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エレメンターズ  作者: 至田真一
エレメンターの決戦
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決戦、人造エレメンター⑥

 ジーリュが放った光を浴びたライデンは、傷が治り消えたエレメントラインが出て全身に伸びると、体にバチバチと電気が走り、髪が黄色く輝き逆立った。


「さっきの光の影響か?」


 フリューは右腕を黒い稲妻に変えて槍の様な形状に変えると、起き上がろうとするライデンの心臓に向けて放った。

 稲妻の槍がライデンの心臓に突き刺さる寸前、ライデンの体に稲妻が纏い姿が消えた。


「何?」


 フリューは左右を見渡し後ろを振り向くとライデンを見つけた。


「速いな。次は当て――」


 フリューは右腕を引いて稲妻の槍を飛ばそうとすると、右腕が取れて地面に落ちた。


「な、何故!?」


 落ちた右腕に目を向けライデンの方を見た瞬間、一筋の稲妻が通り過ぎ、左腕が地面に落ちた。

 後ろを見ると、全身に雷を纏ったライデンが立っていた。


「何が起きた? あの光を浴びてか何が起きた?」

「俺もよく分かんねぇけど、今ならお前を倒せるって事だ!」


 サンダーランスを薙ぎ払うと、フリューの腹が切れて上半身と下半身が分かれた。


「なっ……!? くっ、上手く再生出来ない。何故だ?」

「今の俺の雷はこれまでと違うぞ」


 ライデンはサンダーランスに雷を纏わせると投げる構えに入った。

 フリューは上半身の断面から稲妻を出し宙に浮くと、口から大質量の黒い稲妻を放った。


「今の俺の雷は……お前の雷を焼くぞ!!」


 ライデンは雷を纏わせたサンダーランスを投げつけた。

 サンダーランスは黒い稲妻とぶつかると、黒い稲妻の中を突き抜け、フリューの体を貫いた。

 貫かれたフリューはバラバラに砕け地面に落ちると、塵になって消えた。


「はぁ……勝てた~。……そうだ、クロエ!」


 ライデンは動かなくなったクロエの元に駆け寄った。


「酷ぇ状態だ。戦いが終わったら直してやるからな」


――――――――――――――――――――


 アルツを叩き潰したグラデの手が、突如ヒビ割れだした。


「あぁ?」


 グラデが手に目を向けると、右手が粉々に砕け散り、全身にエレメントラインが伸び、髪が黄土色に輝くアルツが飛び出てきた。


「ぶっ潰した仕返しだ! 今度はオイラがお前が潰してやる!」

「あぁん? どうやって生き延びたのか知らねぇが、調子に乗んな!!」


 グラデは砕けた右手を再生させると、アルツに殴りかかる。

 アルツは巨大な拳を避けると、手の上に飛び乗りグラデの右腕を駆け上る。

 鬱陶しそうな顔でグラデは右腕を走るアルツに左手を伸ばすと、アルツは大きくジャンプして躱し、大きく振り被ったアースハンマーを右肩に向けて振り下ろすと、グラデの右肩が砕け、右腕が地面に落ちた。


「ぬうっ!?」


 地面に下りたアルツは足元の地面をグラデの頭上まで伸ばすと、飛び降りてアースハンマーを振り被った。


「いい度胸だ。空の彼方まで吹き飛ばしてやる!!」


 グラデは残った左腕を肥大化させ拳を伸ばした。


「おらぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 土がアースハンマーの頭の部分に集まると、尖った巨大な岩になって振り下ろした。

 アースハンマーとグラデの拳がぶつかると、グラデの拳にヒビが入り拳が砕けると、そのまま左腕が砕けていき、グラデにアースハンマーが命中した。


「ぐあああああああっ!!」


 グラデの巨大な体がアースハンマーに押し潰され砕けると、中から巨大化前のグラデが出てきて地面に落ちると、グラデは粉々に砕け散った。


――――――――――――――――――――


 フィーズを凍らせている黒い氷にヒビが入ると、ルーゴンは「ん?」と振り向き凍ったフィーズを眺めると、ヒビが広がり氷が砕けると、髪が銀色に輝き、全身にエレメントラインが伸びたフィーズが中から現れた。


