駄目だわ」


膝を着いた。


チャボイヤ兵士の瞳に映る景色。


空間が歪んでいき、相手の神薙大艦隊が 見 え な い。


ローゼマイン・マイン老王女「なん・・という光景か!」



武光「撃って」


スノウ「はあい♪」


スノウの前にあった巨大な質量の何かは、次の瞬間、チャボイヤ空挺大艦隊の真ん中の位置、空間に現れた。


チャボイヤ兵士の階級大佐「な!何故結界の内側にいいい!?????」


チャボイヤに召喚された、異世界結界師「 (あり得ない!なぜ!?マジックキャンセル?いや、僕の結界は機能している!?理屈が全く理解不能だ!!なぜ結界を通り抜けて、ここにー・・」


白い光る点に全てが吸い寄せられる。


結界師「ブラックホールみたいなのが!?」


兵士、船、全てが吸い込まれているように見えるが、実際は押しつぶされているだけだ。


結界師「ある一点の空間に引き寄せられる!!このままでは!!) 」


何かした素振りをして、異世界結界師はテレポートをした。


大佐「ああ!あの野郎!!逃げ」


〈シュン〉  元に戻って来た。


大佐、結界師『!?!?』


もう一回テレポートしようとしたが、今度は発動すらしない。


結界師「もももううう!!ななななんだよう!?」


大佐は結界師に銃を向けた。


結界師は自身に分厚い結界を何層にも覆い始める。


銃弾は結界に弾かれ、大佐は一点に引き寄せられ、消えた。


結界師「僕の結界は無敵だ!大丈夫!僕は無敵だ!顔、外側異界層分離!!マジックキャンセルで〈バキパキ〉 結界ごと潰れて行く。


魔法で起こした科学反応は、物理法則であり、マジックキャンセルは意味がない。


テレポートは歪んだ重力により、自身の座標が不明となり、キャンセルされたのだった。


結界師「へ?〈ゴキチ〉


静かになり、空間は元に戻った。


巨大な円状に開いた大艦隊の空間。


そこだけ何も無い。


そして生き残った僅かな5隻の艦は撤退を余儀なくされた。


が、ホワイトターライトを追い越したドラゴン空挺部隊がそれらの船を襲い、落としていく。


ローゼマイン・マイン老王女「はは、勝った、お母様、父上、ご先祖様、この国はまだまだ神に必要とされてるようです」


老王女は腰を落とし、年甲斐もなく泣いたのだった。



一方、チャボイヤ本国には、また別の神薙空挺大艦隊が、押し寄せて来ていた。


降参するか、全滅するかを選べと国の5分の一の北東部を取り囲まれた。


北東部は最重要施設、研究所、王族家に縁のある貴族街ばかりの一等地。


チャボイヤ国は降参を選んだが、王族はもちろん、高くなく、傲慢な貴族は即処刑された。





20年後。


神薙国は領土を拡大はしていなかった。


だが、世界一の金持ちであり、世界一の移民排斥国として有名であり、そして、世界一の道徳支援として有名である。


道徳支援とは。


規律を守ろうとする心の育成方法を支援する事である。


彼の国こそ。


世界の国達のお手本として、有り続けるだろう。










神薙国は難民受け入れ確率は30%である。


高い。


しかし、5年以内に強制送還され、二度と入国不可能となる確率は現在89%。


難民にとっては厳しい試験に合格しなくてはならない。


難民から、神薙国民になる為には様々な要件を満たす必要がある。


まず、自国の国の国旗を燃やす事。


神薙国の国旗に跪き、キスをする事。


いかに自分が神薙国に住みたいか、愛しているかを力説する事。


それを皆がいつでも見られるように記録として証明書として自身の家、部屋に飾る事。


自身の国の言葉を忘れるレベルで、神薙の言葉を覚える事、並びに使う事。


自身の国の文化を全て神薙で行わない事。


ただし、料理方法に関しては例外であり、違法要素を含まない場合に限り、文化を表す事を許可される。


