登場人物紹介3
<第五部終了時点のキャラクター紹介③>
物語の書き方は人それぞれで色々あると思いますが、私の書き方は多分TRPG(卓上で行う即興の演劇遊戯)に近い形式になっていると思います。
大まかな設定だけ設けてあとはキャラクターがどう動くかを考える感じですね。
ガリウス達の活躍を書く切っ掛けになったのは、
「流行っている追放ものは面白いけど……
なんでそんな有能な人材を追放するんだろう? ざまぁ展開も胃に痛いし。
ん? もしかしてパーティ側にも何か事情や理由があったのかもしれない」
という、たわいもない思いつきでした。
なら主人公を好き過ぎる故に、これ以上迷惑を掛けない様に追放せざるを得ないという設定にしてみたら面白そう……と書き出したのがこのシリーズです。
一番最初に思いついたのは、猪突猛進な勇者アレクシア。
実は初期に書いたシアは男の子でした。
アレク、なんて呼び名が残っているのもその影響(愛称がシアという風に)。
じゃあ次は、テンプレ追放ものにいる女魔術師も必要だな~と生まれたのが賢者ミザリアになります。
彼女も初期の設定では性格がキツめで一人称が「あたし」なのもその名残です。
最後は一行をまとめる僧侶役がほしい、とのことで生まれたのが聖女フィーナ。
初期はいかにもな、おっとり風おねーさんでした。
ではこんな一癖も二癖もある奴等に好かれる主人公とはどんな人物なのだろう、と考えた末に生まれたのが主人公であるおっさん、ガリウスです。
古典的な英雄像を継承したキャラですね。
弱きを助け、悪には毅然と立ち向かう――お人好しの人情家。
だけど決めるところはバッチリ決めてくれて頼りになる存在。
そういう人物ならメンバーと同年代ではおかしいし、年上にしよう。
慕われるのは分かるけど、ならばどうしてパーティを追放された?
自分たちが彼の昇進を妨げていると思った。
だから追放し関係を絶ち、陰から支え後押しするべきだと。
じゃあ彼自身は自分の才覚をどう感じているんだろう?
ギルド内では有能と評価されているけど自分ではまだまだ、と思っている。
これが大まかな物語の骨子ですね。
好きな漫画風にいうなら【彼だけが己をヒーローと知らない】おっさんの話。
ここに肉付けをしていくと、次回のキャラ設定になります。
>赤色の彗星!! 【聖騎】シャリス・セナ・アズナブル(23)
端正な容貌を窺わせる目元をあえて仮面で覆い隠し、流れる豪奢な金髪はまるで王冠みたいな輝きを放つ。
貴公子と呼ばれるように、その立ち振る舞いは常に優雅で紳士。
裕福な貴族に生まれながら家を飛び出しS級冒険者にまで上り詰めた彼の速さは全冒険者中でも上位に食い込む、瞬動術ことクイックムーブの達人。
音速を超えるその速さと赤い騎士装束からついた異名が【赤色の彗星】。
彼の前に立つ者は赤い残像のみを網膜に残し倒れ伏すという。
……はい、元ネタは語るまでもありませんね。
至極の名言を話に組み込む為に展開を変えてしまう程、個性的なお方です。
>魔弾の射手!! 【銃士】セーリャ・タクタロフ(39)
銃と呼ばれるこの世界でも数少ない武器に選ばれた兎人族の女性。
銃はその種類と【銃士】のランクによって強さが変わるピーキーな武器であり、ただ鉄の礫を吐き出すレベルの銃もあればドラゴンブレスに匹敵する威力を持つ銃もあるという設定。モデルは勿論、英国吸血鬼漫画の魔弾の射手から。
兎人族はゆっくり老化するので人間でいえば19歳前後。
周囲に溶け込む迷彩服を着込み、狩りや索敵の邪魔になる兎耳は同じ柄の帽子の中に仕舞い込んでいる。
