男三人
男三人
良し、話はわかった。
わかったが、とりあえずお前等、どっか行け。
え?
横暴だ?
こちとら客だぞ?
馬鹿な!
結婚した友人なぞ知らん!
お前等と違って、カフェ経営、しかも自営業でチェーン店じゃない、家の稼ぎなんて微々たるもんなんだ!大変なんだよ。しかも、うちの客って珈琲一杯で粘るだろ?安くもなく、高くもない値段だから、大変なんだ。……あぁ、ありがとう。
ていうか名雪!オマエに至ってはのんこさんの愚痴吐き場がうちだぞ!?
なんなんだ!?アレは!オマエにわざと伝えさせようとしてるとしか思えないんだが?
何?
ずるい?バカップルは爆発しろ!
馬鹿夫婦め!
え?口が悪い?
気の性だろう?
あ、いらっしゃい。
久しぶりです。えぇ。いやいや、奥さんこそ、相変わらずおキレイで。
はい、はい。
上木ー、頼むー。
……なんだよ、その目は。普通だろ、普通。
あぁ、上木さん?長いよ。相変わらず可愛いよ。高校からの付き合いだしな。
いや、別段恋愛関係じゃないな。
ていうか、そうじゃなくてさ。
なんでお前等二人して主夫やってんの?
……
そういう時代?あ、そう。
まぁそんなモノかぁ。
ふむふむ。
……ていうか、なんでおれが相談に乗ってるんだ?
やかましいわ!
にやにやしながらこっちを見るな!羨ましいだろうが!
つーか、のんこさんと、えーと、まっきーさんは家に居ないの?
あぁ、仕事。
いやいや、凄いな、最近。少子化が加速するわけだよ。
え?
そんな社会風刺は要らない?
あぁ、確かに。
で、何をしにわざわざ此処に来たわけ?
ふむ。二人のお気に入りのメニューを知りたい、と。
……なんだろう。
スゴイ、何かがひどく間違ってる気がしないでもないんだが。
それに、のんこさんもまっきーさんも料理下手じゃないんじゃ……
うん、確かに。疲れてる時は作る気力わかないもんな。
いや、二人とも普通にオムライスハンバーグランチ頼むけど。
そ、ソースが売り。
たかるな。売らない。
あんだよ。
おれだって、一応考えるよ。というか、ほら。稼ぎがないって致命的だろ?
何をどう考えてもさ。
そういう点から見ても、カフェの店主ってのはなぁ。
これ以外やりようがないし。
料理人だな、潰れたら。というか、早い所鞍替えしろって話かも知れないけどさ。でもほら、お前等が来たり、お前等の彼女が来たり、近所のお姉さんが来たり。悪い空気じゃないからさ。びびりなおれとしては、此処を締めたくないと言うか。
って、上木さん!?
なんで泣いてる!?
いや、止めない!止めないから!というか後輩よ!いつまで先輩と言う!まるで、なんかそういういけないプレイを――
って上木さん!今度は鼻血!鼻血!
大丈夫?……あぁ、そう。プレイに反応したんだ……。
上木は確か二つ下、程度だよなぁ……。
とりあえず何故か倒れて幸せそうな表情を浮かべる鼻血を垂らした後輩を見て、おれは首をひねる。