自身の国を捨てたから、あなたは難民なのだ。


捨ててないなら、あなたは難民ではない。

移民である。


神薙国、移民受け入れ確率000000% 。


移民とは、興味本位でその国に住み、国同士の摩擦になり、引いては国際問題の火種となる厄介なモノ。


神薙は、移民は受け入れない。


その結果神薙は、世界中から信用され、今現在も様々な国賓、VIPの憧れの観光立国となっている。


観光、仕事で入国した外国人には後で見えないようになる入墨を顔面の両頬に入れる必要と、観光客だと分かる色が選べるネクタイを使用する必要がある。






全ての仲介戦争スケジュールを終え、凱旋した兵士達。


パレード、祝賀会、派手なパーティー、それぞれホテルは満杯の夜。


武光は全てのしがらみから抜け出し、大峡谷の巨大な岩の上で一人、キャンプをしていた。


中砂ドラゴン種、バラモン種、赤茶色の雌、二ルドラが武光から5m離れて眠っている。


武光にしか懐かなかった、砂漠の純血王族種より枝分かれした、雑種。


雑種故に、仲間達からは昔から虐められていたが、時として。


雑種は思いもよらない結果をもたらす。






二年前。


ドラゴンは、雄より雌の方が体格、膂力共に強い。


王族の純血である年上のリーダーである雌との喧嘩に二ルドラが勝ってしまい、長老達に目を置かれたのだ。


悪い意味で。


それは恰好の虐めの的。


だが、二ルドラは必死に戦い、生き残っていた。


ある日、一頭vs35頭の喧嘩の場面を武光率いる部隊とは違う部隊が発見。


二ルドラを保護という名の拉致。


二ルドラは流石に疲れ果てていて、その上から魔力封じの術と、鎖で縛られ、どうする事も出来なかった。


そして、二ルドラは餌も食べずに、水も飲まずに、衰弱していく一方だった。


3ヶ月後ー。


二ルドラは死ぬつもりだった。


二ルドラは衰弱し、小さく丸まり、呼吸が深い。


目を瞑り、絶望の面影。


暗い場所。


檻の中。


二ルドラは死を悟ってー。


武光「あ?なんだこりゃ、ふざけんな」


〈キン〉〈バララララララ、ゴト、ガチャン〉


武光は檻、鎖、術を一気に切り捨てた。


二ルドラは驚き、目を開けた。


そこには勇ましい凛とした男性が立っていた。


武光「すまなかった、お前も謝れや」


二ルドラを拉致してきた傲慢なイケメン大佐が顔面ボコボコ、歯が無い。


大佐「かば、あ、ばい、ども、ずびばぜんべじだ」


土下座。


武光「もっとー」


〈ゴジャ!〉 頭を踏みつけ、血が床に広がる。


大佐「ぁああ!ず!ずびばぜん!いぎい!ずびばぜん!!」


二ルドラ「グルグルルルルウ」


武光と見つめ合う。


武光「新しい水と食料を持ってきた、無論、コイツが用意したやつじゃない、俺が今朝用意したやつだ、飲んで食うか?」


二ルドラ「・・ゴフスフ」


武光「そうか!ありがとう!!おい!早く持って来い!!」


武光部下達「は!!」


肉出汁お粥、水、バケツで持って来た。


美味しそうな匂いにかぶりつく二ルドラ。


大佐の部下達は何もさせては貰えなかった。


何か手伝う素振りすら見せたら武光の部下に剣を向けられた。


武光の部下1「何もするなという命令だ、命令違反する気か?殺すぞ?」


武光の部下は全て軍人気骨を集められた一人一人が英雄レベルである。


貴族のなんちゃって気楽軍人とは別格。


戦場でこの艦隊に出会えば死あるのみと恐れられた最恐部隊、通称、憤怒のラティヌス。


ラティヌスとは神話に出てくる戦いの女性の神様である。


大佐の女神と銃が描かれた旗は降ろされた。


ラティヌスが使っていたとされる短槍が描かれた旗が新しくはためく。


こうして大佐の治める砂漠地域は粛清された。


新しい大佐が赴任してきて1年でその任期は解消され、武光の部隊から1名、大佐として抜擢され、着任した。


