地震
更新マイペースでごめんなさい!
こんにちは!悠です。今日は異世界の王国の一つに来ました。この国に到着早々とても特別な待遇(VIPとは言っていない)を受け、国の中に入れて頂きました。
異世界者の定番といえば、中世ヨーロッパ風の建物でしょうか?しかし、ここの国はそのヨーロッパ風の高く大きなレンガの壁で四角く囲ってあります。四方が良く見えます。視界を遮る建物?はは、それは後述します。
我々の目の前にあるのは味のある黒かったり白かったり、曲がっている建物群です。とっても味があります。味しかありません。こう、原始人が高度な文明の人達の街の隣に引っ越してきたかのような。
地面は湿っており、道は人が歩いて踏み固めた雑草が生えていない一本道。あれれ?何故門で特別待遇受けたのかな?これ、危険人物すら入る必要がないほどボロボロです。
「・・・これは・・・なんと個性的か」
「不敬罪でこの者を死刑にしましょう」
「はや!!?ってかなんで不敬罪になるの?まさか・・・」
「ええ、気が付かれてしまいましたか。実は・・・」
ルベリーの辛辣な対応をするも、スルーした。何回もその反応だと慣れてしまうものだ。綺麗な服ではあったものの、いささか質素な佇まい。所作は洗練されていて、どこかの貴族のようだった。
「ここの王様の妾かなにかって予想!」
「はい、不正解。死んでください」
「はいはい。ルベリーもその辺りにして。私はこの王国の王女として先日就任しました。まあ、この国の位置的にこれ以上の発展が出来ない場所です。どうしようもありません。」
その発言に首を傾げる悠。すると、突然地面が揺れ出す。震度3位だ。これなら特に問題ないだろう。
「危ない!」
「うおっ!?」
ルベリーが俺の首根っこを掴んで無理やり引っ張る。するとさっきまで建っていた建物が俺がさっき立っていた所に崩れ落ちる。いやー!怖い!この程度の地震で崩れ落ちるとは!!!
「え?この程度の地震で崩れるの!!??」
「なにやらこの大きな地震を何回も経験しているような口ぶりですが。というか、助けて貰っておいて・・・」
「そうだ!助かった!いやマジで死ぬかと思ったよ!ありがとう!!」
俺はにっこり笑って言うとルベリーはそっぽを向いてしまう。意外とツンデレなのかもしれない。
「ねえ、悠。この地震でも壊れない建物とかって作る事出来たりしない?」
結構真剣にサキは聞いて来る。その表情を見て悠は返答を詰まらせる。悠の大学は様々な事を学ぶ。建築についても学び、土木分野も齧っている。しかし、それはプロではない。だからどうしても気後れしてしまう。知識はもっていても使った事はない。そして周囲の住民の様子を見て思う。実験をして失敗しました、では取り返しの付かない事になってしまうかもしれない。けれども・・・。
「それは・・・」