第3部 1章21話 マナマス
マナマス編です。
「それでご主人様?そのマナマスと言う村はどこにあるんですか?」
しばらく馬車を走らていると、ユーが我慢できなくなったように聞いた
「ふむ。ヴィクトから北に数か月向かった所にある林の中にあるそうだ」
「ふーん、それで、温泉とはなんですか?」
ユーは不思議そうに修斗に聞いた。
「温泉とはみんなでお湯に全身に浸かぅてリラックスする事だ」
「全身浸かる!?そんなみんなお金あるの!?」
「あー、どうだろう」
修斗は返事に困っていた。
「旦那様、ユーさん、マナマスの温泉は貴族や王族のそれとは違って、そんなにお金はかからないみたいですよ?」
「知っているのか?」
「ええ、一度入った事があるので」
「そうなの!?どんな感じか教えてマオ!」
ユーはマオを連れて馬車の中へと引っ込んでいった。
二人が馬車の中で話している時、修斗はこっそり魔法を使った。
「【サーチ:マナマス】」
そう言うとすぐ数十キロ先の林の中にある事に気づいた
「ん?意外と近いな?」
「何が近いんですか?旦那様?」
マオがユーと一緒に御者席に顔を出した。
「いや、何、軽く探してみたら意外に近くにあってびっくりした」
「え?そうなの?」
「ああ、一回馬車の中に戻ってくれ」
そう言うとマオは大人しく引っ込んだ。
「【テレポート】」
少しの浮遊感と共に、気が付いたら目の前にはマナマス付近の林があった。
「ごごごごご!?ご主人様!?!?今のふわっとした感じ...ん!?ここどこ!?」
「だだだだ!?旦那様!?今のはまさか【テレポート】!?ほんとについてる!?」
二人が似たような感じをして修斗は思わず笑った。
修斗はゆっくりと馬車を走らせ、林の中を走った。
周りの林をしばらく進むと、周りの林がいつの間にか竹になった。
「ほう?これは?竹か?」
「あら、バンブの木ですね、珍しい」
「珍しいのか?」
「ええ、バンブの木は西方の帝国にしか生えないはずです」
「ふーん。誰か西方から来た人が植えたんじゃないか?」
「かもしれませんね」
修斗は竹を見ながら馬車を走らせていると、ある事に気づいた。
「マオ、ここさっき来なかったか?」
「かもしれません。すいません。バンブの木はどれもよく似ててはっきりとわかりません」
「もうしばらく探してみるか」
修斗はさらに馬車を走らせた
「これはまずい」
「ええ、そうですね」
またもや同じ場所に戻ってきた
「もういいや。【王魔法;王の凱旋】」
そう言うと周りのバンブの木は自ら道を作るように修斗の両脇に移動した。
そして修斗達の前には一つの道ができていた。
「はぁ。本当は自力で探したかったんだが、まあいいか」
そう言って修斗はその道に沿ってゆっくりと走り出した。
しばらく馬車を走らせていると、だんだんとあの匂い出した。
「ご主人様....なんか臭い]
「そうですね。まるで腐った卵のような匂いです」
「ふふ。これはな。温泉のとある成分のにおいなんだ」
「「へー!」」
二人はびっくりした顔でそう言った。
「ここかな」
修斗はとある場所で馬車を止めた。
二人が馬車から顔を出すと驚いた。
竹林の間に隠れたように、竹の柵で囲まれた防壁、竹で作られた家がたくさんあり、だんだんと奥に行くほど家の位置が高くなっていった。
どこの竹家にも煙突から湯気が立っており、奥の方を見ると大きな山があった。
恐らく奥に行くほど家が高い位置にあるのは、山に沿って建てられているからだろう。
修斗は馬車を走らせて村に入った。
周りにはいろいろな人がいる。
獣人も人間もドワーフも、どうやらここは比較的他種族に優しい国のようだ。
一部の国では他種族差別上等の国もあるらしい。
修斗は近くに宿屋に入って、宿を取った。
「お客さん?マナマスは初めてかい?」
恰幅のいいおばちゃんにそう聞かれた。
「はい、そうです」
「だったらこれは言わないとね」
おばちゃんは一つ咳ばらいをすると言った。
「ようこそ温泉と癒しの村へ」
そう言ったおばちゃんが悲しそうに続けた。
「だが今は温泉には入れないけどね」
「「「な.....に....!?」」」
三人は絶句した。
しばらく投稿が遅くなります。
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