新たに余罪が次々と判明。


砂漠の原住民の美しい娘らを拉致し、飼っていた。


そしてまだ幼子は出荷していたようだ。


出荷先は隣国、その中のオーランド教会。


魔法師団と名高い戦闘集団を飼っている。


大佐「まちぇ!ばかあ!おりゃをごろじゅど、オーランドぎょうがいがだみゃっちぇにゃい〈キン〉へあ?」


武光はまだ意識がある首を持ち上げた。


武光「神薙国は全て輸入していないし、あらゆるモノは輸出してやってるんだよ、我らは他国に下げる頭を持たない事は知ってるな?」


武光と首が睨み合いになり、首が最後に目を逸らして、逝った。


その夜。


隣国ダイナント、オーランド教会、本山。


山をくり抜いて作った地下帝国。


武光部隊から3段階試験をくぐり抜けた暗殺特殊部隊による完全犯罪により、オーランド教会地下帝国壊滅。


あらゆる種族の幼児が性的搾取、臓器搾取されていた。


証拠を撮影、証拠資料を確保、法王を拉致。


神薙国の国民からはエルフ、砂漠の民、カヨーテという四つ足獣人族、ノストラ族という洞窟に住む吸血鬼族が拉致されていた。


魔法師団と暗殺特殊部隊との伝説の戦い。


それは両国共に無かったと主張している戦い。


魔法師団全滅したと噂されるが、真相は闇。


だが、国際会議において。


神薙国答弁代表は涼しい顔を。


ダイナント国答弁代表は冷や汗が止まらず、悲痛に歪んだ顔を。


火を見るより明らかな状況。


国際会議で決まった事はなあなあな結果。


しかし、本音は裏で決まるモノ。


ダイナントを見限る。


全ての国がダイナント国を見限ったのは間違いない雰囲気のまま会議は終わった。


その夜。


神薙国はダイナント国に進軍。


地下帝国である本山、武光のタイラント竜の飽和攻撃により超大規模山崩れが起き、全滅、全壊。


神薙国はダイナント国を領地扱いを暫くはするが、10年後には解放すると国際会議で宣言。


ダイナント国、大臣達を全て処刑。


神薙国に巣食う蟻も徹底的に炙り出された。


腐敗した証拠を新聞で徹底的に広めた。





現在。


夜。


一人キャンプをしている武光。


砂漠の長老の家族が武光を訪ねて来たのに気づいた二ルドラ。


武光はそれを手で制す。


二ルドラは首を起こし、欠伸をし、また丸まった。


武光「どうぞ」


長老「ありがとう、さ、おいで」


両親から押し出された美しい赤茶の肌の娘。


15歳か16歳だろう。


長老の横に立つ。


武光「そなたらの文化には理解あるつもりだ」


砂漠の民。


行きずりの優秀な男性の精子を貰う文化。


長老「では」


両親と長老は崖を器用にロープ術で降りて行った。


娘「えっと・・あの、その、種をください!」


顔を真っ赤にして恥ずかしそうに言い放つ。


武光「おいで」


岩の上に溜まった赤茶土の層の上に薄い毛布を敷く。


娘は頷き、その毛布に仰向けになる。


武光「優しくするよ」


頬にキスをし、目を合わせる。


娘「悲しい瞳」


娘は頬を撫でる。


武光「ああ、大自然の掟の中で生きてるそなたらには隠し事は無意味だな」


武光は涙を流した。


武光「(スノウ、お前とこうして一緒になりたかった) 」


武光は娘を夢の世界に優しく案内した。




娘は朝日がうっすらも見えない頃に眠らされ、武光は二ルドラと共に飛び立った。


空を旋回し、もう一度娘を見たら、父親の胸に抱っこ紐で結ばれている最中であった。


長老家族、親戚、他にも沢山の人々が、娘を迎えに来ていて、皆一様に武光に手を振っている。


手を振り返すのはなんか違う気がして、振り返らずに、武光は飛ばした。


明日死ぬのが当たり前の世界。


強い子孫を残すことこそが正義であり、使命である過酷な世界。


これこそが彼らの倫理観なのである。








50年後。



