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この世界で上を目指したい。  作者: しゃーー
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0話 転移 

 俺、矢島つぐみ(18歳)は人生をやり直したいと考えていた。


 別に今通っている高校でいじめられている訳でもなく、友人関係で失敗したり失恋したわけでもない。

 まぁ、友達や好きな人がいるのかと聞かれればいないんだけど。


 ・・・そんな話は置いといて、高校3年生の時にあることに気づいた。

 それは、幼いころから何か一つのことを続ければ一番にならなくてもある程度上を目指せるということに。

 これに気が付いてからはずっと人生をやり直して、なんでもいいから一つのことを極めたいと願っていた。

 

 これまで自分は特に趣味もなく、無駄な時間ばかりを過ごしていた。

 学校が終わってそのままクラスメイトと話すことなくすぐに家に帰り、スマホをさわったり漫画を読んだりと適当にその一日を無駄にする。


 もし、何か俺に趣味があって今までの無駄にしてきた膨大な時間をそれに使うことができたら自分の進路を広げることができたんだろうなぁ。


 本当に人生をやり直したいなぁ・・・。


 これは今の自分に対する自己嫌悪、将来のことを考えたくない現実逃避だとわかっているがそう言い訳をしないとやってられない。

 

 そんなことを考えながら家に帰って行った。



 ──────────────────────────────────────────────


 

 

 いつも通りシャワーを浴び、自分の部屋に戻る。

 俺も部屋はいたってシンプルで、机に椅子、本棚、ベッド、あとは衣服がそこまで多く入っていないタンスだけがある。

 今日も椅子にすわってスマホをいじる。


そんな時一件の通知が来た。


 誰だろうか。


 心当たりが全くない。

 いや、いたずらメールだろうか。

 そうなったら自分に関係ない人だし放置する。

 すこし気分を害した俺はベッドで寝ようとした。

 

 だがその時、自分が大好きだったアニメの主題歌が流れる。

 一瞬なぜこの曲が流れたか訳が分からなくなったが、着信音だと理解した。


 誰からも電話が来なかった俺だもんなぁ。

 この曲を設定していたこと忘れていても無理ないか。

 

 そう思ってベッドに寝転びながら電話に出てみる。


 「あの、もしもし?」 友達がいないからいたずら電話かな?そう思いながら言う。


 「********」 相手の声がわからない。


 「あの・・・どちら様ですか?」 やはりいたずら電話だろうか。

 

 「********」 やっぱり聞こえない。


 「切りますね。では。」 俺はそう言い切ろうとした。


 「*****まって!」 何者かはそう言った。


 俺は突然聞き取れたその声に驚いた。

 いや、声にも驚いたが何よりも驚いたのが今いる場所が見慣れた俺の部屋ではなかった。

 その謎の場所は一面真っ白で何もなく、ここで一日を過ごすだけで気が狂いそうと思わせる所だ。


「初めまして。矢島つぐみさん。」 


 そう俺の名前を呼んだのは光の塊だった。

 ただ真っ白の空間に光が浮いている。

 それ以外にわかることはこれが声を発することだけだ。


 「あなたがあの電話の人ですか?」

 

 俺は驚きつつもそう返した。


 「ええ。そうです。私、ツワルがあなたに電話をかけさせていただきました。」


 そうツワルと光の塊が名のる。


 「ツワルさんですか。それと、この場所は・・・?」


 この場所はテレビでも教科書でも見たことない、何の為にあるのかもわからない。

 だから質問してみた。

 

 「う~ん・・・。ここは私の部屋です。作業をするのにこの空間が適しているのです。」


 作業?どんな作業をしているのか考えてみる。

 何も思いつかないので聞こうとした。

 その時、


 「私から質問いいですか?」


 そうツワルが言う。


 「どうぞ」


 なんだろう。

 どんな作業をしているのか気になったけど、自分ばっかりが質問するのもなぁ。と考える。


 「今あなたが思う無駄にしてきた時間分を若返らせて、地球とは違う世界で生きていけるとしたらどうしますか?」


 ツワルが何を言っているのか俺は理解できなかった。

 そのような表情が出てたのだろうか。

 ツワルはもう一度言った。


 「あなたが無駄だと感じた時間だけを若返らせて、つまり。1年ほどの時間を無駄だと思ったら、今の年齢より1歳だけ若返ることができます。まあ、その場合は地球とは違う世界で暮らすことになりますけど。

 どうしますか?」


 なるほど。そんなのは答えが決まっている。

 

 「お願いします!」

 

 俺はそう大声で叫びながら頭を下げた。


 「わかりました!では、あなたに『言語能力』を与えましょう!

 では迷いなき人生を!!」


 俺はその言葉を聞いたと同時に意識を失った──

 

 


 


 

まったりやっていきます。

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