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エレメンターズ  作者: 至田真一
エレメンターの決戦
202/202

ダーケルとの決戦③

 ダーケルの猛攻は止むことなく続き、闇のエレメントを剥がす暇も無い。

 このままだと俺達の疲労が溜まる一方だ。


「……こうなったら、一か八か」


 俺は通話機が動くことを確認すると、皆に俺の案を伝えた。


「皆。ダーケルに全力の一撃を与えて闇のエレメントを剥がしてみる。力を溜めてる間、ダーケルを引き付けてくれ」

『随分簡単そうに言いやがるな。けど……アイツをぶっ倒すにはお前が要だ』

『その役目、引き受けた』

『ああ。だからぜってぇ成功させろよ』

「ああ。必ず」


 通話機を切ると皆は一斉にダーケルへ向かった。

 隣にいるレインも俺と目を合わせて頷くと走りだし、俺は背中から光の翼を出して空を飛ぶと、ライトカリバーで大きな円を描き、円の中心にエネルギーを集める。


「何度挑んで来ようが無駄だ! いい加減諦めやがれ!!」


 ダーケルは口から吐く紫の光線や、背中の茨から放つエレメントで向かってくるレイン達を薙ぎ払う。

 皆が攻撃を受けて心が痛むのをグッと堪えて、俺はエネルギーを溜める。


「諦めの悪い奴等だ! 諦めるって言葉を知らねぇのか!!」


 ダーケルは両腕に土のエレメントを纏わせて地面に叩きつけると、地面が大きく割れ皆が吹き飛ばされた。


『うあああああああっ!!』

「フンッ! ……ん?」


 吹き飛ばされたレイン達を一瞥した後、エネルギーを溜めている俺に気付いた。


「小僧……何してやがる!!」


 ダーケルは口を開けて紫の光線を俺に向かって吐く。


(マズい! 今の状況だとバリアを張れない!)


 光線が迫り、まだ溜め切っていない光のエレメントを放とうとすると、飛び出してきたアルツとスチアがアースハンマーと拳で下からダーケルの顎を殴り、その拍子でダーケルが上を向き、光線が俺の頭上に反れた。


「チッ! 死にぞこないが!!」


 アルツとスチアを睨むと、ダーケルは二人を地面に叩き落とし、再び光線を吐こうと口を開くと、レイフが地面から無数の蔦を伸ばしダーケルの口に巻き付け無理やり閉ざした。

 今度はレイフを睨み地面を叩くと、レイフの真下から土の柱が伸び宙に放り出された。


「きゃあ!!」


 蔦を千切り、レイフに向かって黒い火球を吐くと、煙になって飛んだミスクがレイフを受け止め火球を共に避けた。

 皆は簡単にはくたばらない。

 皆を信じて、俺はエネルギーを溜めるのに集中する。


――――――――――――――――――――


 勇也達が戦ってる一方、上空ではエレメントドラゴンとデモンドラゴンが戦っていた。

 デモンドラゴンは紫の火球を吐くと、エレメントドラゴンは四枚の翼を羽ばたかせて風のバリアを張り火球を防ぐと、麒麟の角から発した稲妻を頭上に放ち雷雲を生み出すと、雷雲から無数の雷が降り注ぎ、デモンドラゴンに命中する。

 続けてエレメントドラゴンは巨大な水の玉を放ちデモンドラゴンを包み込んだ。

 そして無数の火球を放ち水の玉の水温を一気に上げ水蒸気爆発を起こし、デモンドラゴンは地上に落下する。

 落下したデモンドラゴンに、エレメントドラゴンは冷気を吐き、顔以外を凍らせた。


「グオォォォォォォォ!!」


 睨みつけたデモンドラゴンは、口から紫の熱線を吐いた。

 エレメントドラゴンも口の中にエネルギーを溜めると、虹色の熱線を吐き熱線がぶつかり合う。

 熱戦の押し合いが続くと、次第にエレメントドラゴンの熱線が押していき、デモンドラゴンの熱線がかき消されると、熱線はデモンドラゴンに命中した。

 熱線を受けたデモンドラゴンは、体から黒い靄が出てダークドラゴンに戻ると、光って消えた。


「クオォォォォォォォ!!」


 エレメントドラゴンは勝利の方向を上げると、何色もの光に散らばって消えた。

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