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エレメンターズ  作者: 至田真一
空の激闘
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天空の国の戦い②

 城下で武装獣と戦っているレインは、大海の杖から水の弾丸を放ち倒していく。


「はぁ……武装獣の数が多いわね。でもそれより……」


 レインが一番気がかりだったのは、人造エレメンターだった。

 また戦うかもしれないという緊張感に、レインはずっと警戒していた。


(出来ればまだ戦いたくないけど、向こうはそうじゃないのよね)


 水の人造エレメンターは体を水に変える事が出来る為、いつ何処から襲ってくるのか分からない緊張感に、レインは杖を持つ力が強くなってしまう。

 そんなレインに、鎧を着たゴブリンが襲い掛かると、大海の杖から水を放ち吹き飛ばす。


「ホント、多くて大変」


 レインは一息つくと、他に武装獣がいないか辺りを見渡し歩き出すと、足元からピチャっと音がした。


「何? 水たまり?」


 ここにだけ水たまりがある事にレインは不思議に思っていると、水たまりの水がレインの両足に纏わりついた。


「え!?」


 両足に水が纏わって動けなくなり動揺すると、水たまりがレインの背後で膨れ上がり人の形になった。


「は~い、お嬢ちゃん」

「っ!? あんたは!?」


 水たまりはレヴィアータになりレインの背後に姿を現すと、レヴィアータは両腕を水に変えて伸ばし、レインの両腕と上半身に巻き付いた。


「うっ!」

「つっかま~えた」


 拘束を解こうとレインはもがくが、強い力で巻き付かれ全く緩まない。

 先までの武装獣との戦闘の疲労と、強い力の巻き付きで息を切らすと、王宮を覆っていた結界が突然消えた。


「え? 結界が!?」

「あら~? ……まぁ良いわ。そ・れ・よ・り」


 レヴィアータは顔を近づけると、レインはビクッと肩を震わせる。


(あぁ……やっぱり良い体。屋敷に侵入してからずーっと我慢してきたけど、これでようやくその我慢ともさようなら。我慢してきた分楽しみましょ)


 レヴィアータが舌なめずりをすると、レインはゾクッと背筋が凍った。


「な、何……?」

「ふふっ。念願の時間よ」


 何の事か分からずレインは困惑すると、レインに巻き付いている両腕の手がレインの目の前に来ると、レヴィアータの両手がレインの胸に近づく。


「ちょ、なっ……!? 嫌!! 誰か……んぐっ!?」


 拘束が解けないレインは大声を出して助けを呼ぼうとしたが、レヴィアータの体から水の手が飛んできてレインの口を塞いだ。


「ちょっと静かにしてよ~、誰か来ちゃうでしょ~。これからお楽しみタイムなんだから~」

「んー! んーっ!!」

「最初はやっぱり、この立派なお胸よね~」


 レヴィアータがニヤつくと、大きく開かせた手がレインの胸に迫り、震えるレインの目に涙が浮かび上がる。

 手が触れようとしたその時、光の斬撃が飛んできてレヴィアータの両手を斬り落とした。


「!?」

「あら? 何かしら~?」


 レヴィアータは光の斬撃が飛んできた方を向くと、また光の斬撃が飛んできてレヴィアータの両腕を斬り落とした。


「あららららら~!?」


 両腕が斬られレヴィアータはバランスを崩すと、レインに巻き付いていた腕と口を塞いでいた手が崩れ、足の拘束も弱まり抜けだしたがつまづいて転びそうになる。

 転びそうになったレインを、駆けつけた勇也が受け止めた。


「大丈夫かレイン!?」

「勇也……ええ!」


 勇也の顔を見たレインは安心の表情に変わり抱き付いた。


「あらあら、見せつけてくれるわね~。って言うかレディの腕を斬るなんて酷いじゃな~い」

「よく言うよ。どうせ再生するんだろ?」

「まぁね~」


 レヴィアータは微笑むと、斬れた腕が再生した。

 勇也とレインは身構えレヴィアータと対峙すると、レヴィアータの斜め後方にある建物からエレメントラインを出したリューラが吹き飛んできて、勇也とレインの横に転がる。


「リューラ!?」

「大丈夫!?」

「ううっ……勇也とレインか。ああ、大丈夫だ。まさか、まだ上の姿があったとは」


 リューラは刀を杖代わりにして立ち上がると、建物から誰かが出てきた。


「まったく。この姿はあまり好きじゃないのだがな」


 出てきたのは龍の人造エレメンター・ディーテだが、姿がこれまでと違っていた。

 口は大きく裂け、歯は牙に変わり、肌には鱗が付いており、生えている角、翼、尻尾も刺々しくなっていた。


「ははははははっ! あんたのその姿、ホント不気味で逆に笑えるわ! ははははっ!」


 ディーテは爆笑するレヴィアータを睨むと、レヴィアータの体を斬り、上半身が地面に落ちた。

 斬れたレヴィアータの上半身の切り口から水が伸びると、下半身の切り口とくっ付き体が元通りにくっ付いた。


「ちょっとぉ。ビックリするじゃな~い」

「黙れ。次笑えば二度と再生出来ない程切り刻むぞ」


 勇也達を無視して、ディーテとレヴィアータはいがみ合った。


「人造エレメンターって仲間意識が低いのかしら?」

「そうかもな。でも、体を真っ二つに斬られても平気だなんて、ホントに不死身みたいだな」

「ああ。やはり、クロークを倒す以外に奴等を倒す方法は無いのかも知れないな」


 いがみ合いが終わったのか、ディーテとレヴィアータは勇也達の方を振り向き、勇也とレインはエレメントラインを出して構える。

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