1章6話 夕食
お夕食です
「ようこそマリネ邸へ」
「うおいつの間に!?」
「執事長ですので」
「なにその超理論」
「こちらへ。皆様方をご案内します」
修斗達は執事長に案内された。
「しかし執事長」
「私は、バルトとお呼びください」
「じゃあバルト、この屋敷大き過ぎやしないか?」
「この屋敷はマリネ様が自らの手で一から作り上げた物です。昔は多くの騎士達と一緒に過ごしていたのですが、とある事をきっかけに私やメイドともとしか住まなくなりました。ですから、修斗様がたが泊まられる事を聞いたときは、驚きました」
「ふーん。とある事ねー」
「聞かれないのですか?」
「無理には聞かないさ。言いたくない事の一つや二つあるだろうし」
「ありがとうございます」
そんな会話をしながら暫く歩くと、大きな部屋の前に着いた。
「こちらが客室でございます」
バルトがそう言って大きな扉を開けると、宿屋《そよ風》とは比べ物にならないくらい大きな部屋だった。
入り口に靴箱が置いてありここで靴を脱いで室内用靴に履き替えるとユー達に言った。
バルトは着替えずに部屋に入ってきたが、よく見たら足が微かに宙を浮いていた。
「入ってすぐ廊下があります。廊下の右手にお手洗いがあります。さらに廊下を直進しますと左手に浴室があります。奥に部屋の扉はリビングにつながっております」
そう言ってバルトはリビングに繋がる扉を開けた。
リビングはとても広く、バスケットボールコートくらい大きかった。
「リビングの扉から入ってすぐ左に厨房があります。ご友人と談笑しながら料理できるようにオープンキッチンスタイルです。キッチンの近くに食卓があります。入ってきた扉の左手には寝室が三つあります。左右はダブルベット、真ん中はキングベットとなっております。寝室の部屋の中に一つずつ小さいお手洗いがあるので、ご安心ください。何かご不明な点はございますか?」
「メイド達を呼びたいときはどうするんだ?」
「部屋に中にあるボタンを長押ししていただければすぐにメイドが飛んで行きます」
修斗はそのボタンが寝室全てにある事を確認した。
「ああ。これか。わかった。ありがとうな」
「はい。夕食は3時間後となっておりますので、時間が近くなりましたらメイドが呼びにい行くと思います」
「ああ。わかった」
「それでは失礼します」
バルトは部屋から出て行った。
「ゴゴゴ、ご主人様!?ここは王宮ですか!?」
「ダダダ、旦那様!?ここは帝都ですか!?」
「いや、マリネ邸だ」
修斗は冷静にそう言った。
「この街ではしばらくマリネさんにお世話になろうかなと思う。だから、久々に出てこい!」
そう言うと精霊達が一斉に姿を表した。
「ぷあー!久々の実体化です!」
「あらあらフクったら、もう」
「良いじゃないですか〜私も久しぶりなんですし〜」
「それもそうですね〜」
「お前達、自己紹介とかしとけよ、ユーもマオも俺の大事な人になったんだし」
マオとユーは精霊達に片っ端から挨拶したりおしゃべりしたりしていた。
数時間後
「修斗様、マオ様、ユー様、夕食の準備ができました」
「「「はーい」」」
三人は順番に出てきた。
「え?そちらの服は?」
メイドが不思議そうな顔でそう言った。
修斗は代表するようにこう言った。
「しばらくこの家でお世話になろうと思うので、一度キチンとした服装で挨拶しようかなと」
修斗は綺麗にタキシードを着こなしていた。
ユーは金色の髪と綺麗に三つ編みにして、緑色のドレスを着て、耳にかけた偽装魔法を解除し、緑色のイヤリングをしていた。マオは紫色の際どいドレスを着て、大きな金色のネックレスをしていた。
「お、お三方ともとてもお似合いです。そ、それではご案内しますね」
三人はメイドに案内されて夕食会場についた。
世界の首脳が晩餐会をするような豪華絢爛な椅子や食卓だった。三人はメイドに案内されて食卓についたが、ふと一つ気になった。
「あれ、バルト、マリネさんは?」
「少々お待ち下さい」
数分後、マリネが黒色のドレスを着てやってきた。
「すまない。先ほど着替えてきたんだ」
「ふぁ〜。マリネさん綺麗です〜」
ユーが蕩けるような顔でそう言った。
「…凄いですね…ここまで着こなすとは…完敗です…」
マオが悔しそうにそういった。
「すまない!お目汚しだったらすぐ着替えるから!」
修斗の方を恥ずかしそうにそう言った。
「いや、着替えなくて良い」
修斗はきっぱりそう言った。
「その黒いドレスはマリネさんの銀髪を引き立てていてとてもよく似合う、綺麗だ。ドレスのデザインも大胆で、胸元が大きく開いて、編まれた銀髪をそこに垂らす事でより大人っぽさを出していてよく似合う。マリネさんは綺麗だからどんな服を着ても似合うな」
修斗はマリネさんをまっすぐ見てそう言った。
「……はぅ……」
マリネはまたもや耳まで真っ赤にして黙り込んでしまった。
「あれ、これデジャヴ…」
「ご主人様…」「旦那様…」
涙目で2人は修斗を睨んでいた。
「お楽しみのところすいません。お食事をお運びしてもよろしいでしょうか?」
「ああ!バルト!頼んだ!」
「了解しました」
「…助かった…」
バルトが手を叩くと、扉が開いて次々と料理が運ばれてきた。
「「「おぉおおー!」」」
セラさんの所とはまた違った。まさに高級料理と言う感じだった。
「すまないマリネさん。俺はあまり礼儀作法に詳しくない。何か不快になる事をしt…」
「構わないよ。他に客人がいるわけでもあるまいし」
「ああ、ありがとう」
「「ほっ」」
マオとユーはほっと一息ついた。
「それでは、修斗達がこの街で上手く過ごして行ける事を祈って!」
「「「「乾杯!」」」」
4人は楽しそうに時間を過ごした。
Sideメイドズ
「きゃああああのマリネ様があんな笑顔をぉお!?」
「あのドレスものすごい似合ってるわぁああマリネさまああ!」
「ああ!私メイドでほんとよかった」
「もう死んでも良いかもしれない(真顔)」
「何言ってるのよ!また修斗さんがこう言う奇跡を作り出してくれるかもしれないからまだ死ぬわけにはいかなわ!」
「それもそうね!」
「もう少し覗きましょ」
「ええ」
メイド達は今日も元気だった。