「なっ!? 私の氷が砕かれた!?」

「今なら勝てます。行きますよ!」


 フィーズはフリーズボウから氷の矢を放つと、矢が五本に分裂した。

 ルーゴンは手から黒い冷気を放ち矢を凍らせようとするが、矢は黒い冷気を突き抜けてルーゴンに刺さった。


「どうして凍らないのです!?」


 ルーゴンが動揺すると、矢が刺さった箇所から体が凍りつき始めた。


「この私が凍っていく? ……そんな馬鹿な!!」


 ルーゴンは体から冷気を出し凍らされるのを防ごうとすると、フィーズがフリーズボウに冷気を集中させて弦を引く。

 フィーズに気付いたルーゴンは、両手を前にかざし無数の氷柱を放った。


「これで、どうです!」


 フィーズは弦を離すと、フリーズボウから氷の光線が放たれた。

 氷の光線は氷柱を弾きながらルーゴンへ向かって放たれて行く。

 危惧したルーゴンは氷の壁を生み出し防ごうとしたが、氷の壁は呆気なく砕かれ、氷の光線がルーゴンに命中した。


「ぐっ、ぐあ! があああっ!!」


 ルーゴンの体が徐々に凍り全身が凍りつくと、粉々に砕け散った。


――――――――――――――――――――


 ジーリュから放たれた光をウィドが浴びると、流れていた血が止まり、傷が塞がっていく。


「何? やはりすぐに止めを刺すべきだったか」


 ズーパは上空から無数の黒い風の刃をウィドに向けて放った。

 風の刃の雨がウィドに向かって降り注ごうとしたその時、ウィドの全身にエレメントラインが現れると同時に風のバリアが張られ、風の刃を弾いた。


「っ!?」


 驚くズーパを尻目に立ち上がったウィドの体にはエレメントラインが全身に伸び、髪が風で(なび)く様に動いていた。


「何だこの体の軽さ。本当に風になったみてぇだ」


 ウィドは手を何度も握ると軽くジャンプして上空にいるズーパを見上げる。


「あの光で回復したのか? なんにせよ、もう一度倒し今度はバラバラに切り刻んで――」


 ズーパが右手に黒い風を纏わせて放とうとすると、ウィドが一瞬で消えた次の瞬間、ズーパの右手が切り落とされた。

 地上に落ちた自分の腕を目で追ったズーパは振り向くと、背後に無数の風の刃を生み出したウィドが浮いていた。


「いつの間に!?」

「これで終わりだ。くたばれぇ!!」


 ウィドは無数の風の刃をズーパに向けて放つと、ズーパは自身の周りに黒い風を纏わせ防いでいく。


「多少強くなった程度で……図に乗るな!!」


 黒い風で風の刃を弾いたズーパはウィドを睨むと、手を挙げたウィドの頭上に、大きな風を纏ったハリケーンブーメランが回転しながら浮いていた。

 「へっ」と一笑したウィドはハリケーンブーメランを投げると、ズーパの体を縦に切り裂いた。

 真っ二つに割れたズーパの体は崩れ、破片が地上に落ちて行った。


――――――――――――――――――――


 ジーリュの光を浴びて回復したスチアは、体を震わせながらゆっくり立ち上がった。


「アレ? オキタ。ジャア、モウイチド、ナグル」


 マーフェはグッと拳を握ると、スチアの元へ走り拳を振りかざした。

 立ち上がったスチアも拳を握って構えた。


「んだぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 スチアが拳を振るうと、エレメントラインが全身に伸び、マーフェの拳とぶつかり合った。


「アレ?」


 押し勝てなかった事にマーフェが困惑すると、距離を取ったスチアが自分の拳同士をぶつける。


「オラの全力、見せてやるだ!」


 スチアが力を溜めると、メタルグローブが全身を覆う様に伸び、スチアの体がメタルグローブの鎧で包まれると、鎧にエレメントラインが浮かび上がった。


「カタソウ。デモ、オレノホウガ、カタイ」


 マーフェは再び走りだしスチアに拳を振るうと、スチアも拳を振るい両者の拳がぶつかると、マーフェの手にヒビが入った。


「アレ? ワレタ。ナンデ?」

「簡単だべ。オラの鉄の方が、硬いって事だべ!」


 スチアは拳に更に力を入れると、マーフェの腕にまでヒビが伸び、右腕が砕け落ちた。


「ウデ、トレタ」

「んだぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 スチアはマーフェの顔を殴ると、続けて連続でマーフェを殴り続けていき、マーフェの全身が凹んだりヒビが入っていく。


「ウ、ア、アアッ……」

「これで、止めだべ!」


 ガントレット状に変形させた右腕を振るいマーフェに当てると、マーフェの体が砕け、地面に落ちたマーフェの破片が崩れ散った。

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