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暗黒星団首領サイキング
宇宙の彼方にある暗黒星団の本拠地では、首領のサイキングが地球を鋭い目で睨んでいた。
額に長く鋭利な一本角を生やし、口にはサメのようにギザギザの歯が並んだ凶悪な面構えをしている。
本拠地から次々に飛び出していくバイクに乗った先兵部隊に首領はうなった。
これまで、地球のスター流には幾度も煮え湯を飲まされてきた。
宇宙中を荒らしまくり、宇宙警察をも制圧した最強の軍団。
しかし、スター流の登場で綻びが生じるようになった。
数限りない刺客を送り込んだが、いずれも敗れ、苛立ちを募らせた。
だが、それも終わりだ。
今のスター流はトップが交代し、抜け殻も同然。
しかも何らかの事情により戦力半減との情報を得た。
今なら、勝てる。作戦も何もない、圧倒的な数によりゴリ押し。
「この俺様の本気を教えて、地球と運命を共にしな!」
高笑いが本拠地を地割れのように揺らしているのだった。