クラス【銃士】とは【獣士】、獣の力を秘めた銃を自在に扱うクラスでもある。
>無敵の拳帝! ヴァルバトーゼ(41)
本編では一度も描写されない不遇のおっさん。
巨漢でありながら均整の取れた筋肉質。
ブルネッロとは鍛え友らしい。
近接戦闘は冒険者随一であり「極める! 打つ! 投げる!」を同時に行えるという桃色筋肉の持ち主。
最近、熱意ある優秀な弟子が出来て上機嫌らしい。
>餓狼の闘士! 【狼皇】テリー・ボルパー(27)
紐で無造作に縛ってまとめた長い金髪に鋭い碧眼。
トレードマークは金属片の施された真っ赤な帽子にベスト。
元ネタは無論「狼は眠らない」で有名な格闘家さん。
ネタがネタだけに詳しい描写は出来ません。
闘気を噴出する飛び道具や闘気を纏った拳などを駆使して戦う。
最近「引かぬ! 媚びぬ! 省みぬ!」を地で行く師匠が出来たそうです。
>最強の霊長!! 【闘鬼】ゴウキ・シブサワ(54)
白髪が目立つ道着姿の中年であるが、溢れるバイタリティが達人特有の雰囲気と絡み合いオーラのように纏わりつき覇気を放つ。
イゾウ程では無いが歴戦を乗り越えた勇士であり、蓄積された経験は未来予測に近い戦闘シミュレーションを可能とする。
それ故に本編ではノスティマに戦う前から惨敗。
しかしその悔しさを発条にガリウス達との交流を経て新しい道に目覚めていく。
>紅蓮の踊り手! 【召喚術師】ドラナー・チャン(36)
その男を一言で述べるなら【陰気】であろう。
まるで大陸全土が全て滅んだかのような昏い双眸であり、相貌。
見ているだけで気が滅入るのは一種の才能とも言える。
しかしボロボロの赤いローブに身を包んだこの冴えない中年が革の魔導書を手にした瞬間、彼は変わる。
契約した幻獣を自在に操る無敵の存在――即ち、召喚術師へと。
といった様な紹介文ですが、ドラナーは別シリーズにも出ているキャラです。
何かとガリウスを勧誘するのもそちら絡みの案件です。
まあ微妙に差異はあるものの性格や容姿に変わりはありません。
何かとロリコンを疑われましたがちゃんと両想いの恋人(女騎士)もいます。
あと本編では披露する機会に恵まれませんでしたが(闘技場でやると兵士らも皆殺しになる)実は竜使いの末裔で禁忌名を用いて【龍操師】にランクをアップし、凶悪な性能を誇るドラゴンロードを使役する事が出来るという設定も。
「荒ぶる暴君に<血脈の簒奪>を。
紅蓮の踊り手に<名も無き者への銘称>を。
龍より魔名たる禁忌名【グ】をドラナーへと付与し、ランクアップ。
己が配下たる【殲滅龍グ・イレイズ】を従僕とせしめよ。
紅蓮の『担い手』……ドラ【グ】ナーよ!」
>首切り判事!! 【殺師】シャドウ・ホークウインドウ(?)
盗賊ギルドの切り札というか鬼札。
ギルドの意向にそぐわぬ者を狩る神出鬼没、凄腕の暗殺者。
その正体はシャドウストーカーというA級の妖魔をベースとし非合法な人体実験の末に生まれた半魔半人の改造人間。
影を自在に渡り攻撃を無効とし、最も鋭い影の刃をも自在に操る……
というと格好良く聞こえるが実際の中身は瑠璃色の髪に黒い瞳、愛らしい容貌を持つ5歳前後の【幼女】。
世間知らずの癖にあざとい可愛さを発揮したり歪んだ知識を持つのはギルド内で何かと彼女の面倒をみてきたガリウスの悪友ことマウザーと懇意にしており、そこから学んだ。
それだけではキャラが弱いので、某〇キシッコから語尾をカタカナにする喋りを拝借し、過酷なヒロイン戦線を生き抜いていけるようにチューニングしました。
今後も頼りないけど大好きな主、ドラナーの配下として戦場を駆ける予定です。




