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3. メイドさんと一人部屋

 レイーシアはメイド長を探し、屋敷内をふらふらと彷徨っていた。

 (この屋敷、召使いが少ない…)

 そのまましばらくメイド長を探し歩いていると、いきなり前の角からメイドらしき少女が飛び出してくる。


 「っ!」


 ギリギリで追突を避けたレイーシアは慌てて、こけそうになっている目の前のメイドの少女の手を引く。少女の身体を引き寄せて支える。


 「ごめんね。大丈夫?」


 顔を覗き込みながら聞く。短い髪の可愛らしい少女だ。少しぼーっとしているようにも見える。

 (顔が少し赤い…大丈夫かな?)


 レイーシアは心配になり、もう一度声をかける。


 「君、大丈夫…?」


 少女がハッ、としたように答えた。


 「は、はい。ありがとうございます。…あなたは…その…新しく入った…?」

 「はい。従騎士として新しく入ったウィアン・セルスタといいます。よろしくお願いしますね」


 レイーシアは軽く笑みを浮かべ、自己紹介をした。


 「私はコレッタといいます。こちらこそ、よろしくお願いします!」


 コレッタが先程よりも幾分か落ち着いた様子で元気に答える。


 「もしよろしければ、メイド長のところまで案内してもらえませんか?」

 「メイド長ですね。分かりました。さっきまで下にいたはずです。案内するのでついてきてください」


 (口調と声の高さに気をつけて話さないと)

 レイーシアは気合を入れ直しコレッタのあとについていく。






 ベットと棚、机のある少し埃っぽい部屋でレイーシアはつぶやいた。


 「はぁ。疲れた……」


 レイーシアはあの後、特に大きな問題がなく終わったことにほっとしていた。

 (やっと1日が終わった…)


 レイーシアは改めて今日の事を思い返すしながら、男装をとく。ヴィッグをとり、胸に巻いていたさらしをはずす。レイーシアは元々それほどふくよかな体型ではないためこれだけでも十分なのだ。


 レイーシアは一度大きな伸びをして部屋の中を見回す。ここが今日からレイーシアの部屋になるのだ。

 (それにしても、一人部屋をもらえたのはよかった。セルビンさんのおかげかな?明日こそ、もっと役に立てるように頑張らないと!)

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