4.ギロチン
・前回のあらすじです。
『ユノが独房で王に諭される』
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真昼の中央広場には処刑台が設置されていた。
城のバルコニーには王とその子息たちがいる。
どちらもプラチナブロンドの、目の覚めるような美しさ。
髪が短く、世継ぎのマントを羽織っているのが長男にして次期国王――御年十八の王太子、マルス・パラ・ペンドラゴン。
現王をはさんでマルスの向こうに座しているのが、長女)であり、隣国との婚姻を間近にひかえる齢十七の第一王女――アテナ・レイ・ペンドラゴンである。
斧を持った刑吏が断頭台のそばに立っている。
ユノは他の処刑人たちにひったてられてギロチンの前に立った。
世界史の授業)でしか聞いたことのない、木と鉄でつくった、簡素だが機能性は高そうな処刑具。
そのまわりでは、かなり離れた位置から、市民たちがくちぐちに罵詈雑言を飛ばしていた。
「この人殺し!」
「死んじまえ!!」
「地獄に堕ちろ!」
憤怒の悪口がワアワアと死刑囚に殺到する。
――娯楽って言うんですよ。
ずいぶんと昔に――実際にそれを聞いたのは一年前でしかないのだが――セレンという妖精に言われた言葉を思い出す。
てきぱき。てきぱき。
刑吏が執行の準備をする。
ユノは刃のはるか下にある台にしゃがみ、丸い穴に首をつっこんだ。
固定される。
罪状が読みあげられ、王が執行を命じた。
市民の声がひときわ高まる。
野次に呼応するように、執行者は斧で、刃を宙づりにするロープを切った。