登場人物紹介
<第三部終了時点のキャラクター紹介>
>ヴィヴィ(38)
隠形の異名を持つギルドの最高峰、S級冒険者。
白い髪に紫のメッシュが入った痩身の優男。
しかし眼鼻の整った柔和そうな外見は世を忍ぶ仮の姿。
その正体は脱げば脱ぐほど強くなるというアレなクラス【忍者】である。
特殊クラス【忍者】は盗賊系のスキルと戦士系スキルを兼ね備える超人であり、非人道的な肉体鍛錬の末に辿り着くというエリートクラス。
生半可な鍛錬では決して得られないが、彼の裏設定として東方の暗殺機関によって育てられたという過去があり、そこは人を人とも思わぬ非道な組織であった。
彼はその中でも当代で最も優秀な一員であったが、EX冒険者【七星】らによって機関を潰されてからは行き場を失う。
冷徹な機械の様な彼を再教育したのがファノメネルと同じ七星の一人【天魔】。
その教育方針は過激を通し越し苛烈であり、痛みを感じなかった心が正常に戻るほど。
しかし行き過ぎた結果、何故かオネエとなってしまった。
まあ本人は気にしておらず第二の人生を謳歌している。
ガリウスの事はわりかし本気で気に入っており横恋慕よりも不器用な彼が幸せになれるように手助けしたいとは思っている。
彼の誓約として「死に逝くものにしかクラスを告げない」という縛りがある。
>ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ(41)
粉砕の異名を持つギルドの最高峰、S級冒険者。
歴代、王宮に遣える【学者】を継承してきた彼の一族は爵位持ちの貴族である。
彼も御多分に漏れず学者畑出身。以前は紅顔の美少年であった。
ところが彼がクラスチェンジで得たのは【肉体言語】という名のドーピング。
するとどうでしょう?
まったく、簡単、だ! の三拍子で世界有数の肉体を得る事となる。
彼の魔術(物理)はありとあらゆるものを打ち砕く鉄拳。
極度の思い込みと実際洒落にならない霊的攻撃力で万物を粉砕する。
ただあまりに強過ぎる筋力に問題があり、全力を出せるのは一日10分が限度。
それ以上になると肥大化した筋肉が彼自身を押し潰してしまうという、どこぞの世紀末覇者のような困った体質。
快活で実直、人格ともにまさにS級らしい風貌である。
ヴィヴィ共々、不器用なガリウスの生き方に好感を抱いている。
>レイナ・カガミ・シェラハザード(16)
精霊都市に流れる龍脈の司、祭事を取り仕切る姫巫女。
極上の絹を思わす白髪に清楚そうな外見を持つが、雅言葉とJK口調を使いこなすなかなか図太いお嬢様。
彼女の一族(ガリウスのかつての想い人も)は大陸の霊的守護者とでもいうべき存在で幼い頃から彼女も厳しく育てられてきた。
その反動故か刹那的で快楽主義、論理的でありながら直観を優先するという訳の分からない性格になってしまった。
趣味は人をからかうこと(不快にならない程度に)というあたり、隠された彼女の人柄が窺える。
従姉妹とガリウスのささやかで悲しいラブロマンスは一族経由で聞いており、いつか自分もそんな恋をしてみたいとは思っている。
今回の件で精霊都市が抱える懸念事項(天空ダンジョン)が無くなった事に実は一番感謝しており、ガリウスが望んだ開拓村援助を出来限りしてやろうと画策中。
なおガリウス達の活躍により天空ダンジョンのコアが砕かれたお陰で、精霊都市地下のダンジョンは祝福迷宮となり以後は長きに渡り恵みを齎す様になった。
>ハイドラント(?)
凄腕の守護騎士。レイナの側役を兼ねる。
ある呪いにより人々の記憶に残らないという特異な存在となってしまう。
ハイドラント(消火栓)という名はそれ故にレイナが名付けた。
意味はどこにでもある(いる)から、とのこと。
どこでその技量を身につけたかは記憶喪失の為に不明だが、総合戦闘力はS級に迫るかなりのもの。長身で顔も良いので屋敷の女中たちにとっては羨望の的。
基本誰にでも礼儀正しいが……レイナに対しては素が出るというか、主を主とも思わぬ言動と行動に出る事がある。
これを馴れ合いとみるかカップリングと見るかは読者の自由です。