あらゆる仲介戦争も終わりかけの時代。


神薙国は世界最強、最恐と誰しもが疑う余地無しという時代になっていた。


だが、それらは国際社会全体の話であり、個人間ではそのような認識は薄れていた。


例えば神薙国はオリンピックにも出場せずに、開催資金や資材投入、建設を必ず9割は行い、残りの1割を200カ国で分け合い負担する形。


しかし、そういう事は各国は見栄やプライドの為に自国民には黙っているモノだ。


神薙国はそれらを隠さずに国が発行する嘘無し新聞で毎回毎度毎日記事として載せる。


しかし、神薙国に旅行者として滞在するのは、貴族か、富豪か、腕が立つ冒険者のみ。


つまり、上位層の者達のみが、神薙国の異次元さを理解している構図となっていた。


神薙国は星に関する事業は全て国の管轄である。


つまり、掘削、上水道、下水道、ダム、橋、道。


星の恵みを利用する事業の事だ。


畜産や農業は個人事業主に任せてはいるが、隠密抜き打ち検査がある。




武光は82歳の老人になっていた。


一般服、しかし、紳士服で街を歩く。


お洒落爺さん。


仕込み杖を使い、しかし、腰は真っ直ぐ。


優雅に歩いている。


この街は巨大な塔の中の極一部だ。


個人で小型飛行船を買える時代。


街は水平ではなく、立体構造へシフトするのは当然だった。


広大な広さの塔の中に、街があるのだ。


街を歩いていると、前から団体が歩いて来る。


デモ隊だ。


5,10、20、25人だ。


25人。


デモ隊「神薙は数々の人々を戦争で虐殺してきた咎人である!我々は神薙からまだ十分な補償をして貰えていない!神薙は謝り続けろお!」


武光「はあああぁぁ〜、やれやれ」


公道、繁華街、数多くの一般人や観光客。


周りに沢山の人々が居るこの状況ー。


武光「あなた方、他の観光客に迷惑ですよ」


デモ隊リーダーが武光の顔に臭い息をわざと吐く。


デモ隊「神薙はああ!極悪国家あ!罪〈キン〉」


25人一気に空気魔法による切断。


武光「国際議会代表国に対する侮辱罪、国家反逆罪、並びに詐欺罪、補償は済んどるよ」


〈ズズ・・ドチャア、プシュー〜〜〉


貴婦人方が悲鳴を上げる準備をー。


〈パン!〉 武光が柏手を打った。


全ての死体、血飛沫が消えた。


血飛沫諸共死体を全て収納したのだ。


男性観光客1「心配要らないよ、ここでは日常さ」


貴婦人に声をかける。


男性観光客2「そうさ!だいたいデモは禁止で、国家を侮辱すれば即死罪、入国する際にはペーパーテストもある、彼らも理解して、納得してから入国してる筈だろ?」


貴婦人「え、ええ、そうよね、そうだわ、ねえ、あの人は誰?軍人様なの?」


男性観光客1「何言ってるんだい?君はいつも会いたい会いたい言ってたじゃないか?」


貴婦人「あ!嘘!まさかあの人なの?」


男性観光客2「そうさ、あの人こそ、かの英雄、憤怒のラティヌス部隊元総帥、東大寺武光、その人さ!」


貴婦人は走り出し、探したが、見つからない。


貴婦人「もう!何処に!あーもう!」






武光はお気に入りの地下カフェにのドアを開けた。


武光「モカを一つ」


女性店員「はい!トウ様!」


武光は新聞を広げる。


新聞見出し「砂漠の家畜甚大な被害、巨大魔物の仕業!!それを見事に討ち果たす!砂漠の民の看板娘ミレッサ!!なんと武光総帥の孫娘!!まだ7歳!!」


女性店員「はい、お待たせしました!ミレッサちゃん大活躍ですね!」


武光「ははは、嬉しいですね〜」


女性店員「 (でもミレッサちゃんのお祖母様ってまだ、、、16歳で妊娠という計算になるんだけど、まあ、砂漠の民ってそういう文化だと聞くし、まあ、いいか♪) 」


武光はコーヒーを飲む。


女性店員「トウ様は、何人の女性を妊娠させたのですか?」


武光「4人ですな、砂漠、雪山、沼地、高原」


