第2話
いつもと変わらないカオルの家… 「やっぱカオルの家が1番落ち着くわぁ」
「なんだそれっ?!」
カオルとは幼なじみで幼稚園からずっと一緒、だから自分の家みたいにくつろげる。女の子って感じのカオルの部屋…写真が何枚か飾られている。その中には彼氏と幸せそうなカオルがいた。
「最近、カレとはどうなの?」
「ん〜普通。。」 カオルの意外な返事に驚いた…。
カオルは私の知り合いでもある真斗と付き合っている。もう3年くらいになる…そんなにながく付き合っているならちょっとくらい冷めた反応でもおかしくないのかもしれないがカオルの場合は違う。だって今までずっと幸せそうに話してくれてたのに…。
「真斗となんかあったの?喧嘩した?」
「ううん。真斗は相変わらず優しいし大切にしてくれてるよ。」
「じゃあなんで?」「真斗の事は好きだよ。でも……」
「真斗にひどいことされたの?そんなことしてんならあたしが文句言いに行ってくる。」
私は恋愛でこんなに悩んでるカオルを初めて見た。 あたしがかなりキレ気味で立ち上がる… 「違うの…真斗のせいじゃない」
「え?どーゆーこと?」
返事が無い… 「ねぇ、カオ……ル?」
カオルは下を向いて涙を流していた。「あたし…真斗と話してる時もキスしてる時も…先生の事考えちゃう。」
「先生って?」
「西田先生……」
「はっ?!あの国語の?」
「そう。」
西田先生は私達の学校の国語教師。確かに若くて最初は人気があった…しかし女に興味ある素振りを全く見せず、みんなの人気がどんどん引いていき騒がれなくなった。 カオルも最初は冗談で騒いでいた、もちろん私も。
「まじで…なんで?カオル好き…なの?」「わかんない。でも考えちゃうんだよ。」
カオルの目は真っ赤で可哀相なくらい涙が溢れていた 私はなんて声をかけたらいいかわからずただ抱き締めた。カオルはあたしの胸でずっと泣いていた。