第20話
朝起きれた…でも頭が痛い だが学校に行かなければ…鏡にはまだ疲れ切っている自分の顔。今日は化粧をちょっと濃くしていくことにした。 制服をちゃんと着て家を出た。教室に入り席に座った結局カオルは学校やめてしまった…まだなんだかボーッとしてしまう。 「涼子?」
「おぉ!杏じゃん。おはよっ!」
「ねぇどーしたの?なんか今日、化粧濃くない?」 「え?そぅかな…」
「なんかあった?」明るくしたつもりなのに、顔にでてたのか…? 「別になんもないよっ」
「嘘つき」
「え?」
「聡くんとなんかあったでしょ?」
「あぁ聡…でもなんで?」
「昨日のバスケの練習のとき、なんかイライラしてたから。それになんか最近様子がおかしかったらしいからさっ」
「そーなんだ…」 「涼子の事聞こうとしたら急にどっか行っちゃうし。ねぇ、なにがあったの?」
「ちょっとね…」
「ん〜まぁ話したくなったら話して。でも!ため込んじゃダメだからね」
「うん…ありがと」
杏はどこかに走っていってしまった。それからはただ座っていた。授業も全然頭に入らない…。 聡は…私に怒ってるのだろう。今まで聡の優しさに甘えてたのかもしれない……そんなことを考えてるうちに放課後になってしまった…家に向かって歩いていると真斗が走ってきた。 「よっ!涼子っ、一緒に帰ろうぜ」
「急に何?気持ち悪い」
「きもいってひどいなぁ」
「ごめんごめん、嘘だよ。でもなんでまた帰ろうなんて…」
「なんとなくだよ」
「そっか。真斗と帰るなんて久しぶりだねぇ」
「久しぶりなんてもんじゃないよ!大昔だよ」
「大袈裟だよっ」
「ところでちゃんと飯食ってるか?」
「食べてるよっ、まだ顔ひどい?」 「いや、いつもより化粧濃いから顔色悪いのでも隠してるのかと思って」
「あぁ〜隠してるのはホント。」
「まぁ食べてるならいいけどさ。もうカオルの事は解決したろ?」
「う…ん。コレでいいのかな。」
「カオルが決めたことだから応援してやるしかないじゃん」
「…そーだよね」
「俺さ…カオルの支えになるって決めたんだ。カオルにも伝えた」
「え?」 「まぁ振られたけどさ、待ってるって言っといた。ちょっとストーカー入ってる?俺。」
「いやカオルうれしいんじゃないかな。嫌なときは態度に出ると思うし。」
「そーだな」
うれしそうな真斗の顔を見ながら家に帰った