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異世界から来た人格  作者: 狼狐
第五章:闇の中の光
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経過:道程の厄

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「邪魔臭いが珍しいな...」

家を出てトンネルを抜けた川沿いの高速道路下を少し行った所で俺は比較的綺麗な状態の廃屋を発見した。

窓も割れてないし、血も付着していない。

多少亀裂が入っている事と瓦礫が直撃した跡を除いては。

だがどんなに状態が良好だったところでこの建物自体が進行の邪魔をしている事には変わりない。

俺は少し考えた後に家の中に侵入した。

すると扉を開けた途端ムッとしたガスのような匂いが鼻を突いた。

部屋は煤だらけであらゆる箇所が真っ黒に焦げている、中で火事でも発生したのだろうか?

何とか奥に入って行くと3人の人間の丸まった体勢で硬直した焼死体を発見した。

大人並の大きさの死体が子供に覆いかぶさっているところが我が子を守ろうとする決意を示唆している。

土下座のような姿勢で、その男女どちらかも分からない死体はこっちを見つめてきた。

正直笑っているかどうかなんて分かるわけもないが、俺にはそう見えたんだ。

それが気味悪く感じた俺はすぐに部屋を出た。

入り口から反対側にあたる窓ガラスを叩き破り、またいで外に飛び出した。

外の新鮮な空気を吸うのがどんなに大事な事か思い知らされたよ。

そしてその場から立ち去る際、俺は何度も背後を振り返った。

あの家の窓から誰かが俺を見ているような感覚を感じ取ったんだ。

深い殺気と憎悪が狙撃銃のレーザーポインターとなって自分を狙っているような...そんな感じだ。

裏門を蹴り破る時も常に背後に気を配り続けた。

聞こえないはずの悲鳴が自分の頭を支配する前に、急いで門をバタンと閉めた。

その直後、家の窓を何者かがバンバンと叩くような音が耳に入った。

ここまで勢いよく、その上必死に叩くという事は何かしら生命の危機に直面している状況下でなければあり得ないだろう。

一体誰が何のために・・・?

気づいた頃には走り出していた、無我夢中に脇目も振らず。

恐怖という魔の手から逃げ出すように涙目になりながら。

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