女性店員「わお!モテモテですね!」


武光「彼女らは行きずり文化ですからね、近親相姦を防ぐ為に、彼女ら一族は新しい種を必要としています、私はそれくらいしか、この世界に貢献出来ないですから」


コーヒーを飲む。


女性店員27歳「・・お父さんが早く結婚しろってうるさいんです」


武光「?はい?」


女性店員27歳「相手居ないし・・」


武光「はあ」


女性店員「トウ様、私と〜」


武光はコーヒーを飲む。


女性店員「結婚してくれません?」


武光「ブゥ゙ー!!!!」


コーヒーを吐き出した。


武光「ゴッホ!ゲホ!お、お断りさせてください」


女性店員「えー?なんでぇ?私も新しい種欲しいなあ?」


胸下着をわざと見せるように肘をつく。


武光「私が結婚したい相手はもうー、居りませんので」


悲しい目。


女性店員「種だけ!お願い!後はこのカフェで育てるから!ね?」


武光「流浪の民以外の種のお願いは聞きません」


女性店員「そんなあー」


武光「それに、あなたには相応しい人がいますので」


女性店員「は?誰よーそれー?」


武光「ふふ、強がりはあなたの悪い癖」


女性店員「ふん!知らない!ケチ!」


武光「おやおや」


〈ガチャ、チリリン〉


女性店員「あ、いらっしゃい!って、あんたか」


ギルド職員、優男「し、失礼します!」


花束を持って来ている。


武光「では、ごちそうさまでした 〈チャリ〉」


女性店員「あ、はい、まいどー!また来てねー」


武光はにこりとお辞儀をし、店を出ようと扉を開けた。


優男「アリアさん!今夜僕と食事に!行って貰えないですか?」


店員アリア「あー、花はありがとう!でも今夜は忙しいんだよー、また今度!」


優男「そん、・・そう、ですか」


武光「そう言えば、あなたはあの有名なギルド職員さんではないですか?高給取りと有名ですな!」


優男「あ、はい、まあ」


武光「多忙な書類仕事の裏方ー、そう!在庫、税金帳簿もあなたが管理者だとか、大変でしょう?」


アリア「・・」


優男「まあ、はい、いえ、魔法でこなしてますから、それほど忙しいという訳では」


武光「魔法!書類仕事で?はてはて?念力?分身?」


優男「分身と念力も」


武光「ほう!そんな職員が居るなら管理職、果てはギルド長、ゆくゆくは国の国庫管理者になるやもしれませんな!」


アリア「!!??」


優男「いや、流石にそこまでは」


武光「いやいや、今この場に国の偉いさんが居たら、間違いなく、あなたを国庫管理まで導いてあげたくなるでしょう!しかし、あなたはまだ若い、階段を精進なされよ、きっと、国の管理者も、あなたの噂を聞き、調査を開始しているやも」


アリアと武光が目が合い、武光はウインクする。


優男「は、はあ、そうだと良いのですが」


武光「ほっほ、では、私はこれで失礼します〈チリリン〉


武光はドアの前で止まる。


店ドア〈え?ホントに?やったあ!はははは〉


武光は階段を登り始める。


武光「流浪の民以外の女性ときたら、ふふ、やれやれですな、さて、お次は」


魔法手帳をめくる。


手帳には時間のスケジュールがビッシリと書いてある。


この文字は武光の魔力無しには文字は現れないし、武光しか見れない。


武光「 (孤児院に居る男の子、ですか、吉と出るか、大吉と出るか、さあ ) 」


帽子を深く被り直す。


武光「行きましょうか、(この国の担い手探しに) 」









東大寺武光。


現在、諜報機関タムトの第9課、課長。


主な任務、国の次世代候補リスト作成、及び、その人物の調査。


裏の任務、敵スパイの懐柔、及び、工作活動。




平和な時代。


神薙国は諜報特化大国と化していた。




END


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