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悩む年頃 3

 悩む年頃 3


 さらっと重ねられた左手に思わず、ぐひゃっとなる。


 我ながらぐひゃはないだろう、ぐひゃは、とも思うけれど、


 まぁ、心の中なので大丈夫。


 何が大丈夫なのかはわからないけど、


 大丈夫ったら大丈夫なんじゃい!


 あぱちゃい!


 などと格闘家なコメントをしている場合ではなく、


 ましてや


「まちじゅうのひとたちがぼくをねらってくるよ、ままん」


 なんて


 どこぞのガンマンみたいな話をしているバヤイじゃない。


 ちなみに血界戦線も超好み。


 いやいや、違うだろ、私。


 あ、勿論、二次創作もって話だけどね。


 おじさまが格好良いのって萌え。


 いや、そんな場合でもないんだけどさ。


 目の前の彼は若いただのイケメンに見える。


 ……目が曇ってるのかしら。


 ごしごし。


 ていうか、


「なつさん」


 なんて


 思わず、でれっとなる。


 どろってる。


 ここだけの話、彼、良い声してるの。


 じゃなくて。


 無茶苦茶、抜き差しと攻め浮けについてあれだけ語ってたのに、


なつさんっ


 たかが一言。


 その一言で、


 私は受け入れられた気がして、


 まぁ言ってみれば、


 受け入れられたからには仕方がないので、


 抱きしめてみたり。


「うぇえっ!?」


などと初心な反応が返ってきたり、


やれやれ。


さっきまで襲ってたあの元気は何処へ行ったのやら。


 ま、いいんだけど。


 回した腕に力をいれて、抱きしめる。


 やれやれ。


 ホントに。


 まったくもって、もう。


 単純な話なんだけどさ。


 というわけで、


「これおすすめ」

「うぇえっ!?」


 などと反応を返してくるが、


「面白かったでしょ」

「かなり」


 後日の話だ。


 モノにもよるけど、


 BL本を読ませて、感想を聞く。


 まぁ、親が聞いたら泣きそうな話だけれど。

 でもまぁ、いいんじゃない?と笑ってくれそうな気がしないでもない。なんて予想は駄目かしら。と、BLを読む彼を見ながら考えたり。


 まだ、ポニョがトランザムしてはいないようだ。


 なんちゃって。


「ていうか、なつさん」

「何?」

「……はぁ」

「?」


 顔をあげたら、彼が顔を下げる。

 あれ?


「すげー、可愛いよ」

「へ?」


 ま、いっか。


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