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おっさん、庇われる

 

「どうですの? その後は」

「ヴィジョンの魔法は好調。

 きっちり発動中」

「良かったですわ。

 さすがは賢者……画像も鮮明でバッチリです」

「ん。これで離れててもガリウスを監視できる」

「監視なんて人聞きの悪い……見守り、と仰って下さい」

「本質は変わらない気が……」

「言葉を取り繕うのは大事です」

「そ、そう?

 それにしても……おっさんのフラグブレイカーは相変わらず酷い」

「毎度のことでしょう?」

「でもあれだけ露骨にアプローチを掛けられても反応しないのは……

 正直、女の沽券に関わる」

「まあ旅立ちの準備に寄ったお店の看板娘さんの精一杯のアプローチに対しても、たぶん社交辞令としてしかとらえてませんし」

「『あ、あの……

  私、ガリウスさんが帰ってくるのずっと……ずっと待ってますから!』

 だよ? しかも涙目。誰がどう考えてもフラグ」

「まあそれに応じると死んじゃいそうですし」

「ガリウスの場合、本気で別れを惜しんでくれるのか……いい店だな~

 くらいにしか思ってるない節がある」

「ええ……困ったものです」

「ほい、ただいま」

「あ、おかえり」

「おかえりなさいませ~如何でした?」

「うん、やっぱり嫌な予感が的中。

 必死に逃げ出したっぽい奴隷の娘を路地裏で確保した」

「え? 奴隷の娘?」

「そう。しかも伝説の牙狼族の末裔らしいよ。

 ならず者が絡んできたけど……きっちり撃破して黒幕を吐かせたし。

 ほら、例の悪徳商人」

「ああ、あのスケベ顔」

「いかにもやりそうでしたわね」

「いずれにしても奴隷所持はこの国では厳禁。

 だから商人共々悪の一味をボコボコにして官憲に叩き出した後、女の子は冒険者ギルドで保護してもらった」

「危ないとこ……だった」

「また無駄にフラグが立つところですわ……(呆れ)」

「まあ仕方ないよ。

 絶対損得なしに助けてたに違いないし。

 それがボク達の好きになったおっさんだもん」

「ん」

「ですわね」

「あっ、おっさんは無事街の外へ出たみたい。

 ボク達も後を追おう」

「このまま何事もなく無事に済めばいいのだけど……」

「まあ無理ですわね。

 だってガリウス様ですもの」

「違いない!」


 ボク達はひとしきり笑い合うと、おっさんにバレないよう細心の注意を払いながら大好きな彼の後を尾行するのだった。




 賢者娘の性格をちょっと変更。

 最初から見直すと違いに気づきます(アクセス稼ぎ)。

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