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チート転生者は平凡を目指す  作者: 瓜生ヶ崎
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1章15.5話 修斗の気持ち

少し戻って、マリネをエロームから助け出してエロームの館での話です。

マリネをリターンで帰らせてから、修斗はこれ以上ないほど怒り狂っていた。

おそらく、ユーが奴隷になった原因のあの宿以来だろう

修斗は手に握った二挺を握り直した。


ここ数日、修斗は新しい魔道具の開発に勤しんでいた。

昼夜問わず修斗は元の森の外れにある自分の工房でとある物を作っていた。そして、ギリギリそれが完成した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:魔法銃

区別:攻撃魔道具

レア度:UNKNOWN

効果

かなり複雑のため、通常の人では使用不能

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


おそらく普通に鑑定するとこうなるが、俺は違った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:試作型魔拳銃:デーモンイーター

区別:大型魔法拳銃

レア度:神級

効果

拳銃のマガジンと言われる部分に属性と効果のついた魔力を込めることで、その属性と効果を持った弾丸が自動で形成される。

拳銃の撃鉄と言われる場所に魔力を込める事で弾丸が込めた魔力に比例した威力、速度、飛距離で飛んでいく。


デーモンイーター

上級悪魔種の血を使ってスタープリズムで作った自動拳銃。常人が撃つ事は不可能。構造的におかしい部分が多く、撃てば腕が千切れるだろう。

総重量 10kg

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


この拳銃は生前の知識を総動員して作った拳銃だ。

形状はデザートイーグルと言われる物に似せた。

修斗は拳銃に触れる機会がほとんど無かったので、齧った程度の知識しかなかった。

だが齧った程度の知識で作り出した拳銃で十分だった。


「くっそ…」

修斗はエロームに犯されて二度と意識が戻ってこない女達を全部殺した。

「…くっそ…」

修斗はさらにふつふつと怒りがわいてきた。

エロームはマリネをここいらにいる女と同じ目に合わせるつもりなのか、体は生きているが、あまりに快感のあまりに二度と意識が戻らない人形にするつもりなのかと。


修斗は部屋を出た。

派手に壁を突き破ったのがバレたのか、多くの下級悪魔種が出てきた。だが修斗はそんな事を意にも留めなかった。

今に修斗の敵はエロームのみ、その他は全て修斗を邪魔するもの。

「【オープン:大空砲】」

修斗は空間魔法を発動させた。

すると修斗の周囲に大木ほどある筒のような物が顔を出した。

「【チャージ】」

そう修斗が言うと周囲に浮いている多くの筒のような物が周囲の空気を吸収しだした。

周りの下級悪魔はその筒を破壊しようと自ら筒に向かって襲いかかった。

「【ショット】」

そう言うと大砲から爆発音が聞こえると、屋敷巨大な穴を開け下級悪魔を吹き飛ばした。


「もうめんどくせぇな」

修斗は屋敷の外に出た。

そして詠唱を始めた。

「【第一魔法陣展開、分裂、続いて第二立体魔法陣展開、交差、融合、第三時空魔法陣展開、融合、属性、消滅、標的、屋敷全て、発動】」

修斗の言葉とともに屋敷全体を包んだ魔法陣は光だし、やがて屋敷と重なっていた複雑な魔法陣の中心から黒い球が発生し、それが次第に巨大化し、屋敷全体を飲み込むと、一瞬で縮小して消滅した。

するとさっきまで屋敷があったところはまるで円形のスプーンにくり抜かれたように忽然と消滅した。


「うおらぁ!このクソガキがぁあああ!」

修斗の後ろからいきなりエロームが殴りかかったが、修斗はそれに気づいていたらしく、エロームの腕を撃ち抜き飛ばした。エロームは撃ち抜かれた反動で体ごと周りの木に叩きつけられた。


ここはヴィクトの街の近くの森

エロームが森全部に隠蔽魔法をかけていたため発見に手間取った。なぜなら森が異次元に存在していたからだ。

だが一度修斗が察知してからは簡単だった。

異次元にある森ではどれだけ暴れてもユーやマオやマリネのいる次元に影響しないからだ。


「おいクソガキぃ!なんで俺の邪魔をする!」

千切れた腕を生やしながら、エロームは修斗に向かって吠えた。

「………」

「へへ!お前はあれだろう!あのマリネとか言う女を取り返しにきたんだろう!」

それを聞いた瞬間、修斗の顔は羅刹の如く変わった。

「…【強奪】」

エロームは体から一瞬何かが抜けた感じがしたが、そんな事より目の男を殺す事でいっぱいだった。

「へへ!そんなにアレが大事かよ!」

「…………」

エロームはちぎれた腕の治療に集中した。

「わかったぜ!お前はあれに惚れてるんだろう!じゃなかったらここまで追って来ないはずだ!」

「…………」

「いいか!あいつは昔強姦されそうになったんだ!だからあいつにはトラウマがある!だからお前がどれだけあいつに好意を寄せてもあいつはお前にはなびかないぜ!」

もう少しで腕が治るはず、治ったらどうやって修斗を殺すかエロームは考えていた。

「……………」

修斗は何も答えない。

「だからよぉ!俺が代わりに犯してやるぜぇええ!」

エロームは治った腕で修斗に殴りかかったが、その攻撃が当たることはなかった。


「あっ?」

なぜならそもそも腕は完治っていなかったからだ。


そうして修斗に生えかけの腕を捕まえられた。

「【召喚:喰い蟲】」

修斗が掴んだ腕からある虫を召喚した。

この虫は修斗が獄界で見つけてその虫達の女王と契約したから使いこなせる虫だ。奴らは女王の指示で動く。女王は修斗に屈服しているので、虫は修斗の指示で動く。

この虫達の習性は一つだけ。

宿主に卵を産み付けながら宿主を食って成長する。

しかし卵の孵化速度と成虫の進行速度が異常に速いのが一番恐ろしい所だ。


「うぎゃあああああああああがああああああががっががががああああ!」

エロームはあまりの痛さに全身をを掻きむしって虫を殺そうとするが抵抗むなしく数分で全員を食い散らかされ、骨だけになった。そして骨だけになったエロームをさらに食って行って、遂には骨すらなくなった。

そうして彼らの進行が収まったかと思うと、次は空中に飛びかかり、何かをまた食い始めた。

「うわああああああ!」

「魂で他の魔物に憑依するつもりなのか…ここまで喰い蟲のご馳走になるやつはそうそういないぞ」

【喰い蟲】

宿主を魂すら残さず喰らい尽くす獄界の魔虫。

そうしてエロームが魂ごと食われたのを見届けると、喰い蟲を帰還させた。


それから修斗は自分で自分の事を考えた。

どうして自分はマリネの鍛錬に真面目に従ったのか

どうして自分はマリネを大切にしたのか

どうして自分はマリネを救ったのか

どうして自分はマリネのためにここまで怒ったのか


気がつくとマリネの事ばかり考えていた。

そうしてこれは忘れたはずの恋だと言うことに気づき、マリネに伝えるために修斗は元の次元に帰還した。

そう!これは恋!

ならばいけ青年!自分に正直になれ!

今更人数なんて気にすんな!

もう2人も囲ってんだよ行ってこい!

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