疲れ切った生徒会役員登場
頭がグラグラする。僕はたしか校門から出ようとして女に…なぜか殴られたんだよなぁー…。
どいつが俺を殴ったのかは知らんがどうせ運の悪い僕の事だ。誰かに間違われでもしたんだろう。
そして倒れていた俺を、多分全身筋肉と言ってもいいような運動部の誰かさんが抱えて保健室まで運んでくれたんだな。僕マジ名推理そして助けてくれた人マジ感謝。
とまぁそんなことを考えるのはもうやめてそろそろ起き上がるか。今日ラノベのイベントあるし…。
その頃はもう外は、周り一面オレンジ色に染まり運動部も帰りの身支度を整えている時間だった。
窓から照らし出される黄金にも等しいあまりにも綺麗な光で間に合わないのではないかと危機感を感じ、せめて限定グッズを販売する時間までには間に合わせないといけない。アルバイトもしたんだから!と思うと同時に、ってか何で俺こんな時間まで寝てるんだよ!と自責の念に駆られる。何としてでも間に合わせなくては!愛しのヒロインたちが僕を待ってるぜ!と、使命感の様なものに身を任せながら立とうとしたその時だった。
〝カチャカチャカチャカチャ〟
立ちあがったこの時そこには奇妙な点が2つあった。
1つーーーなぜかはわからないのだが両足についているぶっとい金属の手錠が机と結合してあって 逃げることができないこと。
2つーーーベットと思っていた場所は机(8個)の上に布団を引いただけの簡素なものだったということ
………………………。よし、机もってイベント行くか(瑛太)
そんな事を本気で考えていると、この部屋のドアが盛大に開いた。
「普通にダメに決まってるだろー。」僕は顔を見るより早く豊満な胸に視線を注ぐ。
そして豊満な体をお持ちの当人は、そこに顔は無いんだが…と体をプルプルさせながら怒っている。
まーいい。結論を言おう。そこには黒髪巨乳?先輩がいた。
「残念。さっき君が今日行われると言っていたそのラノベ?なんちゃらのイベントは行けないと考えたほうがいいな」
え?何て言ったこの人。行けない?え?いや行くよ。もし今熱が10度とか出てきても地面を張ってでも行くよ。働きたくない俺が必至でアルバイトしてためた金でグッズ買ってキャハハウフフするんだよ?
「どうゆうことだよ!僕がイベントに行けないって!あ、もしかして僕のこと好きなの?だから監禁?あはは最近の女子は怖いなぁー…」
怖い怖い!先輩が否定の意を込めて鬼の形相で睨んでる!死んじゃう!俺その睨みだけで死んじゃう!
「ハアー…。何でお前みたいなやつを生徒会長は魅入ったんだよ…」
先輩はため息と一緒にそんな言葉を発する。
「生徒会長が魅入ったってどういうことです?」
僕は言葉の意味が分からず、率直に先輩に聞いてみる事にしたよ☆
すると先輩は小さく可愛い唇で話し出した。
「どこの高校にもある生徒会という組織。普通ならほかの部活同様入りたいと希望したものは入ることができる。しかし、ここは違う。いや違かったというほうが正しいな。去年に前会長が座を降りるまでは生徒会役員全員で膨大な時間をかけて限りある情報と睨めっこして生徒会に入ることができる人材を見つけ、その者を生徒会に強制参加させる。そんな方法で生徒会も秩序を維持していた。実際、生徒会役員になった場合のメリットは多くほかの部活と掛け持ちも可だったため嫌がっている生徒を無理やり入れるという事態にはならなかった。」
先輩は顔を強張らせる。
「しかし、今の会長は就任するや否やこの高校の校風をいじり始めてな…。正直書類作成なんかで手が回らんのだよ…。おかげで1年生の生徒会役員決めもできなくてな。それでムカついて会長にとりあえず役員見つけてこいってどなった結果がこれですよぉー(泣)」
最後かなり素に戻ってんな…。っていうか…
「すいません。つまり僕はこれから学校の犬さんグループに参加しないといけないってことなんですか?!僕絶対いやですよ?!」
「残念。強制だ。君には学校のために青春の日々を捧げてもらおう。ではこの書類に指印とサインを」
「書くわけないだろ!?僕は高校生活すべてを2次元に捧げると誓ったんだ!」
僕は態度は変えず固辞し続ける。そんな僕を見て先輩は少し困った顔をして言った。
「さっきも言った生徒会役員になるメリットの話をしようか。学食値引きや行事があれば授業退席その他いろいろだ。なりたくてなれない生徒もいるんだぞ?そしてもう1つここでサインしたら君の言っていたイベントに君を責任もって送り届けよう」「乗った!」
ま、まずい。目先の欲に飲まれたと後悔した時には、もうサインなどをし終わり先輩に書類を渡した後だった。まぁ、いいさ。部活なんてサボっちまえば(笑)
「あ、言い忘れていたな。部活をさぼったと生徒会役員1人でも認識されてしまったらお前の居場所はこの学校から消えると思え。じゃーなー」「怖ええええええええ」
こうして波乱の学校生活が幕を上げる
To be continued・・・