ステータス
【固有スキル:錬金術】
この文字を見た二人は固まっていた。
「あっつあの・・・?」
その言葉に二人は我に返る。
「あっ、すっすまんの・・・珍しいスキルじゃったからのう・・・」
「ですね・・・」
「えっ?そんなに凄いんですか?」
二人の顔色を見てみると相当驚いているようだ。
「凄いか凄くないかと言えばたちの悪い凄さじゃな。」
「たちの悪い凄さ?」
たちの悪い・・・?
「いいですか?あなたはこれからステータスを私たち以外の人に見せてはいけません。下手をするとあらゆる王国から追われます。」
「えっ!?」
「この固有スキルは本来一人の男しかなしえないスキルじゃ、その男はある王国の魔術師であり【固有スキル:錬金術】にてその地位に着いた、その者と同じスキルを持っとるということはじゃ。」
「その国はもちろん、他の国からも追われることになりますね。」
・・・・・それマジ?そんな顔をしながら俺は固まっていた。
それからこの世界の仕様と国の情勢などなどを教えてもらった。
聞いている限り。
この世界は【ファンタジア】と言う。
信長さんやナポレオンさんも死んだと思ったら突然異空間に飛ばされ英雄転生と言うのをさせられこの世界に生まれ変わったらしい。
この世界のモノはすべてステータスが存在しており、【ステータス】と唱えると利き手の手首辺りから半透明のウィンドウが出現してそこに現在のステータスが表示される。
ステータスは主に、
名前。
種族。
年齢。
性別。
Lv。
職業。
能力値。
称号。
スキル。
その他欄。
に分かれており。
自分の現在ステータスは。
名前:キョースケ・アオイ
種族:人間
年齢:3歳
性別:男
Lv:1
職業:アルケミスト
能力値:
HP 3 無くなると死。
MP 207 魔法を使うための精神力。
STR 3 力、持てる武器に関わる。
CON 3 体力、免疫、HPに関わる。
DEX 7 速さ、器用さ、扱える道具に関わる。
POW 7(+200) 精神力、MPに関わる。
INT 3(+200) 頭の良さ、魔法の修得、魔法の威力に関わる。
スキル:
固有スキル:錬金術
称号:未覚醒英雄。
その他:無し
これを見ながら1つ1つ美少女二人に説明をしてもらった。
正直おいしい状況なのはわかっているが、突然よくわからない世界に飛ばされていたためしっかりと耳を傾けた。
「このかっこの中に入っている数字は職業補正ですね!あなたの職業はPOWとINTに200の補正がかかるみたいです!」
「ふむ・・・本来能力値が三桁になるのはLvが二桁に入らないと現れないはずなのじゃが・・・」
「ということは何かステータス画面に異常があるかもしれない・・・ってことですか・・・?」
自分の能力値がおかしいということを聞いて俺は不安に駆られた。しかし。
「大丈夫じゃよ、少なからず悪い方向に異常がわけではないのじゃからな!」
「逆にすごいですよ!この年齢、このLVで200越えですよ!Lvが上がっていったらどうなるか楽しみですね!」
ポジティブな返しをくれる二人にちょっと涙目になりながらも説明を黙々と聞いた。
「二つの能力値以外だと歳とLv相応ですね!スキルは固有スキルだけですが・・・錬金術があればどうにかなるでしょう!」
「あれ!?突然の適当!?」
「大丈夫!大丈夫!少し修行をすればこの辺の森の魔物なんて簡単に倒せますよ!」
「・・・・えー・・・」
「ふむ、こやつのいうことが適当に聞こえるかもしれなが、Lvが10にもなれば下級魔獣程度ならどうにかなるじゃろ。」
信長の言葉ににこにこしながらナポレオンが頷く。
「そういえばLv自体の上限ってあるんですか?」
「ないな」
「ないですね」
よし!それなら経験値を稼げば稼ぐほど強くなれるぞ!。
「ありがとうございます!・・・それで・・・この称号は・・?」
「ふむ、それじゃが・・・ナポレオンこの称号をどう見る」
「うーんそうですね・・・見たことはないですが、私たちの持っている英雄の称号の一段階前?ってところですかね?」
「そうじゃな・・・英雄の前、英雄になりかけている何かと言うことかのう・・・となるとこの称号が英雄になった時が楽しみじゃな!」
「はっはい!」
前向きな二人に自分も不安だった心が少し和らぐ。
「ふむ、小僧に色々説明していたら暗くなってきたのう・・・」
気づいたら辺りはすでに暗くなってきていた。
「小僧!わしらについて来い、大和の国までなら案内をしよう。そこからは自分で冒険者になるなり、商人になるなり好きにするといい!」
「ふふふ・・・信長ってなんだかんだいって子供には甘いですね・・・」
ナポレオンがにやにやしながら何かをつぶやいていたが信長には聞こえなかったようだ。
「あっありがとうございます!同行させてください!」
自分もこの世界に飛ばされたばっかりで前も後ろもわからない。
この提案しか生きる道はないと直感的に判断した結果の返答だった。
「ふむ!よい答えじゃ!大和の国までの道中魔のモノはわしらがどうにかする、じゃがその代わり荷物持ちなどはさせるぞ」
「まかせてください!」
「後は少しぐらいじゃったら稽古もつけてやろう・・・どうする小僧?」
「おっお願いします!」
この世界、とりあえず強くならなければならないと思った自分はこの提案にも飛びついた。
「ふふふ、でしたらとりあえずこの森を抜けましょう。道中にこの世界のお国のこととかは教えてあげましょう!」
「うむ!ならば急がば回れ、出発じゃ!」
そういうと二人は歩き出した。
「あっ待ってください~!」
その後ろを自分は後を追っていった。
最近眠気がヤバめですね。