表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エレメンターズ  作者: 至田真一
エレメントアーマー
25/202

新たな旅

「うぅ……」


 締め付けられる夢を見て寝苦しくなり目を開けると、寝息を立てて寝ているレインが目の前にいた。


「またかよ……」


 ……っていうかこれ、今までの中で一番ヤバくない?

 抱き付かれてるせいでレインの双丘が押し付けられてるし、今までより顔が近くて寝息が当たる。どうにかして離れないと。


「んん……」

「あ」


 レインが目を開けて、俺と目が合った。

 今の状況を把握したレインは目を開かせて顔を赤くしていく。


「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「わっ、ちょ、ちょっとまって!!」


 俺の制止も虚しく、レインから強烈なビンタを喰らった。


――――――――――――――――――――


「見事に真っ赤だな」

「多分エンの髪より赤いと思う」

「そうかもなぁ」


 俺の頬に付いた真っ赤な紅葉跡を見たエンが自分の前髪をつまみながら言う。

 ちなみに俺に紅葉跡を付けた本人は、手で顔を隠して俺と目を合わせようとしない。


「殿方のベッドに忍び込むとは、いやらしい方ですね」

「誰がいやらしいよ!」


 レイフの言葉にレインは恥ずかし気な顔で怒る。


「あんなに女の子と密着出来てよぉ、羨ましいぜ勇也」

「これを見てよく言えるな、ライデン」


 こんな跡を付けられて嬉しいわけ無いだろ。

 ジト目でライデンに言うと、ジーリュが咳込み俺達は顔を向けた。


「さて皆よ、これからの事なんじゃが……」

「そう言えば、俺達にやってもらいたい事があるって言ってたな」

「そうなんじゃ。正確には”ある物”を手に入れてほしいんじゃ」

「ある物?」

「エレメンター専用の装備、エレメントアーマーじゃ」


 エレメンター専用装備……そんなのがあるのか。

 自分だけの専用装備って、なんか良いな


「それってどんな物なの?」

「エレメントの力を強化し、更にエレメンター専用の召喚獣を使役出来るのじゃ」


 専用召喚獣!? なんか特別感があって良いな。


「折角なら光のエレメントアーマーを最初に手に入れたいんじゃが、あれはエレメントアーマーの中でここから一番遠くにあるからのう……」

「そうなんだ? ……まぁそれなら、俺のは最後でも良いよ」

「すまんのう」


 ちょっと残念だけど、仕方ない。

 皆のエレメントアーマーも大事だしな。


「なぁ。何でそんな物、親父達は持ってなかったんだ?」


 言われてみれば確かに。先代のエレメンターである皆の親が持ってないのは変だな。


「エレメントアーマーは次の代に渡す時は、一度封印状態にしなければならぬのじゃ。そうしなければ、召喚獣も当代の者を主と認めぬ。本来ならエレメントを完全に受け継がせたら集まって手に入れるんじゃが、今回は勇也を待っていたからのう」

「成程」


 俺を待ってたせいで、これまでより色んな事が遅れてるんだな。


「んで、最初は何を手に入れるんだ?」

「そうじゃな、ここから一番近いのは、火のエレメントアーマー、フレイムソードじゃ」

「って事は俺のか!」

「そうじゃ。では皆よ、一時間後に出発するから準備をしてくれ」


 エレメンターが全員集まったばかりだけど、これからの為に俺達は再び旅に出ることになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