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異世界から来た人格  作者: 狼狐
第五章:闇の中の光
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国際的終焉

過去を振り返るのは悪い事ではない...だが、それは同時に彼を地獄へ追いやる。

結局は思い出せないだろうがそれに囚われ、固執しすぎるのは破滅の道を進むだけだ。

彼の知らない間に街がこのような状況になり様々な猟奇的心理の産物を突きつけられてきた。

色々と考えさせられたろう、しかし何も我々は彼に更正して新しい人生を歩みと言いたいわけではない。

もはやここまで法を犯し、人を殺してきた者に更正する糸口など見出せるわけがない。

社会復帰はこの上なく難しい上、そもそも社会自体がもう成り立っていない。

人々は自身のエゴを満足させるためだけに殺し合い、殺しあった。

国民は政府が買収した銃を使い、政府は国民の税を底を尽きるまで使った。

幾度となく要請された他国の介入は殆どなく、どこも傍観するだけだ。

孤立無援の中、孤独に崩壊して行った。

そうこうしている内に大統領は民兵に捕まり、街中を引きづり回された後にさらし首にされた。

簡潔にいえば自己破産というべきか、国民自身がこの国の癌と化したのだ。

モロトフもこの事ばかりはいつも恐れていた、何せ奴は国から配られた金で生計を立てていたからな。

マークはこれら全ての終止符をつけるためだけに延命されている。

我々は気づいて欲しいんだ、我々の存在や努力を。

「彼は軍で鍛え上げられた洞察力と空間把握能力を所有している、ならすぐに分かるさ。」

部下の一人が笑いながら言った...冗談混じりだったがその通りだ。

全ての始まりとなったあの日、我々がエリックにマークの家へ行くよう手紙を渡した後、マークの家に幾つかの監視カメラを設置した。

そして二人の会話を覗きみたその時から彼の持ち合わせている能力が発揮されていた。

返事は早く、声も大きくハキハキしている。

アホみたいに元気があるだけかとも思ったが彼の表情を見る限りそうは思えない。

普段は獲物を狩るジャッカルのような目をしているにも関らず友人の前だと妙に親しい。

時に敵意を剝き出しにしているかと思えばまたある時は友好的。

こんなに分別のついた人間は滅多にいない。

だからこそ彼を選び抜いた。

一週間に渡る長期調査を遂行し、あくまで試験的に殺しの依頼を受けさせた...そして使えぬ部下から排除する"道具"と化した。

しかし数日後警察の邪魔が入った事によって計画は全て中止、放棄された。

計画再開には時間がかかった。

あぁ、また会えるのが待ち遠しいぞマーク、物事は順調に進んでいる。

私の計画が全てを復活させるんだ。

「馬鹿野朗!自惚れんな」

...部下に舐められすぎてノイローゼになりそうだが。

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