表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/30

第9話

今回はカオル視点です。

「勢いで行くって言ったけど…何話せばいいかわかんない。どうしよう…。でも、せっかく涼子がチャンスくれたんだからがんばるしかない。」

自分に言い聞かせながら国語準備室へ向かった。  ドアをノックすると中から西田先生がでてきた。  「おっ、どうした?」

「え…えっと、涼子は?」

何も考えてなかったので、とっさに嘘をついた。

「もう帰ったぞ」

「あっ、そうですか…」 「会わなかったのか?」

「あ、はい。あの……」

「ん?なんだ?」

「先生って結婚してるんですか?!」

先生が急に笑いだした。 私はキョトンとしたまま

「遠田にも同じ事聞かれたよ。」

「え?涼子に?」

「うん。」

「そーですか…」

涼子…そんな事言ってなかった。。        「してないよ。結婚」

「え?…あぁそうなんですか。」         「なんだぁ?ふたりして俺に興味あんのかぁ?」

  「涼子はわからないけど、私はあります!!」


先生は冗談っぽく言ってたけど私は真剣に答えた。 先生、驚いてるかと思い顔を見たら、笑っていた。 「そっかそっか。そりゃ嬉しいなぁ。」

「え?」

今、嬉しいって言った……

「じゃあもっと先生の事教えてください!」

「いいよ」

先生の優しい笑顔に失神寸前の私…。       「あぶねっ!」     私が倒れそうになったとこを先生が支えてくれた。私の心臓は今にも破裂しそうなくらいドキドキしてる

「大丈夫か?とりあえず中で休んでいけよ」

言われるまま中に入って、ソファにすわった。

「待ってろ、今なんか飲み物かって来てやるから」

「えっ?いいですよっそんな悪いですから」

「遠慮すんなってちゃんと休んでろよ」

部屋にひとり残された。 何すればいいかわからず、ぼーっとしてるとだんだん意識が遠くなっていった…            「ん、ここ…あたし寝ちゃったんだ!」

部屋を見渡すと先生が机に向かって寝ていた。   「寝顔…かわいい。」

私に掛けてくれていた上着を先生にかけてあげてついでに頬にキスした。   キスしてからすごい恥ずかしくなり、慌てて部屋を出てトイレに行った。   「何やってんだろ、私」

顔から火が出そうなくらい恥ずかしくなった。   とりあえず帰ろうと思ったのだがカバンを準備室に置いてきてしまった事に気付き、戻ることにした。静かにドアを開け入っていくと先生はソファに座っていた。 「あっ、先生起きたんですか?」

「あぁ〜まぁね。それよりもう大丈夫なのか?」

「はい。あのあたし帰ります。どうもありがとうございました。」

部屋を出ようとしたとき、先生に後ろから抱き締められた。         「え?先生…?」

「さっきは驚かせられたからお返し」       「さっきって?」

「俺に上着かけてくれたついでに…」

「起きてたんですか?!」

「実は…寝た振りしてた。お前が起きたときの物音で起きたんだけど」

「えぇ!」

「いやいや、意外と積極的だねぇ。」

「あ…あの、ごめんなさい!!」

「謝らなくていいよ」

「でも……」

「その代わり俺の言うこと聞いて」        先生は何か企んでる笑顔を見せた。        「…なんですか?」

   「俺が呼んだときにすぐ来て」

「え?」

「大丈夫、変なときには呼ばないから」

「あ、はい」

「じゃあ呼び出す用にケータイ番号教えて」

「え?」

「番号。しらなきゃ呼びだせないでしょ?」

「あ、はい」

ケータイをカバンから出して先生に見せた。

「よしっ、おっけい。ありがと。」

「先生は教えてくれないんですか?」       「俺から電話きてからのお楽しみ」

        「先生って意外と子供っぽいんですね」

「そうか?もう暗いから送ってやるよ」

「えっ?!大丈夫です。ひとりで帰れるんでっ」

「遠慮すんなよっ」

「じゃ、お願いします」

先生の車に乗って走りだした。私は二人だけの空間を満喫していた。     

ちらっと先生の方を見た。運転してる横顔もかっこよくてつい見とれてしまった

「ん?俺に惚れたか?」

「…はい」

「そっかそっか」    「先生は…私の事どう思いますか?」

「う〜ん、素直で可愛いと思うよ」

「嬉しい…」

「よし、着いたぞ」

「あっ、ありがとうございました」

車を降りようとした時、手を掴まれた。      「え?先生?」

「カオル…」

「えぇ〜!先生、顔近い」

「ハハッ!やっぱおもしろいなぁ、カオル」

「からかったんですか?」

「ごめんごめん」「もう、先生ひどい」

  「また明日なぁ」

    車から降りて部屋に戻った…。でもテンション上がりすぎて寝れそうにない…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